転生とらぶる
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マクロスF
0678話
「オズマ隊長! あのソルプレッサという機体はどこから手に入れたんですか!?」
S.M.Sの訓練場、そこで俺、オズマ、ギリアムの3人が腕立てやら腹筋やら背筋やらの筋トレをしていると、突然そんな声が響き渡る。
そちらへと視線を向けると、そこにいたのはルカにミハエル、それとクランの姿もある。声を上げたのはルカだったが、残りの2人もどこか表情が厳しい。
ルカの言葉にあったソルプレッサという名前から考えて、早速オズマがL.A.Iへと運び込んで解析したのだろう。そしてこうなった訳だ。
「498、499……500っと。ふぅ……取りあえず一端休憩だ」
オズマの声に従い、腕立て伏せを終了した俺とギリアムは立ち上がって汗を拭く。
いや、汗を掻いているのはギリアムだけだが、一応俺もカモフラージュ的な意味でタオルを使って顔を拭く。
「いや、アクセル。オズマ隊長に聞いてたけど、お前の体力は本当に洒落にならないな。これだけの筋トレをしてるのに、息すら乱してないとか。どんだけ化け物染みてるんだよ」
「そうでもないさ。長年訓練していればこの程度はどうという事も無いしな」
「長年って……15歳程度の子供の言う事じゃないぞ?」
「……ああ」
そうだった。やっぱりまだ地味にこの年齢を演じるのに馴れてないんだよな。
そんな風に思っている俺の横では、ルカがオズマへと食って掛かっている。
「あの戦闘機を銀河ネットワークとかで調べてみましたが、どこにも全く経歴の存在しない機体です! A-12とかいう型式番号は分かりましたが……」
「ならいいだろう? そもそも、あの機体をL.A.Iに譲渡する時に詮索しないように言っておいた筈だがな」
「でも! 開発された形跡すら存在しない……それも、銀河ネットワークや軍のデータベースにすら存在していない機体なんですよ!? そんな機体があり得る筈が無いのに」
おいおい、軍のデータベースにまで潜りこんでいるのか。……あぁ、いや。L.A.IはVF-25の開発をしたって話だったから、その権限があってもおかしくはないのか?
「なぁ、おい。ルカの奴、何をあんなに興奮しているんだ?」
「さて、何でだろうな。今の話からすると色々と不審な機体がL.A.Iに持ち込まれて、それがどこから来たのかが気になっているらしいが」
「……なあ、アクセル。お前はあのソルプレッサとかいう機体がどこから来たのか知らないのか?」
俺とギリアムの近くに来ていたミハエルが、不意を突くかのように尋ねてくる。
その視線が鋭く俺を見ているのは、やはり色々と俺を疑っているからなのだろう。特に俺がS.M.Sに姿を現してから殆ど同時にソルプレッサが出て来たとなると、関連性を疑われるのも無理は無いか。
だが、だからと言って、それを認める訳にもいかないしな。
「さて、何の事だ?」
「へぇ、惚けるのか。……お前さんの機体になる筈のVF-25がA型からS型に変更になったって話を聞いたんだが、何でだろうな?」
……何でこいつがそんな事を知っている? いや、ルカを通してL.A.Iの情報を得ていると考えればおかしくは無いのか?
「その件に関しては、前もって聞いていたな。どうやらA型だと俺の反応速度に機体が付いてこれないらしくてな。それに対応する為だろう」
「……ふーん。ま、今はそういう事にしておいてやるよ」
随分とまぁ、勘が鋭いな。この辺、頭が切れる証拠なんだろうが。
「で、ルカ。あのソルプレッサって機体の価値はどうなんだ?」
そんな風に俺に似合わぬ腹に一物あるような感じのやり取りをしている場所から少し離れた場所では、未だにルカとオズマがやりあっていた。
「純粋に機体性能として見れば、VF-25の方が性能は上ですね。ただ、ASRSとかいうステルス装置に関しては話が別で、VF-25のアクティブステルスよりもステルス性能はかなり上です。現在大急ぎで解析して、似たような物を作れないかどうか会社の方で試していますが、あまり期待しないで下さい。他にも所々VF-25よりも高性能だったり、うちでは考えも付かなかったような理論とシステム、機器があったりしてラボの方は大忙しですよ。まぁ、他に開発中だったのが滞っていたのでリソース的には問題無いんですが」
「ほう、そこまでか。なら価値としては十分な訳だ」
「ええ。ソルプレッサの方に関して言えば、ですが。VTOL輸送機の方に関して言えば、殆ど価値は無いですね。そもそもフロンティア船団で使おうにも大気圏内でしか使えない機体なので、使用用途が無いですし」
溜息を吐きながら漏らす愚痴。まぁ、実際に今回の目玉はソルプレッサであって、VTOL輸送機に関して言えばおまけ扱いでしかないしな。
「とにかく、価値があったのなら何よりだ。お前もあの機体の出所を探るんじゃなくて、解析の方に力を入れたらどうだ?」
「ですが、あの機体の出所が分かればもっと他の機体も……」
言い募るルカに、スポーツドリンクか何かを飲み干しながらオズマが口を開く。
「今も言ったが、あの機体の出所を教える事は出来無い。これ以上の機体も恐らくは無理だろう」
「……分かりました。隊長がそこまで言い切るんなら、これ以上言い募っても無駄でしょうしね」
「だから言っただろう。幾ら頑張っても無理なものは無理だと」
これまでずっと黙って2人のやり取りを聞いていたクランが口を開く。
その際に一瞬だけ俺の方へと視線を向けたのは、やはりミハエル同様俺を疑っているからなのだろう。
「とにかく、ここまで来たんだ。折角だから訓練していけ」
「え? あ、いやぁ、ほら。俺はこの後ちょっとデー……もとい、戦術についての討論をする予定になっているので」
オズマの言葉に、急に慌て始めるミハエル。どうやら見かけ通りの女好きらしい。……いやまぁ、女好き云々で俺が何か言うってのは既に諦めているけど。
「ミシェル、ルカ、クラン。それとギリアム、お前達はまだアクセルの実力を知らなかったな」
「え? 勿論知ってますよ? EX-ギアをほんの数時間で使いこなしていましたし。昨日のシミュレーターの件についても夜に確認しましたから」
ルカにしても、ここで訓練に巻き込まれるのは御免なのだろう。どちらかと言えば、早く会社に戻ってソルプレッサの解析を進めたいといったところか。オズマに聞いた話だと、ルカはこの年齢でL.A.Iの技術開発部特別顧問とかいう肩書きも持っているらしいし。
「馬鹿もん! 軍人としての実力はVFの操縦だけじゃないといつも言ってるだろうが! 生身での戦闘、武器の取り扱い、体力、知識、その他全てを合わせて一流で、初めてS.M.Sのスカル小隊のメンバーと言えるんだ! 丁度この後は艦長を含むブリッジクルーも見学に来るって言ってたしな。ほら、お前達も来い! 隊長命令だ!」
「……私もか?」
クランがどこかふて腐れた表情でオズマへと尋ねる。
こちらも聞いた話だが、何故かクランはゼントラーディ……いや、女のゼントラーディはメルトランディとか言うんだったか? ただ、少なくてもフロンティア船団内ではメルトランディもゼントラーディとして扱われているから、そうしておくが、とにかく今はマイクローン化しているので小学生くらいの背丈になっている。ゼントラーディ版の方は頭身が高くなるらしいのだが……この辺、ゼントラーディの不思議なんだろう。
「あー……そうだな、取りあえずクランはピクシー小隊の2人を連れて来い。お前もアクセルの実力を確認しておいた方がいいだろ」
「……まぁ、見た感じは確かに強そうに見えないよな。ルカよりはマシだが」
「ちょっと、クランさん……」
クランの言葉に、どこか情けない表情を浮かべるルカ。
だが、クランは当然だとばかりに鼻で笑う。
「フンッ、言われるのが嫌なら、もう少し生身でも強くなるんだな」
「……努力します」
そんな風に言いながら、それぞれ畳の用意されている格闘技用の訓練場へと向かうのだった。
「あら、可愛いわね。さすがオズマのお薦めだけあって、食べちゃいたいわん」
「……」
道着に着替えて訓練場へと入っていった俺を出迎えたのは、そんな声だった。
これが女からの言葉なら問題は無かったのだが、その言葉を発したのが黒人でアフロでバンダナをしている男であるというのはどうなんだろう。
それでも反射的に攻撃したりしなかったのは、言葉ではともかく態度や雰囲気に邪なものを感じなかったからだ。
更にそんな黒人の男の周囲にはショートカットの女と褐色の肌の女、セミロングの女と3人の女の姿もある。そんな合計4人の後ろには当然とばかりにジェフリーの姿があった。
……なるほど。これがオズマがさっき言っていたブリッジクルーなのか。色々な意味で濃い面子なのは間違い無いな。
「アクセル少尉、ここにいるのがマクロス・クォーターのブリッジクルーだ。自己紹介を」
ジェフリーに促され、小さく頷いて口を開く。
「アクセル・アルマーだ。一応階級としては少尉となっている。色々と訳ありな身だから迷惑を掛ける事もあるかもしれないが、よろしく頼む」
「うわ、自分で訳ありとか言ってるよ」
俺の言葉を聞いていたミハエルが呟く声が聞こえて来るが、取りあえずスルー。
「ねぇ、ちょっとあの子可愛くいない?」
「そう? 私は艦長の方が……」
「あんたの趣味は置いといて、一般的な目で見なさいよ。特にルカ君と同じような年齢なんだから、あの2人の友情がいずれは燃え上がって禁断の……」
「ちょっ、ミーナ! どこが一般的な目なのよ! そういう趣味を持っている人に私の趣味がどうとか言われたくないんだけど」
「あらあら、純情ねぇ。モニカも大人になればいずれ分かるわよ」
「どこがよ、どこが!」
「ちょ、2人共落ち着いて。ほら、あの子も驚いてますよ」
「そうねぇ。坊や、心配しなくてもこの2人は取って食べたりはしないわよ。さて、自己紹介がまだだったわね。私はマクロス・クォーターの操舵士をしているボビー・マルゴ大尉よ。で、そっちからモニカ、ミーナ、ラム。ブリッジ3人娘ね」
黒人アフロの男がボビーで、艦長に云々とか言っていたのがモニカ、ネギま世界の早乙女の同類っぽいのがミーナで、カタツムリの髪飾りをしているのがラムか。また、妙に個性的な面子だな。
「ちょっ、私達の紹介が簡単すぎるんじゃ!?」
ラムと呼ばれた女がそう抗議するが、小指を立てた握り拳でウインクをするボビー。
……それこそ、早乙女とかが好きそうな人種だな。
「ほら、お前等。挨拶はその辺にしておけ。では、今から今回S.M.Sに新しく入ったアクセル・アルマーの自己紹介兼、その実力を披露させてもらう。対戦相手は、同じ小隊になるだろうミシェルだ。準備はいいな」
「はいはい、もう好きにして下さい。こっちはこっちで色々と用事があったのに……」
ピクリ。そんなミハエルの言葉を聞いたクランが一瞬引き攣った笑顔を浮かべ、俺へと視線を向けてくる。
「おい、アクセル。私が許可する。ミシェルの奴をコテンパンにしてやれ。いいな! 決して手を抜くなよ! これは上官命令だ!」
「……いいのか?」
ミハエルとクランは仲がいい。それなのに手加減をしないで全力を出せとか……
思わずオズマへと顔を向けるが、溜息を吐いて小さく首を振る。
相手にする必要は無いから、程々にしておけって感じか?
「あー……まぁ、安心しろ。怪我はさせないようにするから」
「へぇ。随分と自信満々だな。どれだけ腕が立つのかは知らないが、だからと言って相手にもならないという態度を取られると、こっちとしても一矢報いたくなるね」
俺の言葉が気に入らなかったのか、ミハエルの視線が鋭く俺を見据える。口元に浮かんでいた軽薄な笑みも、現在は冷笑へと変わっている。
「ほら、言い争いはその程度にしろ。そろそろ始めるぞ」
オズマの言葉に従い、道場の中央で向かい合う俺とミハエル。そして……
「始めっ!」
オズマのその言葉と共に、大きく1歩を踏み出すミハエル。……ただし、後ろに。
「てっきりそのまま突っ込んでくると思ったんだがな」
「ふんっ、オズマ隊長がああまで言う程の実力を持っているんだ。迂闊に手を出すような馬鹿な真似はしないさ」
なるほど、冷静だな。聞いた話によると狙撃が得意で、乗っている機体も長距離狙撃型のVF-25Gらしいから、その戦闘スタイル故の判断か。だが……
「取りあえず……防げよ?」
呟き、畳を蹴ってミハエルとの間合いを詰める。瞬動を使っていないとは言っても、普通の人間に出せない速度での急速な接近。
「なっ!?」
それでも咄嗟に腕を上げてこちらの拳を防ごうとしたのはさすがと言えるだろう。しかし、それはミスだ。防ぐのではなく、回避するのがこの場合は正しかった。
拳に残る、ミハエルの腕の触感。次の瞬間には拳を受けた状態で真横へと5m以上吹き飛ばされ、そのまま壁へと叩きつけられる。
「嘘……人が、真横に飛んだ?」
誰かが呟いた唖然とした声のみが、静まり返った道場の中に響く。
尚、結局この後はミハエルが降参をしてそれで終了となり、呆気ない程に格闘訓練は終わるのだった。
後書き
アクセル・アルマー
LV:41
PP:255
格闘:274
射撃:294
技量:284
防御:284
回避:314
命中:334
SP:734
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
努力 消費SP8
集中 消費SP16
直撃 消費SP30
覚醒 消費SP32
愛 消費SP48
スキル:EXPアップ
SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
念動力 LV.10
アタッカー
ガンファイト LV.9
インファイト LV.9
気力限界突破
魔法(炎)
魔法(影)
魔法(召喚)
闇の魔法
混沌精霊
???
???
撃墜数:560
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