美しき異形達
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第十三話 向日葵の紹介その十
二人でだった、次の日の部活の朝練前にだった。
道場の前に行った、するとそこには。
濃紫のジャージ姿の少女がいた、楚々とした感じであり黒い髪はふわりとしていて量はかなり多い。巻いていて腰まである。
唇は横に大きく薄い。色は鮮やかな赤だ。鼻は高く彫がある顔立ちは何処か西洋人めいている。瞳の色は黒で睫毛が長く小さめである。
背は一六二程で胸がジャージの上からも目立つ、腰は締まり脚はかなり長い。薙刀よりもテニスが似合いそうなスタイルだ。
その少女にだ、向日葵は笑顔で声をかけた。
「おはよう、菫ちゃん」
「向日葵さん?」
「うん、元気?」
「見ての通りよ」
落ち着いてしかも整った高い声でだ、菫と呼ばれた少女はその向日葵に微笑んで答えた。
「今日も元気よ」
「そう、それは何よりね」
「向日葵さんも今から部活よね」
「そう、朝のランニングにね」
行くというのだ。
「その前にちょっと今日は挨拶しに来たのよ」
「朝の挨拶になの」
「そう、それでね」
向日葵は明るい調子で少女に話していき少女も応えている。
「菫ちゃんに紹介したい娘がいるよ」
「そちらの人ね」
少女はここで薊を見た、向日葵の横にいる彼女を。
「転校生の」
「そう、この娘がね」
「宜しくな」
笑顔でだ、薊も少女に挨拶をした。
「天枢薊っていうんだ」
「揺光菫よ」
微笑んでだ、少女も薊に挨拶で名乗った。
「こちらこそ宜しくね」
「ああ、ちょっと話をしたいけれどな」
それでもだった、今は。
「朝練前だからな」
「今回は挨拶だけね」
向日葵も少し残念そうに笑って言った。
「仕方ないね」
「そうだよな。じゃあな」
「うん、菫ちゃんも悪いけれど」
「悪くないわ。貴女達もジャージじゃない」
薊も向日葵もだ、二人共早めに学校に来て制服から着替えたのだ。そこから部活に入ることは言うまでもない。
「だからね」
「今から三人共部活か」
「それじゃあお昼にでもね」
向日葵が薊と菫に提案する。
「御飯を食べながら」
「ああ、話をしようか」
「それがいいわね」
菫もこう返す。
「じゃあお昼にね」
「そういうことでな」
「菫ちゃん、また後でね」
「ええ、それじゃあ今からね」
菫は二人に微笑んで応えてだ、そしてだった。
その場で準備体操をはじめた、二人もそれぞれの部活に向かった。三人は朝から身体を動かして学生生活をはじめた。
そしてだ、昼にだった。薊と向日葵は菫のクラスに行ってだった。
そうしてだ、彼女の席に来て笑顔で言った。菫は自分の席にいた。向日葵がその菫に対して微笑んで声をかけた。
「じゃあね」
「それで何なの?」
「うん、今からね」
菫に対して笑顔で話す。
「ちょっと聞きたいことがあったりして」
「何なの、それって」
「ううんとね、私達にもお友達いるけれど」
「友達の紹介?」
「そう、簡単に言うとね」
そうなるとだ、向日葵は菫に答えた。
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