転生とらぶる
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マクロスF
0675話
ブリーフィングルームでVF-25についての大雑把な説明を終えた後――ルカとしてはまだまだ語り足りなかったっぽいが――俺、オズマ、ミハエル、ルカの4人は先程の格納庫へと戻ってきていた。
「さて、お待ちかねのEX-ギア実習だ。オズマ隊長にあそこまで言わせる程の腕利きなんだから、勿論この程度は大丈夫なんだよな?」
「ちょっと、ミシェル先輩! アクセル君は初めてなんだから、まずはEX-ギアに馴れるところから始めないと!」
ミハエルの言葉にルカが抗議するように言うが、それに待ったを掛けたのはオズマだ。
「ルカ、構わん。アクセルの好きにやらせてみろ!」
「オズマ隊長? ……えっと、いいの? アクセル君」
オズマの言葉に恐る恐るといった様子で視線を向けてくるルカ。
そんなルカに頷き、EX-ギアを持ってくるように頼む。
「ああ、問題無い。俺としてもVF-25の操縦に直結するという以上はEX-ギアに早く慣れておきたいしな」
「本当に大丈夫なの? 折角僕と同い年の人が入って来たのに、訓練が厳しくて辞めるとかならないといいけど」
「ほら、いいからEX-ギアをもってこいって。アルトの奴だって普通に動かしているんだ。オズマ隊長のお墨付きなら大丈夫だろ」
「分かりましたよ。全く、ミシェル先輩ったら言い出したら聞かないんだから」
「……アルト?」
聞き覚えの無い名前に、思わず聞き返す。
まぁ、このS.M.Sのメンバーは殆ど知らないのだから無理も無いが。
「ああ、お前は知らなくて当然だ。S.M.Sのメンバーじゃなくて、美星学園の生徒だよ。俺の同級生のな」
「なるほど」
美星学園とやらに興味の無い俺としては特に気にせずにスルーして、溜息を吐きながら持ってくるルカが運んできたEX-ギアの入ったケースへと視線を向ける。
「はい、これ。着方は服を着るようにして……」
「……確かにこうして直接見ると、いかにもパワードスーツっぽい感じだな」
先程のブリーフィングルームで聞いた説明を思い出しつつ、ルカの指示に従ってEX-ギアを身につけていく。
そう言えば、パワードスーツの類を実際に装備するのは初めてだな。そもそも、パワードスーツ自体が一般的じゃなかったし。
「これで完成っと。どう、アクセル君。動力が入ってないから重いとは思うけど」
「確かに若干動きにくいが……言われる程じゃないな」
「……え?」
「おい、ルカ。お前まさかEX-ギアの動力を入れたりしてないよな?」
俺の言葉にルカが唖然とし、ミハエルが思わず尋ね返す。
尚、オズマは俺が動力の入っていないEX-ギアを特に苦にしていないのを見ながら……より正確には、そんな俺を見て混乱している様子のミハエルとルカを見ながら含み笑いを浮かべていた。
余程自分だけ俺に驚かされたのが不満だったんだろう。
「動力の類が入っていないと、パワードスーツというよりはパイロット養成ギブスみたいな感じだな」
一昔前のスポ根アニメとかで出て来そうな。
「いや、まさに肉体に負荷を掛けるって意味ではそういう効果を狙ってもいるんだが……本当に何でも無いのか?」
俺がEX-ギアを身につけたまま普通に動いているのを見たミハエルが、唖然としつつ尋ねてくるのに頷く。
「ああ。勿論体が若干重いとかはあるけど、それ程でも無いな」
「……一応、50kgを越える重さなんだが……」
EX-ギアという枷を身につけたまま、普通に歩き、あるいは跳躍し、走る。
この負荷を考えるとネギま世界の者なら殆ど影響は無いだろうな。いや、ムラタ辺りも特に気にせずに済むか?
エヴァから戦いの歌辺りを習得すればシャドウミラーのメンバーでも特に問題は無いだろう。
「う、うわっ! 何だお前! 一体誰だ!? ミシェル、奴は一体?」
EX-ギアを使って柔軟体操をしたり、あるいは軽く動いて見せていたりすると突然そんな声が周囲へと響く。
その声のした方へと振り向くと、そこにいたのは今の俺よりも年下っぽい青い髪の子供と、桃色の髪の長身の気弱そうな女、赤いショートカットの気の強そうな女の3人が俺を見ながら驚いていた。
立場的に青い髪の子供が2人の大人を従えているような感じだが、お偉いさんの子供と護衛か何かか?
その子供が何故かミハエルに詰め寄っているのを見ながら、残り2人の護衛と思しき存在が唖然とこっちを見ているのに気が付く。護衛、というかパイロットなのか? となると、あの子供もパイロットだったりする可能性があるのか。
「あいつはS.M.Sの新人らしい。スカル小隊の新人でもあるな」
「何ぃっ、ミシェルの後輩!? なんて可哀想な……」
「おい、クラン。それはどういう意味だ?」
「そんなの考えるまでもないだろう」
「ふんっ、クランみたいなお子様には俺のような大人の男の考えは分からないかもしれないがな」
「待て、私より年下の癖に何を言う!」
「は? 年下? 誰が? その辺の奴に俺とクランのどっちが年上に見えるか聞いて見るか? ま、結果は一目瞭然だがな」
「ムキーッ!」
何やら、いきなり漫才を始めた2人の様子に、EX-ギアの動きを止めて思わず見入る。だがそんな風に見ているのは俺だけであり、格納庫の中にいた他の面子は特に気にした様子も無く自分の作業を続けている。
いや、寧ろ動力の入っていないEX-ギアを苦にした様子も無く動かしている俺の方へと驚愕の視線が集まっているくらいだ。
……この様子を見る限りいつもの事、なのか?
「あぁ、ミシェル先輩については気にしないで下さい。いつもの事ですので。それよりも、アクセル君は凄いですね。常識外れの身体能力ですよ」
ミハエルの後輩でもあるルカもまた、全く気にした様子も無くそう告げてくる。
まぁ、他の奴等が気にしてないなら俺が気にする必要も無いか。
「まぁ、身体能力には自信があるしな。それよりもこれからどうするんだ?」
「えっと……オズマ隊長?」
「ああ、今度はEX-ギアの動力を入れた状態で動かして貰う。動力の入っていないEX-ギアは所詮重いだけだからな。実際にパワードスーツの効果もある以上、その動きに慣れないと妙な事故が起きかねん。……まぁ、その辺はアクセルの事だしあまり心配していないが。それが終わったらいよいよシミュレーターだな」
意味あり気に視線を向けてくるオズマだが、何を言いたいのかは既に分かっている。周囲の雑音は実力を見せつけて黙らせろってところか。
ルカは同年代に見える俺に対して気安く接しているが、時々目付きが鋭くなる。完全に俺へと気を許している訳では無いのは明らかだし、ミハエルに至ってはあからさまに俺の腕を疑っている。
せめて、俺が20代の姿なら腕利きだと言っても説得力があったんだろうが、15歳程度の外見じゃしょうがないとは思うが。
だからこそオズマは実力を見せつけて納得させろと言っているんだろうけど。
「アクセル君、いい? EX-ギアを起動させるよ?」
「ああ、頼む」
俺の言葉に頷いたルカが自分で言ったようにEX-ギアを起動させる。
別に自分でやってもいいんだが、ルカとしては起動のさせ方のお手本を見せておきたかったんだろう。
まるで機体が起動するかのように、徐々に力が入っていくEX-ギア。やがて完全に稼働したのを確認したルカが小さく頷く。
「これで起動しました。まずは1歩踏み出してみて下さい」
指示に従い1歩を踏み出すと、全く負荷を感じる事無く1歩を踏み出せた。まぁ、ここで負荷が掛かっていたらパワードスーツじゃないって話になるんだが。
「そのまま1歩1歩、ゆっくりと、慎重に……」
「慎重に、ね」
呟き、1歩を踏み出したところで……
「おわぁっ!」
その1歩が失敗したのだろう。まるで床を滑るかのように前方へと移動していく。
見る見る近付いてくる壁に、舌打ちしながら足を踏ん張って移動を止めようとし……次の瞬間には、移動を止めるのではなく何故かそのまま後ろへとバックしていく。しかも先程同様に滑るようにして、だ。
「うわあああっ、馬鹿! こっちに来るな!」
先程のクランとか呼ばれていた子供の悲鳴を聞きながら、反射的にバランスを取るようにして体勢を変えると、ようやく滑る動きが止まりその場に留まる事に成功する。
「なるほど」
そうなって、ようやくこのEX-ギアというのがどのようなシステムなのかを理解する。ようは、極度にバランス感覚を要求されるパワードスーツな訳だ。着ている者のほんの少しの動きでもそれを増幅して実現させるような感じと表現すればいいだろうか。
そのまま1歩を踏み出しながら体重を掛け、前方へと進んで行く。そのまま、今度は右側へと体重を掛けてカーブしていく。
確かにかなり過敏だが、それなりに慣れれば対応するのは難しく無いな。
「ちょっ、お前、何でいきなりEX-ギアを使いこなしているんだよ!?」
まるでスケートをするように格納庫の床を動き回っている俺を見ながら、ミハエルが叫ぶ。その隣ではクランとか呼ばれていた子供もまた同様に驚きの表情を見せながら俺の方へと視線を向けている。それは、クランと一緒に現れた2人の女もまた同様だった。
「確かに感覚を掴むのは難しいが、それでも慣れればそんなに難しくは無いけどな」
「はっはっは。さすがにアクセルだ。なら次は飛行だ……と言いたいが、幾らアクセルでも格納庫の中で下手に飛行して機体や天上に被害を与えるという可能性があるからな。外に出るぞ。それとルカ……いや、ミハエル。確かお前がパイロット養成コースのNo.1だったな? EX-ギアで飛ぶ方法をアクセルにレクチャーしてやれ」
「ちょっ、オズマ隊長!? 何だって俺がこんな男に!」
オズマの突然の言い草に、ミハエルが抗議の声を上げる。だが、それを見ていたクランが何故かニヤリとした笑みを浮かべながらミハエルの腰を叩く。
「ほら、隊長命令だぞ。部下である以上従う義務があるんだから、大人しくあいつにレクチャーしてやれ。……女じゃないのが残念だろうけどな」
「てめっ、クラン!」
「ミシェル! 早くしろ!」
クランのからかいの言葉に怒鳴ろうとしたミハエルだったが、オズマの怒鳴り声に怒りを吐き出すようにして溜息を吐いてEX-ギアを身につけていく。
「ったく、せめてお前が女だったら俺のやる気も変わってくるってのに。……ほら、行くぞ! 俺が教える以上、絶対に生半可な技術じゃ許さないからな!」
そう告げながら、俺の前を移動していくミハエル。
俺もまたその後ろを付いていくが、妙に敵対的かと思えば意外にいいところもあるんだな。いや、オズマに命令されているからかもしれないが。
だが、それでも何だかんだ言いつつ俺の面倒を見る限りじゃ、それ程性格が悪いって訳じゃないのかもしれないな。
そんな風に思いながらミハエルの後を付いていき、やがて外へと出る。
S.M.Sの訓練用のグラウンドか何かなのだろう。それなりに整備されている場所だ。
「さて、まずは手本を見せるからよく見ておけよ。言っておくが俺が男に教えるのは1度だけだ。その1度できちんと覚えないと、後でもう1度教えてくれと言われても教えてやらないからな」
「分かったから、さっさと見せてくれ」
「ったく、ルカと違って可愛げの無い奴だな。クランじゃあるまいし」
「おいこら、ミシェル! 今聞き捨てならない事を言わなかったか!?」
「っと、さてとにかく手本だ、しっかりと見ておくようにな」
「こら、ミシェル! ミシェーーーールッ!」
既に何度目かも分からないような漫才を繰り広げつつ、クランがプンスカと怒っているのをそのままにEX-ギアの背にある飛行ユニットを噴射させて空中へと飛んでいく。
「ったくミシェルの奴……」
ぶつくさと告げているクランは横に置き、そのままミハエルの飛行を眺める。
……なるほど。飛行自体はこれまでに乗ってきた機体とそう変わらないように見えるな。ただ、EX-ギアだけあって色々と過敏に反応するのを注意する必要があるか。
そんな俺の視線の先では、確かに言うだけあってミハエルが優雅に空を飛んでいた。
ただ、EX-ギアだからなのか、あるいはまだ腕が未熟なのか、飛んでいるのに若干無駄が多いように思える。とは言え、それは並のパイロットでは気が付かない程のものだろう。……逆に言えば、一流、あるいはその壁を越えた超一流のパイロットならその隙を突く事が出来るのだが。
そのまま地上へと降りてきたミハエルの前で、最初は見よう見まねで飛行ユニットを起動。そのまま上空へと浮上していく。
「おいおい、何でいきなりのEX-ギアの飛行であんなに余裕なんだよ」
「ま、俺も色々と経験したけどあいつは色々な意味で規格外だからな」
「オズマ隊長、本当にアクセル君って一体何者なんですか?」
「それについては機密事項だ。お前達もあいつにしつこく聞くんじゃないぞ」
EX-ギアでの飛行に体を慣らしつつも、地上で行われている会話は聞こえていたりする。
結局、この日は3時間程の飛行でミハエルに勝るとも劣らずといった評価を貰い、驚愕と胡散臭さを混ぜ合わせた視線をオズマ以外から向けられる事になるのだった。
後書き
アクセル・アルマー
LV:41
PP:255
格闘:274
射撃:294
技量:284
防御:284
回避:314
命中:334
SP:734
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
努力 消費SP8
集中 消費SP16
直撃 消費SP30
覚醒 消費SP32
愛 消費SP48
スキル:EXPアップ
SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
念動力 LV.10
アタッカー
ガンファイト LV.9
インファイト LV.9
気力限界突破
魔法(炎)
魔法(影)
魔法(召喚)
闇の魔法
混沌精霊
???
???
撃墜数:560
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