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原作に介入=生 不介入=死 何だ!この世界は!

作者:zinn
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27話

夕は目を覚ますとそこは白いベッドの上だった。

「ここは?」

状況が飲み込めずに混乱する夕

「………確か、ユーノと遺跡に行って…」

状況をわからずに部屋に訪問者が来たことを知らせる音が響く。

「あっ起きたんだね。体調はどう?」

入ってきたのはフェイトだった。

「ああ。なんかとな」
「良かった。倒れて3日もたったんだよ」

本当に心配したと言う様子のフェイト。

「体は大丈夫だ。あの後、何が起こったか聞きたいんだが?」
「あ、まだ寝てないと駄目だよ」

話を聞こうと起き上った夕はフェイトに優しくベッドに押し返される。フェイトの対応、自分の視線の高さ、複数の違和感を夕は感じとった。

「なあ、フェイト。鏡か何かないか?俺の姿に違和感を感じるんだが」
「うん。いいよ」

フェイトは違和感のある行動のまま、夕に鏡を見せた。そして夕は自分の姿を目にした。

「………」

予想外すぎる事態に呆然としてしまう夕

「ねぇ大丈「俺の………三河 夕の体はどこいった?」え?」

夕の発動に今度はフェイトが止まる。

「体が縮んでるし、髪の色も違う。顔は……面影はあるが少し違うな」

夕の体は12歳前後くらいになり、髪も茶色の、どこか獅子のたてがみを連想されるものに変わっている。(髪型はFAIRY TAILのロキ<精霊の力を取り戻したバージョン>の髪型をイメージしてください)

夕がぶつぶつ独り言を言っていると。フェイトが立ち直り、夕の肩を掴む。

「ちょっとごめんね。君の名前を教えてくれないかな?」

肩を掴みながら真剣な表情でフェイトは聞いてくる。

「………三河夕だ。 自分でも信じられないが体が縮んで髪の色が変わっている」
「えぇぇぇぇぇ!」

フェイトの声が響き渡る それからが大変だった。フェイトの声に反応して駆けつけたシスターが部屋に入ってきたり(ここは聖王教会系列の病院だったらしい)フェイトに本人確認されたり、知り合いに夕が生存していることを連絡したりと大忙しだった。

そして現在、夕の前には騎士カリムとはやてがいる。フェイトにもされたが夕しか知らないことを聞かれて本人かどうか確認されていた。

「あっとるな………カリム、彼は間違いなく夕君や」

はやては少年が夕であることを告げる。

「そうですか………わかる範囲でかまいません。説明をお願いしてよろしいですか。三河夕さん」

カリムは夕がこうなるまでにいきさつを聞いてくる。

「説明する前に一つ言わせてください。俺の頭の中に俺の記憶でないものが混ざっています。恐らくは俺の身体のことも関係していると思います。まだ記憶の整理が完璧にできたわけじゃないんですが、自分とそいつを分けることくらいはできるようになりました」

夕は自分の記憶と他人の記憶を最低限、整理できたのかすっきりしていた。

「他人の記憶ですか。その人の名前はわかりますか?」
「名前は「ピピピ」」

はやてに連絡がくる。

「誰やこんな時に………ユーノ君からや」

通信相手はユーノであった。通信を繋ぐとユーノの姿がホロウィンドウごしに映る。

「はやて、わかったよ!あの遺跡は古代ベルカ時代の王の子供が歴代最強の王の力と遺伝子、記憶を後世に残すために作ったものだったんだ!」

ユーノは驚愕の事実を発見していた。

「なんやて!そ「割り込み失礼します。騎士カリムです」…カリム」

カリムははやてを遮って会話に割り込む

「スクライア司書長。その王の名は?」

今のカリムには抗えない迫力があった。

「…獅子王 レオ・レグルスです」
「ベルカ時代に近接格闘、最強と呼ばれたレオ・レグルスですね?」
「はい。間違いないかと…」

確認をとったカリムは次に夕を見る。

「夕さん。あなたの中にある記憶はレオ・レグルスのもので間違いないですか?」

夕はもう一度、記憶を漁る。

「ええ。この記憶の持ち主はレオ・レグルスと呼ばれていました。戦乱時代の戦いの記憶もあります」

確定する。夕にはレオ・レグルスの遺伝子、力、記憶が混ざっている。

「そうですか…夕さん。あなたが落ち着いたらで構いません。獅子王の記憶について、お聞きしたいのですが?お願いできないでしょうか?」

カリムは夕に頭を下げる。古代ベルカ時代を研究している聖王教会からすれば夕の持つ獅子王の記憶は喉から手が出るほど欲しいものなのだ。

夕としては正直な話、面倒だった。たが今後のことを考えると聖王教会の助けがあるとないではかなり違ってくる。考えた末に夕は受け入れることにした。

「わかりました。すぐにとは言えませんが記憶の整理が終りしだい獅子王の記憶についてお話します」
「ありがとうございます。可能な限りお礼はさせて頂きます」

この話はここで終り、元の話に戻る。

「話は戻すで、夕君に獅子王の記憶と遺伝子、力が入ったことはわかった。後の問題はどうして夕君が小さくなっているのかってことやな」

確かに変だ。遺伝子が混ざったのはわかったが、どうして夕の体は小さくなっているのかが不明なのだ。その疑問に答えたのユーノだった。

「たぶん。再構築するときの矛盾を減らすためじゃないかな」
「矛盾?」

はやてが聞き返す。

「うん。一人の人間に他人の遺伝子情報を混ぜて再構築するのはロストロギアを持ってしても簡単じゃない。恐らく獅子王と夕は身長も体重も違うがらどちらの身長に合わせるかもそうだし、それ以外にも様々な矛盾が再構築の過程で出てくる。その矛盾をすこしでも減らすために子供として再構築したんじゃないかな」
ようは再構築の段階での矛盾を減らすために夕でも獅子王でもない子供の姿に再構築したというわけか。

「なるほど説明はつくな」

うなずく夕。

「それで夕君は元の戻れそうなんか?」

はやてがこの問題で最も重要なことを聞く。

「正直な話、かなり難しいと思う。夕を小さくしたロストロギアは一方通行のものだから元に戻す力はない。戻そうと思ったら反対の力を持つ別のロストロギアでも使わないと戻ることはできない。」

そもそもそんな都合の良いロストロギアが存在するかもわからないので実質的に不可能。
ここに三河 夕の第3(最初からではないので途中開始)の人生がスタートした。



古代ベルカの時代、近接格闘に置いて最強と呼ばれた王がいた。しかし、彼の象徴と呼べる力は彼の子供に引き継がれなかった。王が亡くなった後も戦乱は続く。王の子供達は自分達が時代の波に呑まれて消えることより、王の遺伝子と力が途絶えることを恐れた。しかし、降伏して遺伝子を残すことは王の一族として誇りが許さかった。そこで彼らは王の屍とあるロストロギアを使い遺伝子、記憶、力を残すことにした。継承には王の力に耐えられる肉体と高い適応力が必要である。そして彼らは継承に一つ条件をつけた。それは引き継ぐものが強いこと。弱いものが引き継いでも力に呑まれるだけだからだ。この条件を満たしたものを王の後継者とする。

ロストロギア<引き継がれるもの>

①残したい人物の屍を使うことでその人物の遺伝子、記憶、力を後世に残すことができる。
②人間が探知範囲に入ると青い光を放ち、継承させる力に適性があるか調べる。
③適性があると判断された人物がロストロギアの本体に触れるとその人物に強制的に遺伝子、記憶、力を継承させる(使用者が継承に条件を付けていた場合はそれをクリアしてから継承される)
④このロストロギアは行える継承は一度のみ、一度継承を行うと活動を停止する。 
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