| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

蒼の使い魔は悪魔で召喚魔剣士

作者:蒼鈴六花
しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

学院に来る王女

今日は朝の鍛錬にサイトは来なかった。
理由は知っているが、後で本人の口から言わせよう。

タバサはサイトがこないことに興味を示さず、テテをジーッと見ていたりしている。
そして最近シルフィードも鍛錬を見に来る。
シルフィードはタバサの隣でテテを見ながら

「お兄さま、今日はいつも来る使い魔の男の子が来てないのね。なにかあったのかしら」

「さあな、後で理由でも聞くか」


俺はいつも通り鍛錬を終え、その後教室にて。

鎖で繋がれたぼろきれのようなサイトがルイズに引きずられながらサイトはやってきた。

キュルケとなにか話した後、鎖を引っ張り。

「誰があんたに人間の言葉を許可したの?わんでしょ。犬」

ルイズは言いはじめキュルケがサイトを誘惑し始め、逃げ始めたサイトを鞭でたたきながら追いかけ始めた。サイトはもうきゃんきゃん叫び始めている。

さすがにもう止めた方が良いかなと思った俺はルイズとサイトの間に立つ(もちろん鞭は避けて)

「どきなさいよ!」

「まぁ、落ち着いて周りを見ろ」

怒鳴るルイズにそう言うと、はっとした表情になったルイズは周りを見て。

「し、しつけはここまで!」

顔を赤らめ、ごまかすように鞭をしまいながら席に向かっていった。

「あ、ありがとうございます。アルさん」

「サイトさっきの話、後で詳しく聞かせてもらうからな……」

俺はサイトの方に軽く顔を向け言うと。

「は、はいー!」

なにやらサイトは青ざめていた。

その後、サイトに回復魔法を最低限動ける程度にかけてから少したって先生がやってきた。



「では授業を始める。知ってのとおり、私の二つ名は疾風。疾風のギトーだ」

ギトーはキュルケの方に向く。

「最強の系統は知っているかね?ミス・チェルプストー」

「虚無じゃないんですか?」

「伝説の話をしているわけではない。現実的な答えを聞いているんだ」

いちいち引っかかる言い方するなこの教師と思いながらキュルケを見る。

「火に決まってますわ。ミスタ・ギトー」

不適な笑みを浮かべながら答えていた。

「ほほう。どうしてそう思うね?」

「すべてを燃やしつくせるのは、炎と情熱。そうじゃございませんこと?」

「残念ながらそうではない」

ギトーは杖を引き抜きながら。

「試しに、きみの得意な火の魔法をぶつけてきたまえ」

その言葉にキュルケは驚いている。

「どうしたね?きみは確か、火系統が得意なのではなかったかな?」

ギトーは挑発する。大人気ないな……

「火傷じゃすみませんわよ?」

「かまわん。本気できたまえ。その、有名なツェルプストー家の赤毛が飾りではないのならね」

キュルケの顔から笑みが消えた。どうやら本気で怒ったらしい。
杖を引き抜き、呪文を唱え火の玉を作る。生徒達はあわてて机の下に隠れ始めた。
そして火の玉はギトーに向かって飛んでいった。

ギトーは避ける仕草も見せず、杖を振ったとたん烈風が舞い上がり一瞬にして火の玉を消し風はキュルケに向かう。

俺はキュルケにレジストをかけ、風を打ち消す。

「なっ!?」

ギトーはそれに驚いている。

「おい、いくらなんでも自分の系統自慢のために生徒をダシにするなんて教師として恥ずかしくないのか?それにあのまま風が当たったら吹っ飛んでいたぞ。怪我をしないようにしてたにしてもやりすぎだ」

「系統自慢だと……いつ私がそんn「自覚がないのか?救いようがないな」き、貴様!」

顔を赤くさせて怒り出したが関係ない。

「それに最強の属性だって?属性にはそれぞれの長所と短所がある、それに魔法を使う状況によってもどれが有効か変わってくる」

「だが私はミス・ツェルプストーの攻撃を風で消し去ったじゃないか!」

「それはアンタの技量がキュルケより勝ってただけだ。属性は関係ない」

「くっ、じゃあ貴様は最強の系統はなんだと思っているのだ!」

「話を聞いていなかったのか?そもそも最強の属性なんて俺はないと思っている。伝説の虚無を含んでもだ」

「きょ、虚無を含んでもだと……!」

「魔法は、その時の環境、自分の技術等で強さは変わっていく。伝説の虚無だって同じだと俺は思う」

それから俺はギトーを見た。

「それに見たところアンタは実戦経験も少なさそうだ、戦闘経験もなしに風が最強だなんていっても説得力はないな」

ギトーは怒りに震えながら。

「戦闘経験がないだって?よほど貴様は私を怒らせたいらしいな」

「事実だろう?フーケの時も杖を上げず結局生徒に任せてたしな」

「くっ!決闘だ!叩きのめしてやる!!」

そういって杖を振って風を起こすギトー。
おいおい、ここが教室って忘れてないか?と思いながら杖を出し(カモフラージュ用)レジストで風を消して。

「あどけなき水の戯れ、シャンパーニュ」

ギトーの足元が白に近い薄い金色に輝き泡が出てきてギトーに当たる。
泡が当たるたびギトーは苦しそうな声を出してる気がするが気にしない。これでも威力はかなり弱めた。どれくらいかと言えば、そうだなレベル10の敵の体力4分の1削るくらい。
泡が止まるとギトーは方膝ついた

「弱すぎだろ……」

思わず俺がつぶやいたとたん、がらりとドアが開いてカツラを装備したコルベール先生が入ってきた。なにやら服もめかしこんでる。

「ミスタ・ギトー?どうしたのです?」

「……」

ギトーはしゃべれないらしい。

「コルベール先生、ギトー先生のことは気にしないでいい。それより何かあったんだろ?」

「そ、そうでした!えーおっほん。今日の授業は全て中止であります!」

ギトーのことで静まり返っていた教室中から歓声が上がる。その歓声を抑えてから。

「えー、皆さんにお知らせですぞ」

そう言ってのけぞるとカツラが床に落ちて、教室から笑いが漏れ始め。

「滑りやすい」

呟いたとたん大爆笑に変わった。

「コルベール先生……」

コルベール先生を見てから。

「まぁ、一旦静かにしてくれ。授業を中止にするほど重要な話らしいから」

そう俺が言ったとたん教室中が静まり返った。なんだ?こんなに素直に聞くなんて。なにやら一部が目を輝かせて俺を見ているし、なぜだ?

「じゃあ、コルベール先生続きをどうぞ」

その様子を見て驚いているコルベール先生に話を進める。

「は、はい。皆さん、本日はトリステイン魔法学院にとって、よき日であります。始祖ブリミルの降臨祭に並ぶ、めでたい日であります」

それから一息おいて。

「恐れ多くも、先の陛下の忘れ形見、我がトリステインがハルケギニアに誇る可憐な一輪の花、アンリエッタ姫殿下が、本日ゲルマニアご訪問からのお帰りに、この魔法学院に行幸なされます」

教室中がざわめく。

「したがって、粗相があってはいけません。急なことですが、今から全力を挙げて、歓迎式典の準備を行います。そのために本日の授業は中止。生徒諸君は正装し、門に整列すること」

生徒達は緊張した面持ちになり一斉に頷く、コルベール先生はうんうんと頷いた後。

「諸君が立派な貴族に成長したことを、姫殿下にお見せする絶好の機会ですぞ!御覚えがよろしくなるように、しっかりと杖を磨いておきなさい!よろしいですかな!」

その後、生徒達は行動を開始し、コルベール先生は立ち去った。

「さっきはありがとね」

キュルケにお礼を言われた。

「あいつが気に入らなかっただけだ」

「それでも、私に向かってきた魔法を止めてくれたでしょ」

「やりすぎだと思ったからな。後、キュルケならあんなやつよりすぐ強くなる。だからさっきのことは気にするな」

「ふふ、わかったわ。あーあ、タバサの使い魔じゃなかったら彼氏にしたかったのに」

隣にいたタバサが短く。

「だめ」

「わかってるわよ。私はタバサを応援してるからね」

キュルケに言われてタバサは顔を少し赤くしうつむいた。

「そろそろ行くか、お姫様が来るんだろう?」

「そうね。急ぎましょう」

そして教室を後にした。



魔法学院正門にて

王女一行が来ると同時に生徒達は杖を掲げ、オスマンが王女一行を迎えた。

王女が出たとたん生徒達から歓声があがる。
俺はタバサの隣でそれを見ながら。

「あれがこの国の姫さんか」

「……」

タバサがこちらを見てくる。

「ん?どうしたタバサ」

「なんでもない……」

うつむいた後、ポツリと。

「アルはどう思ってる?」

その呟きを聞いて。

「?よく分からないが、姫さんは確かに綺麗だがそれだけだ」

「?」

「俺は姫さんのことを何も知らない。だから綺麗だとは思うけどそれまでだ」

「……」

「それと外見の好みで言えば、姫さんよりタバサのほうが俺は好きだ」

「!?」

「珍しいものが見れたな……タバサが驚くなんて」

「……」

顔を少し赤くしながらむっとした表情でこちらを見てくる。

「悪かった」

「……」

しばらく、ジト目で見られることになった。



その後、王女の歓迎が終わって少ししてからサイトを呼び出した。

「さぁ、今日の鍛錬に来なかったことと昨日の夜のことを話してもらおうか」

目の前でサイトが正座しながら。

「……はい」

夜にルイズが自分に惚れていると思ってベットに忍び込んだことを全て話した。

「呆れるしかないな」

「うっ!」

なにやら精神ダメージを受けてるサイト

「思い込みが激しすぎるぞ。ポジティブ思考も行き過ぎはだめだな」

「うう……」

「だいたい、相手が自分に惚れてると思ったところでベットに忍び込むとは……」

「……」

「これは朝に精神の鍛錬もするしかないか……」

「す、すいませんでしたー!!」

土下座し始めたサイト。

「謝る相手が違うだろう。さて、明日から何をするかな」

「マジですみませんでした。もう調子にのってあんなことしません!!だから精神の鍛錬と言う名の拷問はやめてください!!」

青ざめて震えながらそんなことを言い出すサイト。

「鍛錬と拷問は違うぞ?それに拷問するなんて一部のやつのみだ」

「その一部の人たち死んでませんよね?」

「死んだら拷問にならないだろ」

サイトは少し沈黙した後。

「……変な薬とか飲ませてませんよね?」

「そもそも変な薬なんて作ってない。だが最近は実験d……協力者が少なくて困ってるけどな」

「は、はは、俺にくれる薬は安全ですか?」

「ああ、材料から安全なものしか使ってない」

心底ホッとしたような顔をされた。

「俺は協力を申し出てくれる人とかにしか危険なものは飲ませないぞ」

「とかにってなんですか?とかにって!」

「安心しろ、お前に危険なのは飲ませてないから……まぁ協力してくれるんなr「全力で拒否させていただきます」残念だ」

それからサイトを部屋に帰し自分もタバサの元に帰った。






************************************************
ギトーとの会話が変な気がします・・・
タバサとサイトの性格に変化あり

では、誤字・脱字・感想・アドバイス等お待ちしております。

 
 

 
後書き
聖母プラーマとか出したいです。
ゲームでは誰しもがお世話になる方ですから、サモンナイトプレイした方には思い入れが強いんじゃないでしょうか?

 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

感想を書く

この話の感想を書きましょう!




 
 
全て感想を見る:感想一覧