Ghost trick
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悪魔の誘い
『どうしたの旦那?歳で疲れちゃった?』
キッド「ぶっ殺す」
ゴーグルを持って、あちこち飛び逃げるムウマと、それを追い掛けるキッド。
『ゾンちゃーん!!』
ヒート「うおっ∑」
ヒートに抱き付き、助けを求める。
『キッドの旦那が虐める~!』
ヒート「い、虐める?」
キッド「おいヒート!そいつ押さえてろ!!」
と、鬼の様な顔をして走って来るキッド。
キッド「捕まえたぞ。死神」
そして、縄で縛られ捕獲されてしまったムウマ。
キラー「まさか、こんな形で会えるとはな…」
『ウチはキラー先輩とゾンちゃんに会えて嬉しいよ』
囚われの身の割りに、彼女から笑みが見られる。
キラー「先輩って何だ?」
『だって年上じゃん』
ヒート「ゾンちゃんって何だ?」
「ゾンビみたいだから、ゾンちゃん」
ヒート「ゾンビ…(T_T)」
ガクッと肩を落とし、少し落ち込むヒート。
キッド「んな事どうだって良いんだよ!さっさとゴーグル返せ!!」
と、話を戻し、彼女に怒鳴り散らすキッド。
『ヤダ!』
しかし、彼女は平然とした表情で一言で答えた。
キッド「てめェ、ぶっ殺す!」
と、ピストルを取り出し、ムウマに銃口を向けた。
キラー「待てっ!キッド!!」
―バーンッ!!―
キラーの言葉に、耳を傾ける事無く銃声を鳴らした。
「頭に舐めた口聞くから(ニヤリ)」
「案外呆気なかったな(ニヤリ)」
そして、誰もが彼女の死を確定した、その時…!
『酷いな~、旦那』
全「「!?!?」」
死んだ筈の彼女から、声が聞こえた事に誰もが驚いた。
キッド「てめェ…能力者か…!」
『ゴスゴスの実のゴースト人間。
物体を擦り抜けたり、浮かせたり…能力は様々(妖笑)』
そして、縄から抜け出し、ふわふわと浮遊する。
『それにしても……キラー先輩イケメンだな~!スタイル良いし!』
すると、ぐるっと彼の周りを回って褒め称える。
『ゾンちゃん可愛いな!おい!』
次はヒートの周りをぐるっと回り褒め称えるムウマ。
『勿論、キッドの旦那も負けずとイケメンだよ。
……声が(笑)』
キッド「声かよ!!」
と、思わず彼女の言葉に突っ込んでしまうキッド。
キッド「つーか、ゴーグル返せ!」
『じゃあ、キラー先輩とゾンちゃん頂戴』
キッド「やるわけ無ェだろ!!」
彼女の出した条件に納得いかない彼は、再び怒鳴り散らす。
キラー「死神、それを返してやってくれ」
すると、代わりにキラーが年下のムウマに頼み込んだ。
ヒート「俺からも頼む」
『名前で呼んでくれたら、返してやっても良いよ』
キラー「頼むムウマ」
ヒート「ムウマ!」
そして、彼女は素直にキッドにゴーグルを渡した。
『ねぇ旦那。やっぱウチ、この二人欲しい』
キッド「だから、やんねェよ!!」
『それは、どうだろうね?』
すると、彼女はお目当ての二人に近付いた。
『二人は必ず、ウチを必要とする』
悪魔の如く、耳元で囁く様に忠告する。
キラー「それは一体どういう…!」
『じゃあね(妖笑)』
そして、彼女は一瞬にして姿を消した。
to be continued
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