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ワンピース*海賊と海軍、七武海と白髭。「永久の愛を」《1st》

作者:斎藤海月
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第二章
新たな旅
  出航。

村長の元で修行を始め、二年が経った


この二年であたしは自分でも思う程に強くなった気がする


『――よいか?リノ』


リノ『はいはーい』


そしてあたしは今、村長に作って貰ったあたし専用の家で髪の毛を整えていた


二年前は長くはなかった髪の毛が今では大体胸の下辺りまで来てる


まあ途中で何回か髪、切っちゃったしね


あたしが持ってきていたローブも破れて捨てられちゃって


二年前に比べたら服のセンスも少しは変わったような気がする


あれだけ肌の露出は嫌とか言ってたけど


人って本当、変わるもんだなぁ


ハンコック『三日後、わらわ達はルフィをシャボンディに連れて行く。

それまでには間に合うか?』


リノ『うん。今から出たとしても余裕で着くよ』


ハンコック『そうか。本当に悪いなリノ・・・お主には嫌な事ばかりを押し付けてしまって・・・』


リノ『ううんいいよ。どうせあたしはもう海軍の犬じゃないから何してもいいけど

ハンコックは女ヶ島の事があるから・・・ねぇ』


ハンコック『・・・本当にすまぬな』


リノ『いいよ。あいつを送るぐらい容易いし』


ハンコック『ルフィとは一緒に行かぬのか?』


リノ『う~ん・・・冒険はあんまり・・・かな。

あっそうだ、ついでにシャボンディ行く時にさ?あたしのローブ持ってきてくれないかな?』


ハンコック『ローブじゃな、分かった』


リノ『ごめんね~』


次に爪をちゃんと磨き終えると貰ったあの日から一度も外してない指輪を見つめた


今でもエースの火は元気にユラユラと揺れていた


辛い時や悲しい時はいつもエースの火を見て元気出してたんだっけ・・・。


ハンコック『それで・・・心の方はどうじゃ?だいぶ落ち着いたのか?』


リノ『・・・うん、ていうかいきなり居なくなってごめん』


ハンコック『わらわに謝る必要はないぞ、リノは自分がやりたいようにやればいいのじゃよ』


リノ『・・・今になって物凄く申し訳なくなってきた』


まあどうせ・・・ハンコックはあたしが居なくなって蛆虫船長と一緒に居れた~


とか


イチャコラ出来た~とか心の中で思ってるんだろうなぁ


・・・あたしもそういう事、したかったな


ハンコック『声が聞けて良かった、元気になって何よりじゃ』


リノ『本当にありがとハンコック。


ていうかあたしが居なかった間、レオンたちどうしてた・・・?』


ハンコック『そうじゃな~・・・手紙を読むまでは皆、ずっとリノの部屋の前にいたな・・・。

だが手紙を読んでからはレオンだけが舟の駐留場でリノの帰りを待っていたように見えたぞ』


リノ『・・・そっか』


てことは今もそこで待ってるって事か


・・・任務でレオンと一緒にあちこち回ってた時は


何だかんだ言って毒舌吐きまくってたけど・・・やっぱレオンは優しいなぁ


リノ『・・・あのさほんとごめん・・・最後にもう一つだけ頼み言っていい?』


ハンコック『もちろんじゃよ』


リノ『・・・レオンも一緒に連れて来てくれる?』


ハンコック『分かった』


リノ『本当にごめん』


ハンコック『謝る事ではないぞリノ』


リノ『・・・うん』


机の上におでこをくっつけたまま床を見てると、


『リノ~!準備出来たぞ~』


部屋の外からあたしの名前を呼ぶ声が聞こえて椅子から立ち上がった


リノ『ハンコックごめん!!あたし行かないと・・・』


ハンコック『ああ。三日後にシャボンディでな』


リノ『うん!!』


上着のポケットにハンコックのでんでん虫を雑に突っ込むと


船まで走っていった


獣7『リノちゃんゆっくりでええよ~』


リノ「そんなの申し訳ないよ・・・」


獣8『焦るこったあねえよ!』


村長『荷物は全て舟に詰め込んだ』


リノ「本当にありがと!!」


村長『いえいえ』


舟に乗り込んで座るとシャボンディの位置を確認すると


村長たちを見た


リノ「皆、本当に色々とありがとね!!」


獣1『またおいでね~!』


リノ「うん!」


獣2『今度はレオンたちも連れて来いよ~』


リノ「は~い」


舟に雷を流すと少しずつ動き始めた


リノ「またね~!!!」


左手を大きく上げて横に振ると


皆の姿が見えなくなるまで手を振り続けた


本当、ここに来て良かったな


あの時・・・ここに来ようって思ったのは正解だったな


あのまま九蛇城にいたら・・・きっとここまで回復する事は無かったと思う


この二年はあたしにとってもいい経験になったなぁ


早く・・・レオンに会いたいな




*******



リノ「やっ~と着いたー」


島を出てから何日が経ったかは分からないけど


ハンコックたちの船を見当たらなかったって事は


まだ来てないのかな?


それとも違う場所に止めてるとか?


・・・うん、分かんないわ。


あたしの中での時間とか狂ったわ


あ~でも・・・蛆虫船長以外の奴らは揃ってるか・・・


リノ「ナミともひっさしぶりに会うなぁ~」


最後に会ったのがモリアのとこだから・・・


二年半かな?


リノ「よっし」


近くの木に舟を止めるとカバンを持って気配を頼りに歩き始めた


・・・ものの


やっぱあたしにはローブ必要だな(涙)


島だと知ってる子たちばっかだったから素顔を知られてもどうでも良かったけど


さすがに今は嫌だわ


あたしってローブ依存性、ってやつなのかな?



シャボンディの中を歩く事、十分


さすがに蛆虫どもの喧嘩を見るのも飽きて


近くで販売していたたこ焼きを一パック買って休憩していた


リノ「う~ん・・・」


何度、ハンコックのでんでん虫に電話をかけても繋がらない


リノ「やっぱまだ来てないのかな~・・・」


さっきから何度かけ直しても繋がらないって事は


一、電波が切れてるとこにいるか、


二、受話器がちゃんと戻ってないか


三、でんでん虫に気付かない程大事な事をやってる最中か・・・


リノ「三番だな」


受話器が戻ってないとかソニアかマリーが戻ってない事に気付くはずだし、


しかもボア姉妹は電波のない場所に行くのは嫌だとか言ってたし


第一どこに電波がないのか分かんないけどさ


思い当たる節はそこだけだな


・・・で、連絡が取れないとするとどうしようかな~


あっちからかかってくるまで待つしかないかな


それとも街中で蛆虫船長とばったり会うなんて事はないかな~


・・・うん無理か。


あたしの蛆虫嫌いが直ってたら良かったんだけど


まだ治ってないからな~


獣だったら全然いいんだけど、なんだかなぁ~


―――ガサガサッ


あたしのすぐ近くで何かが動く音が聞こえた


・・・あっ、そっか


あたしは海賊に戻ったから狙われるようになったのか・・・


「海姫ッ!!!!」


「貴様の首は我々がぁぁぁぁああ!!!」


「「頂くッッッ!!!!」」


左右両方からそんな声が聞こえると


あたしは前を向いたまま小さく溜息をついて、目を閉じた


そして次の瞬間―――


「「ゴロゴロゴロッ」」


二人の蛆虫が真っ黒焦げになりながらあたしの前を落ちていく


リノ「あたしが捕まるとか一生ない話」


蛆虫1「ゴホッ・・・」


蛆虫2「くそっ・・・」


落ちていく蛆虫どもに向かって舌ベロを見せると、


最後のたこ焼きも食べ終えて立ち上がった


リノ「さぁ今度は何処行こうかな」


蛆虫どもがいない右を見て歩き出した時、


さっきまではなかったはずの人集りを見つけた


リノ「・・・」


緊迫した空気に眉間に皺を寄せた 
 

 
後書き
★設定★

リノ
【本名】エドワード・リノ

【服装】紺色のベアトップに黒色の薄い上着、

下はデニムショートパンツに黒いリボン付きのブーツを履いている

髪は茶髪に少し明るい茶髪のメッシュを入れている 左サイドテール

【年齢】18歳⇒20歳

【懸賞金】6億5500万ベリー

【異名】海姫

【能力】雷の能力(悪魔の実は食べていない)

【他】女ヶ島アマゾン・リリーの副皇帝

元七武海 
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