ソードアート・オンライン~狩人と黒の剣士~
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デュエルとパーティ
セルムブルクは、61層にある美しい城砦都市だ。基本的に俺はここをホームタウンとしている。まぁ、見事に所持金ごっそり持ってかれたが。そんなセルムブルクの転移門に到着した時には既に陽が暮れかかっていた。
「うーん、広いし人は少ないし、開放感あるなぁ」
「まぁ、そこは同意するよ」
「ならキリト君も引っ越せば?」
「金が圧倒的に足りません」
と、キリトが肩を竦めた。それを見て俺は苦笑した。
「ところでアスナ。本当に大丈夫か、さっきの?」
「…私一人の時に何度か嫌な出来事はあったのは確かだけど、護衛なんて行き過ぎだわ。要らないって言ったんだけど…」
「参謀に押し切られたと」
「まぁそんな所。今は大して気にしてないから。それより早く行かないと陽が暮れるよ」
と、アスナが言うとミザールが俺の服を引っ張る。
「ミザール…?」
「ちょっと、来て」
「お、おい!?」
無理矢理キリト達から離され、曲がり角の所でミザールは俺の服を放す。
「いきなりなんだよ、ミザール。俺何かした?」
「…ライトは、ギルドに入らないの?」
ミザールがいきなり言い出した。
「…何故?」
「まだ昔の事を引きずってるのかと思って」
見事なまでに即答だ。
「ライトは、自分のせいでギルドを壊したって、風の噂で聞いた。そのせいでギルドに入らないのかと思って」
俺は少し考えて、
「別に引きずってないよ。ただ…ギルドは性に合わないだけだ。また人が死ぬのは…見たくない」
「なら…デュエルして」
すると、俺の視界に半透明のシステムメッセージが出現する。
【ミザール から1VS1デュエルを申し込まれました。受託しますか?】
それは俺にとって予想外だった。
「もし私が勝ったらコンビを組んで欲しい。但し、私が負けたらライトの事は何も言わない。どう?」
「…いいぜ」
俺はそれだけ言うとYesボタンに触れ、オプションから《半減決着》を選択した。
それを確認したのか、ミザールは俺から五メートル程距離を取り、向き合う。
俺はストレージからエウリュアレの宝剣を取り出し、右手に持つ。対してミザールは槍を持つ。リーチでは、ミザールの方が有利だ。
そしてカウントが0になると同時に地面を蹴った。
俺が選択したのはヴォーパルストライク。対し、ミザールはソニックチャージ、突撃範囲技だ。当然、俺のヴォーパルストライクはミザールの槍に弾かれ、俺はもろにそれを喰らう。
「くっ…」
俺は仕方なく〈クイックチェンジ〉を使い、両手槌…即ちハンマーに変更すると、至近距離まで走る。
「うおらぁぁぁぁぁぁぁ!!」
そして雷を帯びたハンマーで地面を叩き付ける。ナト・ザ・カーネルトーラスのソードスキル、《ナミング・インパクト》だ。周囲に雷を迸らせ、ミザールをスタンさせる。当然、2回目を放てば麻痺させられるのだが、クーリングタイムが長い為無理である。少しその場から離れると、スタンから回復したミザールが立ち上がる。
「何ソレ…ライトのスキル欄どうなってるの?」
どうなってるのと言われてもなぁ…と思いながらクイックチェンジをもう一度使用すると、双剣を装備する。すると、向こうも本来の武器である細剣に持ち替えた。
「ここからは、本気で行く」
「来いよ…鬼人化ぁ!!」
俺は頭上で剣を交差すると赤いオーラを纏う。と、同時にミザールが接近し、リニアーを放つ。
「っ…!?」
アスナのリニアーの速度を上回るソレを反射神経だけで避け、乱舞をミザールに放つ。二、三発弾かれたが、半分ゲージが溜まる。
「いっ…けぇぇぇぇ!!」
更に斬り払いで距離を詰め、六段斬りをミザールに浴びさせる。こちらも二、三発弾かれたが、それでもゲージが溜まりMaxになった。
「決める!!」
俺は鬼人強化体になり、鬼人連斬を浴びせようとしたが、
「甘い」
いつの間にかミザールが至近距離まで詰めており、ソードスキル連発を喰らい、俺は敗北した。
「隙甘すぎ、注意しないから」
ドヤ顔で言うミザールに俺は呆れ、パーティ申請をした。ミザールはすぐに了承し、コンビ結成である。
「そう言えば、何か忘れてない?」
「あー…確かに…」
と俺が答えたのと同時にメールが届いた。差出人はキリトだ。内容は…見ないでも分かりきっていた。
「ミザール、アスナの家何処?」
「…こっち」
ミザールの案内に従って、俺はキリト達の待つ家に向かった。
後書き
何か無茶苦茶ですが内容がこれしか浮かびませんでした、ご了承下さい。そしてライトのスキルですが…まぁ、大分わかる人もいるでしょう。とりあえず今日はこれまでにしましょう。
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