改正版 後悔先に立たず、後に立つべし
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16話
アーニャが目を覚まして、3カ月経ちました。
アーニャの詳しい検査をしたのですが、ナノマシンは細胞と上手く融合しており、安定している事が判明しました。
この事により、ほっと胸を撫で下ろす事が出来たのですが、細胞の変化が完了して居らず定期的にナノマシンを接種する事が必要である事も判明しました。
アーニャ自身の能力ですが、肉体的には常人よりもかなり高いのですが、私ほどではなく、それよりも、感覚器官の方が発達しているようで、感応系の能力を持っているようでした。
その為に、現在は身体能力の力加減の仕方とその能力の訓練をしています。
アーニャも初めは、自分の体の変化に戸惑っていましたが、少しずつ慣れていき、もう少しで訓練も終わりそうです。
I・D社ですが、武装化されたガジェットですが、基地の警備、都市の治安維持、歩兵の鎮圧などいろいろなところで活躍しており、その為に、売り上げの方が更に上昇しています。
ですが、その事がほかの企業にとって面白くないようなので、成り上がり者や成金などの陰口をたたかれているようです。
その為に、ノエルも会社の運用に苦労しているようでした。
また、エリア11に作られた支社と工場も順調に稼働しており、ようやく、ここまでの来たと実感しました。
そして、ジェイルからやっとの事で試作機が完成したと報告がありました。
その為に、現在、月面基地の格納庫の試作機の前にきています。
「これが、試作機ですか。」
「そのとうりだよ。」
目の前には、顔はヒュッケバインによく似た顔で、頭にバルカンが付いています。
機体全体の色は、黒に近いブルーでアンテナは黄色になっており、コクピット部分は黒になっています。
背中には、2つのキャノン砲が付いており、それぞれ形が違いが見られ、右の方が太く、左側より短く、左側は長く、細くなっています。
そして、スラスターはX状になっており、ある程度稼働できるようでした。
腰には左右共にロシュセイバーが1つずつ装備し、腕には肘に近い方にシールド発生装置が左右共につており、また、両手の甲には、V字の出っ張りがあり、その下にZ・Oソードの発生口が装備され、その逆には何かの発射口がついています。
「これが、試作機ですか。」
「そのとうりだよ。名前はウプウアウトだよ。」
「それは、どういう意味ですか。」
「そうだね、元々はエジプトの軍神だよ。意味は『道を切り開く者』だね。この機体は、試作機だ。この機体のデータを蓄積する事により、君の機体を製作する為の道が切り開かれる事になる。その為に、この名にしたんだよ。」
「良い名だと思いますよ。」
「そう言ってもらえるとうれしいよ。さて、機体の説明に入らせてもらうよ。メインエンジンがブラックホールエンジンで、サブエンジンがT・Eエンジンだよ。両エンジン共に約束どうりに小型化した事により両方とも搭載する事が出来たよ。装甲がゾル・オリハルコニウムになっている。」
「まあ、僕としては不満だったんだけどね。どうしても出力調整が上手くいかなくて、仕方なくメインを譲ったんだ。」
「ロイドさん。仕方ないでしょう。安定性の高い方がメインエンジンとして相応しんですから。」
「それは、わかっているんだけど悔しいじゃないか。」
そう言って、悔しそうにしながら言います。
「それじゃ、僕が担当した武装の説明に入るよ。まず、右肩のキャノンがターミナスターミナスキャノンだね。T・Eエンジンからエネルギーをチャージする事により、発射するエネルギー砲だよ。かなりの威力を誇るよ。それと、ヴァリスとハドロンライフルだよ。ヴァリスの威力は知っているよね。襲撃に使われているからね。ハドロンライフルは一点収束型の加粒子砲だよ。ターミナスキャノンより、落ちるけど結構な威力だね。それと、腕についている発射口はスラッシュハーケンを発射するようになっている。それと、スラッシュハーケンの先端はMVSになっているから刺し貫く事も可能だよ。」
そう、ロイドが説明し、ジェイルが続き武装の説明を始める。
「では、次は私が担当した武装の説明に入るよ。左肩についてる砲はグラビティ・レールガンだよ。高圧縮された重力波弾をレールガンの様に打ち出す武装だよ。そして、両腕には、Z・Oソードを生成できる様にしている。それと、腰には、左右共にロシュセイバーを装備している。もう1つ武装を考えているんだが、まだ完成していないよ。」
「その武装とは何ですか。」
「それは、秘密だよ。完成してからの楽しみにしてくれたまえ。」
「そうですか、楽しみにしていますよ。」
「任せたまえ。次に、防御システムについて説明しよう。まずは、Z・Oシールドについて説明しよう。使用時に瞬時に展開される一層目がブレイルミナス、二層目がアンチビームフィールド、三層目がゾル・オリハルコニウムになっているよ。ブレイルミナスはエネルギー場でシールドを覆う事で物理攻撃に対する耐久性を高め、アンチビームフィールドはヒュッケバインを解析してシールドを覆う事によりビーム系攻撃の耐久性を高め、三層目でゾル・オリハルコニウム製の実体楯で防ぐようになっているよ。」
三重になっているシールドに対して私はシールド発生する部分を見ながら感想を口にする。
「シールドはかなり、頑丈なようですね。」
「当たり前じゃないか。私が製作したんだからね。次は、バリアは現状で2つある1つが念動フィールドともう1つがZ・Oオーラのがある。念動フィールドは念動力を利用したエネルギーフィールドだよ。念動フィールドは攻撃にも防御にも使用することが出来る。君の念動力が高すぎて、機体が負荷に耐えることが出来るか、不安だったので生まれたのがZ・Oオーラだ。Z・Oオーラの説明をするとしてゾル・オリハルコニウムの事から始めよう、種結晶である『結晶核』を投入することにより硬化して固体するのがゾル・オリハルコニウムだよ。E・N・Sの場合は、有機高分子で構成され、念動力に反応しやすい結晶核を投入して作り出している。ウプウアウトを構成しているゾル・オリハルコニウムの結晶核の性質は、念動力を流す事により、特殊な防御エネルギーを発生させる上に硬度・靭性を持つ様に調整されている。そして、特殊な防御エネルギーをZ・Oオーラと名付けている。Z・Oオーラ自体君の発動させる念動フィールドに負荷に耐えうる防御力を有している。」
「今日のテストが終了して、T・Eエンジンがどれだけ、出力調整がどれだけ安定するかによって、その他の利用法も考えたいと思っているんだよね。僕は。」
そう言って、ロイドは考え込んでいます。
「ロイドさん、追加の武装なんかを考えてるみたいなんですよ。」
「ロイド。」
「なんだい、戒。」
「武装は、機動性を損なわない程にお願いしますね。私が得意なのは高機動格闘戦なので。」
「そうなんだよね。現行のKMFだとエナジーや耐久性の問題で使用する事が出来ない武装が多かったからその問題が無いとどうしてもいろいろ試したくて仕方ないんだよね。でもそうなると機動性が損なわれちゃうんだよ。ジェイルともそこでよく悩んじゃうんだよね。」
「本当にお願いします。ロイド。」
「わかっているよ。僕としても機体の持ち味は殺したくないからね。」
次に、セシルが前に出て、説明します。
「私からは、推進機関について説明するわね。推進機関はテスラ・ドライブになっているわ。そして、スラスターはT-LINKシステムを利用する事により、細かな調整が可能よ。それにより、高機動での戦闘が可能になったわ。もちろん、大気圏内での飛行も可能よ。なんとか、なってよかったわ。」
「いえいえ、素晴らしい出来だと思いますよ。」
「それは、テストが終わるまで、安心する事が出来ないわ。」
「そうですね。確かにそのとうりです。」
そして、ジェイルがコクピットを開けて説明します。
「まず、この機体は君の要望に合わせて、2人乗りになっているよ。コクピットの前方がメインで、後方がサブになっている。メインパイロットが機体や武装のの制御に、格闘戦、念動フィールドの調整、T-LINKシステムの制御等を担当し、サブは射撃戦、T・Eエンジンの出力調整、T-LINKセンサーでの敵機の確認等を担当して貰っているよ。君とアーニャ、それぞれ、得意分野に分かれて担当して貰っている。」
その話を聞きながら、それぞれの担当について考えています。
「そうですね。私は格闘戦の方がかなり得意ですから。」
「私は、射撃戦が得意。それに、私の目覚めた力は感応系の力だから。」
そう言って、アーニャは胸のペンダントを見ます。
彼女の受信力は高いらしく、今のところはペンダント型の制御装置が日常生活には必要になります。
「これが、試作機の概要になるよ。何か質問はあるかね。」
「そうですね。シールドの二層目のアンチビームフィールドは防御力のはどうなっていますか。」
「そうだね。シールドに収束しているからね。普通に使用するよりも防御力は向上しているね。本来、機体全体を覆っているものが一点に収束しているからね。」
「そうですか。1人でも操縦は可能ですか。」
「それは、もちろん可能だよ。メイン、サブどちらからでもね。」
ウプウアウトを眺めながら、Z・Oオーラについて考えます。
かなりの防御力を持っている様なのですが、どのような物を防ぐことが出来るのか良く分かっていない事に気が付きます。
「Z・Oオーラなのですが、どのような物を防ぐことができるのですか。」
「そうだね、こちらで試験はしてみたがあらゆる攻撃を遮断していたよ。物理、ビーム等あらゆる攻撃が軽減されるという形でね。」
「軽減ですか、ゾル・オリハルコニウム製の装甲、念動フィールドと合してかなりの防御力をが期待できそうですね。ですが、消費エネルギーは大丈夫なのですか。」
「そうだよね、ユグドラシルドライブだと、防御システムだけで、直ぐにエナジー切れを起こしちゃいそうだよね。その他にも武装とかの事を考えると凄い消費量だよね。昔の僕の常識じゃ考える事が出来ないだろうね。」
「そうですね、動力の出力がかなり違いますからね。ここに来てから、今までの常識がかなり破壊されてしまいました。でも、楽しかったですよね。」
「自重しなくていいからね。かなり楽だったのは事実だよ。気に入らない者に邪魔されることが無いの素晴らしい事だよ。」
「ジェイルはそういう事が良くあったのかい。」
「まあね。」
そう言って、ジェイルはブツブツと言い始めます。
時折り、「あの脳みそどもめ」や「鬱陶しいゴミ共が」とかいう言葉を私の強化された聴力が捉えます。
暫く、ブツブツ言い続けた後に私の方を向き直して、説明の続きを始めます。
「そうだね。2つのエンジンの出力を考えたら、十分可能だと思われるから防御システムを搭載する事にしたんだよ。計算上はね。」
「それも、これからのテスト次第という訳ですか。」
「まあ、概ねそのとうりだよ。」
「まあ、大丈夫だと思うだけどね。T・Eエンジンも出力調整が不安定でも十分なエネルギーを出す事が可能だからね。」
「ロイドさん、どんな問題が発生するか、わからないですから注意は必要ですよ。」
「そのとうりなんだけどね。自分の仕事に自信を持っているだけだよ。」
「では、他に質問はないかね。」
「念動フィールドは攻撃にも使用することが出来ると言う話ですが、具体的にはどのようなものですか。」
「そうだね。今のところZ・Oソードに纏わす位のものだよね。現時点ではだけどね。今の段階ではデータがほとんどないからね。運用方法を確立する事が必要になるよ。」
「試作機ですからね。これもテスト次第ですか。」
「そのとうりだよ。全てこれからだよ。それで、質問はないかね。」
「ええ、質問はこれで終了です。これから、起動実験とテストを行いましょう。アーニャ準備は出来ていますか。」
「大丈夫。いつでもいいよ。」
「わかりました。では、テストを始めましょう。」
「私達はモニタールームに行くけど無理はしないように気を付けてね。もしも、何か異常があれば、直ぐに言ってね。中止にするから。いろいろテストはこちらでもしているけど、機体を実際に動かす事は初めての経験なるのだから。」
「わかっていますよ。セシルさん。アーニャも乗っていますし、テストでは決して無茶などしません。」
「そう、本当に気を付けてね。」
「大丈夫、戒にこんなことで無茶はさせない。」
「アーニャも気を付けてね。」
「ありがとう。セシル。」
そう言って、私とアーニャはウプウアウトの方に向かって行きます。
乗り込んでテストを行う為に。
後書き
名前:天王寺 戒
LV:11
PP:40
格闘:170
射撃:142
技量:147
防御:170
回避:183
命中:188
SP:124
性格:冷静(超強気)
エースボーナス:???
成長タイプ:格闘・特殊
空:A
陸:A
海:B
宇:A
精神:偵察1~
幸運
??
??
??
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スキル:※エヴォリュダー(勇者LV9&底力LV9&戦意高揚)
※サイコドライバーLV2(念動力LV10&SP回復)
※完全記憶能力
精神耐性
???
???
GP:94000
秘密基地(131/151)
撃墜数:2
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