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転生とらぶる

作者:青竹
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コードギアスR2
  0642話

 戦闘開始直後に、システムXNを使って放たれたフルバースト。シャドウミラーを……否、俺という存在を知っていればまず予想出来た攻撃だったが、不幸にもこの世界でそれを知っている者は殆ど存在しなかった。
 敢えて言うのなら、ブラックリベリオン時にエリア11に攻めて来た中華連邦の艦隊だろうが……その殆どが撃破されて海中に沈んでいる。
 その為、結果的に黒の騎士団は最初の一撃で多大なるダメージを受ける事になる。
 ヒュドラから放たれた18門のビーム砲、腹部の拡散ビーム砲、ランツェ・カノーネ2門、T.T.キャノン、メガ・バスターキャノン、ブラックホール・ランチャー。これら全てが黒の騎士団へと襲い掛かったのだ。
 もし攻撃を受けたのがPTであれば……あるいは、それより落ちてもAMやMSの類であれば、ヒュドラのビーム砲が1発当たっただけでは小破、あるいは中破といったところで済んだだろう。だが今回ダメージを受けたのは、幾ら最新の機体だとはいってもKMFだった。さらに、精神コマンドの愛が使われている為に、熱血の効果で威力が倍になっている。そんな状態で攻撃を受けたのだから、黒の騎士団の受けた被害は甚大だったと言ってもいいだろう。こうしてざっと見る限りでは、20機以上が撃破されており、その3倍以上が多かれ少なかれダメージを受けている。
 ここまで撃破された機体が大きくなったのは、やはりKMFの防御力の低さが最大の原因だろう。ヒュドラから放たれたビーム砲ですら、最初に命中した暁を貫通してその背後にいた数機の暁を道連れにしたのだから。
 特に被害を広げたのは、当然と言うべきかメガ・バスターキャノンとブラックホール・ランチャーの2つだ。この2つに関しては、黒の騎士団の陣営を貫通し、中華連邦にもかなりの被害を出している。
 それでも、KMFの基本となるのが脱出する為のコックピットブロックだったということもあり、KMFの撃破はともかく、死んだパイロットの数はそう多くないらしい。……脱出機能を持っていないKMFモドキのガン・ルゥの方が死者が多いのは、皮肉だろうな。

「コーネリア、敵の陣形は崩したから後は殲滅するだけ……ん?」
「アクセル?」

 会話の途中で言葉を途切った俺に不審を抱いたのか、コーネリアが尋ねてくる。

「いや。さすがに黒の騎士団というか、ゼロというか、動きが素早いと思ってな」

 ニーズヘッグのモニタに映し出されているのは、急速にこちらへと近付いてくる2機のKMFだった。それも量産機の暁ではなく、どちらも特別なKMFだ。紅蓮可翔式と斬月。黒の騎士団のエースであるカレンに、黒の騎士団で軍事を司る奇跡の藤堂。つまり、黒の騎士団の最高戦力2機が俺へと向かって来ているのだ。

「確かにその手は正しい。正しいが……それ故に間違ってもいる。コーネリア、黒の騎士団の最高戦力2機は俺が引き受けた」
「なるほど、了解した。ならば私はシャドウミラー隊を率いて黒の騎士団の本隊に攻め込もう。メギロート隊を前線に、スレイ、シャドウ隊は半数を後方から援護射撃、残りは私達と共にメギロートが敵に突っ込んで起こした混乱に乗じて攻め込むぞ」

 そんな風に指示を出しているコーネリアの声を聞いていると、斬月と紅蓮可翔式がこちらとの距離を縮めて来る。
 確かに今の一撃で圧倒的な被害を受けた黒の騎士団としては、俺を放置してはおけないのだろう。そして生半可な機体とパイロットではどうしようも無いから最高戦力を出してきたのは分かる。だが、シャドウミラーの最高戦力は俺だが、俺以外の戦力も十分以上に強力なのだ。

「まあ、今のを見てそう思うのは無理も無いけどな。さて、行こうか」

 左右に分かれ、ニーズヘッグを挟み撃ちにせんとして向かって来る2機。斬月は制動刀で斬りかかり、紅蓮可翔式は直接輻射波動を叩き込まんと異形の右腕を振りかぶる。
 そうだな、黒の騎士団最高戦力の2人だ。ここで圧倒的な戦力差を見せつけ、意志を挫いておけば後々やりやすくなるか。

「格の違い、というのを見せてやろう。来い」

 オープンチャンネルでそう告げ、動かずにその場で待機するニーズヘッグ。

『舐めるなぁっ!』
『弾けろぉっ!』

 藤堂とカレンが叫びつつ、言葉通りに動かないニーズヘッグへと向かって各々の武器を振るう。だが……

『何!?』
『そんな、嘘でしょ!』

 信じられない、とばかりに上がる2つの叫び声が聞こえて来る。何しろ制動刀はEフィールドを突破出来ずに弾かれ、紅蓮可翔式の輻射波動はEフィールドこそ突破出来たものの、そこで殆どの破壊力を消耗してG・テリトリーに防がれたのだ。
 基本的には5m前後しかないKMFなので、15mのニーズヘッグに対して力不足だったというのは当然あるだろう。だが先程俺が口にしたように、最新のKMFでもニーズヘッグを相手にした場合はまさしく格が違うとしか言えないような状況だったのだ。赤子と大人。いや、それ以上の力の差。恒常的に纏っているニーズヘッグのバリアを突破出来ない今の状態がそれを如実に表していた。
 とは言っても、さすが輻射波動と言うべきか。ニーズヘッグのEフィールドを突破したのを思えば、恐らくシャドウのG・テリトリーだけでは防ぎきれないだろう。バリアすら無いメギロートならどうなるかは、考えるまでもない。

「もう終わったか? なら次はこちらから行くぞ」

 呟き、T-LINKシステムを使いヒュドラを操作する。
 左前方のヒュドラは3本のビームサーベルを展開して斬月へと斬りかかり、右前方のヒュドラは3門のビーム砲から紅蓮可翔式へと向かってビームが放たれる。

『何ぃっ!?』
『ええいっ、こんな攻撃!』

 それぞれの機体から2つの声が聞こえて来る。
 片方の驚愕の声はヒュドラによって振るわれたビームサーベルを制動刀で受け止めようとした藤堂だ。その反応速度はさすがと言うべきだが、この場合は武器を見誤ったとしか言いようがない。いや、現時点でKMFの中でも有数の威力を発揮するMVSですら受け止めることが出来るのだから、咄嗟に制動刀を構えたのだとしても無理は無い。確かにニーズヘッグの振るった攻撃が実体のある剣、アサルトブレードやコールドメタルナイフ。あるいはディバイン・アームといったものなら受け止めるたり受け流す事も出来ただろう。だが、今振るわれたのはビームサーベル。ニーズヘッグの桁外れの動力炉により作り出されたエネルギーの刃なのだ。それを実体剣である制動刀で防げる筈も無く、斬月最大の武器でもあるその大太刀は刀身の半ば程であっさりと切断される。
 そんな斬月に比べれば、紅蓮可翔式は特に被害を受けた訳でもなく、ヒュドラから放たれた3門のビーム砲を回避して距離を取ることに成功していた。
 だが、近距離戦を得意としている機体なだけに、当然距離を取っての戦いは苦手なのだろう。再び異形の右手を誇示しながらニーズヘッグの方へと近付いてくる。

『幾らブレイズ・ルミナスみたいなバリアがあるからって、ずっと展開出来る訳じゃないでしょ! 藤堂さん、まずはあのバリアを解除しましょう!』
『承知した!』

 その言葉と共に、紅蓮が前衛を、制動刀を失った斬月は首下に装備してあるマシンガンを展開してこちらへと攻撃してくる。
 いやまぁ、確かにこの世界の常識で考えればカレンの考えはおかしくないんだろう。実際、キュウシュウ戦役の時なんかはランスロットがエナジーフィラー切れで孤立しそうになったし。だが……

「俺達の技術力をこの世界と同程度と思ってもらっては困るな」

 呟き、T-LINKシステムによって機体を制御する。
 振るわれる紅蓮の異形の右手をヒュドラのスラスターを使い回避し、斬月から放たれるマシンガンは回避する価値も無いとばかりに向こうの希望通りにEフィールドで受け止めてやる。
 こうして、紅蓮の攻撃を回避しているからこそこっちのバリアに稼働制限があるかもしれないと判断したのかもしれないが、あいにくとニーズヘッグにはトロニウム・エンジン、ブラックホールエンジン、時流エンジンが搭載されている。それ故、消費したエネルギーは瞬時に回復するので、Eフィールドが切れる事は無い。
 まぁ、だからと言ってわざわざそれを教えてやる必要もないのだが。

『食らえぇっ!』

 可翔翼を使い空を飛び、その異形の腕をニーズヘッグへと叩きつけようと間合いを詰めてくる紅蓮。目眩ましのつもりなのだろう。小型のミサイルを大量に撃ち放つ。
 だが……それもまた、甘い。

「ジャマー発動」

 ニーズヘッグに装備されているジャマーが発動し、こちらへと向かっていたミサイル全てをあらぬ方向へと飛ばして行く。

『それでもぉっ!』

 だが、カレンにしてもミサイルでこちらにダメージを与えられるとは思ってもいなかったのだろう。ミサイルの散っていった中心を通り抜けるようにして異形の腕を叩きつけて距離を詰めてくる。
 そんな紅蓮目掛けて、腹部の拡散ビーム砲を放つが……

『バリアを持ってるのがそっちだけだと思わないでよね!』

 機体の前に差し出された右腕が輻射波動を纏って拡散ビームを受け止める。
 へぇ、これはちょっと予想外。確かに輻射波動で攻撃を受け止めるというのは原作でもやっていたし、ギアス世界にいる時の戦いでも何度か見た事があったが……まさか、拡散しているとはいっても、ニーズヘッグのビームを受け止める事が出来るとは思わなかった。
 そんな俺の予想通り、さすがに多少の無理はあったのだろう。一気にこっちに近付いてくるかと思いきや、どこか慌てたように後方へと距離を取る。

『そんな、白兜の攻撃も受け止めたのに、あんなに小さいビームを受けただけでこんなに……』

 オープンチャンネルが繋がっている状況で呟くのは失策だな。

『紅月君、諦めるな! ここで諦めては黒の騎士団が……日本が!』
『藤堂さん。……はい!』

 自信の源でもある輻射波動が、拡散ビーム砲という見るからに牽制程度の武器で大きな負荷を受けたショックに打ちのめされようとしたカレンだったが、タイミング良く藤堂の檄が飛ぶ。この辺はさすがに奇跡の藤堂といったところか。だが……

「日本を取り戻すという割には、ブリタニアと手を組んでいるようだが?」
『そ、それは……ゼロが決めた事よ!』
「まぁ、ブリタニアに尻尾を振ってお情けを貰うというのなら、それもいいだろ……っ!?」

 その言葉を聞いた途端、再び振るわれる紅蓮の右腕。同時にスラッシュハーケン――飛燕爪牙――も放たれてこちらを狙ってくる。それをヒュドラのスラスターを使って後方へと移動して回避し、頭部のビームバルカンでスラッシュハーケンを迎撃する。

『ブリタニアに尻尾を振るですって! ふざけた事を言わないで!!』

 先端が破壊されたスラッシュハーケンを引き戻しつつ、Eフィールドが展開されていないことを期待したのかニーズヘッグの下へと潜り込み、輻射波動の内臓されている右腕を展開し……ワイド版か? 無意味な真似を。
 そんな俺の予想通りに広範囲に展開された輻射波動がニーズヘッグへと襲い掛かるが、広範囲に攻撃した分当然威力は下がっており、Eフィールドすらも突破出来ずに動きを止める。だが……

「何っ!?」

 T-LINKシステムでこちらへと急速に近付いてくる敵機を確認し、ツイン・ドライブを使って上空へと移動する。その次の瞬間、ブレイズ・ルミナスを右手に展開し、ランス状にして突っ込んでくる機体が数秒前までニーズヘッグのいた空間を貫いて行く。
 今のは、確かナイトオブラウンズの……

『はーはっはっは。お前の大事なものは何だ? 異世界人だというのなら、俺の知らないものが大事なんじゃないのか? それを教えろぉ!』

 ちっ、やっぱり予想通り自称ブリタニアの吸血鬼か。どうせなら捕らえてエヴァにでも差し出してやりたいが……
 そんな風に思っていると、ルキアーノのハーレム部隊、グラウサム・ヴァルキリエ隊のヴィンセント・エアが姿を現し、ニーズヘッグの手足へと腰のスラッシュハーケンを伸ばしてくる。

『ちょっと! ブリタニア軍が邪魔をしないでよね! こいつは私達黒の騎士団の敵よ!』
『だぁまぁれ。こんなデカブツたった1機に手こずっていたお前達に、偉そうな口を利く権利はない!』

 四肢をスラッシュハーケンで拘束されながら、そんな風に通信を聞くが……デカブツねぇ。15m程度の小型機でデカブツと言われるとは思ってもみなかった。まぁ、KMFと比べるとどうしてもそうなるんだろうが。
 そんな風に思った時だった。緊急用の通信が入って来たのは。
 何だ? この回線はよっぽどの事がなければ使わないという風に決めておいた筈だが。
 そんな風に思い、オープンチャンネルを一端切って通信を繋げる。

「アクセル!」
「星刻か。この通信回線を使ったって事は何かあったのか?」
「ああ。やられた。……EUが陽光の領土に武力侵攻してきた」
「……何?」

 予想外のその言葉に、思わずそう言葉を返すしか無かった。 
 

 
後書き
アクセル・アルマー
LV:41
PP:245
格闘:274
射撃:294
技量:284
防御:284
回避:314
命中:334
SP:734
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
   努力 消費SP8
   集中 消費SP16
   直撃 消費SP30
   覚醒 消費SP32
   愛  消費SP48

スキル:EXPアップ
    SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
    念動力 LV.10
    アタッカー
    ガンファイト LV.9
    インファイト LV.9
    気力限界突破
    ギアス(灰色)
    魔法(炎)
    魔法(影)
    魔法(召喚)
    闇の魔法
    混沌精霊
    ???

撃墜数:558 
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