転生とらぶる
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コードギアスR2
0609話
「結局シロガネの改修は無理だった、か」
「ええ。残念だけど、もう少し時間が掛かるわ。船体の改修については終わってるんだけど、主砲としてネオ・グランゾンの胸部パーツを流用して作った艦首モジュールの調整に手間取っているのよ。動力炉のブラックホールエンジンとのリンクが上手くいかなくてね。……それよりも、シャドウの方はどうだったの?」
レモンの言葉に、スレイが小さく頷いて口を開く。
「機体性能としては全く問題が無い。ただし右肩に装備されているビームガトリング砲の砲身が固定されているのはちょっと問題だな。基本的に敵を薙ぎ払うようにして使う武器である以上は、ある程度の射角が欲しい。今のままでは機体そのものを動かして射角をとっているからな。出来れば、ニーズヘッグのヒュドラを止めているようなジョイントがあるといいだろう。グラビティキャノンに関しては高威力で連射するような武器ではないから、今のままでもいいんだが」
説明しながら、テーブルの上に乗っている紅茶のカップを口へと運ぶスレイ。
ここはホワイトスターにある俺の家であり、そこでシャドウを試験運用したスレイから改善ポイントを聞いているところだ。
太平洋で黒の騎士団とブリタニアがぶつかったと聞き、決起の時はもうすぐだと判断した為に、ギアス世界に派遣する戦力をどの程度にするのか、あるいはその戦力を空間倉庫に入れて持っていく為に本拠地であるホワイトスターに戻って来て今にいたる。
……そう言えば。チラリと1人離れた場所で大人しく佇んでいるギルフォードへと視線を向ける。
原作ではギルフォードが援軍を率いてヴィンセントで飛んできたからブリタニアの艦隊、特にナナリーを乗せた重アヴァロン級が持ち堪えたんだが……ギルフォードとグラストンナイツがシャドウミラーにいるのに、よくナイトオブラウンズの3人が到着するまで持ち堪えられたな。
ん? いや、そうか。そういえばギルフォード達を引き抜いた影響で、黒の騎士団は原作と違って捕らえられていたメンバーを自力で救出してそのまま中華連邦の総領事館から姿を消したのか。本来なら中華連邦の総領事館に黒の騎士団がいると判断してスザク達が出向き、そして既にいないと知ってからナナリーを守る為に出撃したんだが……この世界ではその辺から違っていたのか。となると、最初からナイトオブラウンズの3人がナナリーの護衛に付いていたのかもしれないな。
「アクセル、どうした?」
俺が考えに耽っていると、不思議そうに俺へと視線を向けているコーネリアが尋ねてくる。
「いや、何でも無い。……それよりもレモン、ガン・ルゥの改造はどうなっている?」
「……まぁ、取りあえずは終わったと言ってもいいと思うけど……」
ん? レモンにしては、妙に歯切れが悪いな。ガン・ルゥを改造する程度はシャドウミラーの技術班ならそれ程難しくないと思っていたんだが。
「何か問題でもあるのか? お前達の技術なら特に難しい改造じゃ無いだろう?」
「それがそうでもないのよ」
当然と思っていた俺の言葉に、苦笑を浮かべて首を振るレモン。その隣ではマリューが溜息を吐きながらクッキーを口へと運ぶ。
「……ガン・ルゥにリニアレールガンか何かでもくっつければいいだけじゃないのか?」
「まぁ、それなら確かにすぐに改造は終わるでしょうね。でも、そんな機体だと……特に、私達の技術で作ったリニアレールガンを装備した機体で戦闘に参加しようものなら、1発撃った時点でガン・ルゥの本体その物がバラバラ砕け散る可能性が高いわ」
「……何?」
「ああ、なるほど」
思わず尋ね返した俺とは逆に、スレイが頷く。
「スレイ?」
「……アクセル。KMFは元々私達の使っているPTやAM、あるいはそれに準ずる機体に比べて小型で軽量だな?」
「ああ」
「つまり、それだけ脆いという事だ。それこそ、私達が使っている武器の反動に機体そのものが耐えられない程に、な」
「それも、ブリタニア軍のKMFならまだある程度は耐えられるかもしれないが、今回はKMFの中でも生産性のみを優先して開発された、KMFモドキのガン・ルゥだ。まず間違い無くシャドウミラー製の武器を使ったりしたらフレームそのものが反動に耐えきれないだろうな」
スレイに続いて、この中ではKMFについて最も詳しいコーネリアの説明が続く。
いや、ギルフォードも詳しいとは思うんだが、基本的に1歩引いて見ているんだよな。
だが、そのコーネリアの言葉でようやく俺にも今回の問題の本質が理解出来た。まさか、幾ら武器の威力が強いとは言っても1発攻撃を撃っただけで機体そのものが破壊されるような改造は、星刻にしても絶対に許可しないだろう。
「確か、ギルフォードやグラストンナイツのグロースターを回収した時、一緒にKMF用のスナイパーライフルも持ってきたと思うが……」
原作で黒の騎士団を公開処刑するといってギルフォードがゼロを誘き寄せた時にルルーシュにギアスを掛けられてロロを狙った奴だ。あれならKMF用の武器だし大丈夫じゃないか? そう思ったんだが……この言葉にコーネリアが首を振る。
「あのスナイパーライフルは確かに射程距離が長い。だが、グロースターやサザーランドならまだしも、KMFモドキのガン・ルゥではやはり発射の衝撃には耐えきれないだろうな」
「だが、そうなると……どうする?」
「解決策は幾つかあるのよ。例えば武器その物に反動を押さえるための装置を付けるとか、あるいはスプリットミサイルのような反動そのものが小さい武器を使うとか。ただ、それでも色々とそれぞれに問題があるわ」
「でしょうね。そもそもが向こうの世界にある技術で可能な改造という事だから、武器の反動を押さえる装置というのは技術的に難しいでしょうし、ミサイルだとコストや弾数の問題でちょっと問題があるわね。これがせめてMSならある程度PTやAMの武器を流用出来るんだけど」
レモンの言葉に、マリューが溜息を吐きながらそう告げる。
確かにSEED世界のMSは技術的にOGs世界に比べて劣っているのは事実だ。だがそれでも機体の大きさがPTやAMといったものとそう大差が無いので、ガン・ルゥみたいに武器を使ったらその反動で破壊される、なんて事はないだろう。
「となると……ミサイルだろうな。ギアス世界のミサイルは流体サクラダイトを使ってるんだったよな?」
「ああ。その為に他の世界のミサイルに比べると、コスト的に若干上だな」
「……さて。他の世界の技術を使わずにという条件である以上火薬を使うのは微妙だが……どうする?」
コーネリアの言葉を聞き、視線をレモンとマリューへと向ける。
てっきり何かしらの問題があるのかと思っての問いかけだったのだが……
「問題無いわ。流体サクラダイトを使った技術の研究もしたいし、むしろ丁度いいかもしれないわね。技術的にはそう難しくないから、かえってありがたいわ」
レモンが笑みを浮かべて頷き、それに続くようにマリューもまた頷く。
「そうね。サクラダイトに関してはアクセルがある程度の量を持ってきてくれたから、それなりに研究を進められるし」
ちなみに、この持ってきたサクラダイトというのはシャドウの性能試験をした時に襲撃した基地に溜め込まれていた物の1部だ。サクラダイトを保管する為の基地だったので当然たっぷりとサクラダイトの在庫はあったのだが、その殆どは洪古へと引き渡している。ただし、溜め込まれていたサクラダイトのうち2割程は援軍の費用として受け取っていた。流体サクラダイトで1割、発掘されたままの鉱石状態が1割といったところだ。それらを空間倉庫に収納して持ってきた訳だ。
あ、ちなみにこの前襲撃……というか、忍び込んで奪った中でもロンダンを1隻こちらの取り分として貰って来ている。とは言っても、これは俺達が使う予定は一切無い。何しろ、性能が低すぎるためだ。何に使うかと言われれば……入手はしたものの、まだ考えていない。何しろKMFを運用する為に開発された地上戦艦で、平均20mのPTやAMでは使いようが無い。無難なところでOGs世界でミツコに売るなりなんなりしてイスルギ重工の研究材料にして貰うといったところか。
……同じような地上戦艦のライノセラスがあるのに欲しがるかどうかは分からないが。まぁ、それでも全く違う機種なんだし多少は興味を持つだろう。
「なら、流体サクラダイトを使ったミサイルポッド辺りの開発を頼む。……メギロートの方はどうなっている?」
「生産プラントを動かしているから、かなり余裕はあるわ。何機くらい持っていくの?」
レモンのその問いに思わず唸る。機体性能を考えれば中華連邦の主力KMFであるガン・ルゥとメギロートの性能差は圧倒的だ。だが、圧倒的だからと言って無敵な訳じゃないというのも事実。極端な話、ガン・ルゥ100機にメギロート1機をぶつけると、最終的にメギロートは撃破されるだろう。恐らく機体ダメージとかじゃなくてエネルギー切れで。そうなると、数はやはり多ければ多い方がいい。どのみち新国家の建国が完了すればメギロートを配備しないといけないのだから……
「そうだな、取りあえず1000機程度頼む。50機ずつコンテナに入れて分けておいてくれ」
「分かったわ。まぁ、全部で10機程度ならまだしも、1000機も持っていくのなら1機ずつ空間倉庫に収納するのは面倒でしょうしね。ああ、そうそう。スレイが言っていたシャドウのビームガトリング砲に関してはすぐにでも解決可能よ。現在生産中のシャドウに関しても順次その辺を改修していくわ」
「そうして貰えると助かる」
生産か。……この辺もどうにかしないといけないんだよな。基本的に今のシャドウミラーで新しく機体を生産する時にはホワイトスターの格納庫、トライロバイト級、魔法球の中の3つが使われている。生産プラントというような感じの流れ作業で自動的に作れるのはトライロバイト級の中にある生産ラインだけであり、格納庫は量産型Wによる手作り、魔法球の中は魔法を使って作りあげた半自動の生産ラインになっている。ニーズヘッグのようなカスタム機を作るのならどれも問題は無いが、シャドウのように量産機を作るとなると、需要に対して供給が追いつかない状況になる。となると……
「レモン、マリュー、色々と忙しいところを悪いが、メギロートの生産プラントがある場所をどうにか修理して他の機体も全自動で生産出来るように出来無いか? ホワイトスターに本拠地を構えた時には技術力不足で無理だったが、今は色々な技術を得て基礎的な技術力は以前と比べものにならない程に上がっているだろう?」
「……そう言えばそうよね。色々とやる事があるから、生産プラントの修理についてはすっかり忘れてたわ。どうせならエアロゲイターが使っていた他の機種も生産出来るようになるといいんだけど。マリュー、どうかしら?」
俺の言葉に数秒程考えてすぐに頷くレモン。レモンにしても、やはり今の状況でシャドウを必要数量産するのは時間が掛かると思っていたのだろう。
「うーん……私はシロガネの方で忙しいから、まだ生産プラントの方は手伝えないわね。シロガネももう少しで改修が終わるから、そうしたらそっちに手を出せると思うけど」
「そう。シロガネ組の方がまだなら、少し手間取るかもしれないけど?」
「ああ、問題無い。生産プラントに関してはこれからを考えての事だからな。今はシロガネの方に集中してくれ」
「ええ。……取りあえず、今回の件はこれでいいわね?」
「そうだな。太平洋でブリタニア軍と黒の騎士団がぶつかりあったと連絡があったから、俺達が表舞台に立つ時はそう遠くない。恐らくは次に俺がホワイトスターに戻って来た時にはOGs世界の時のようにほぼ全ての戦力で出撃する事になるだろう。……まぁ、シロガネは微妙だがな」
俺のその言葉に、その場にいたレモン、コーネリア、マリュー、スレイ、ギルフォードが頷く。
「……そう言えば、オデュッセウスはどうしたんだ? 家にはいないみたいだが」
「ああ、オデュッセウス兄上ならSEED世界でウズミと会談をしている」
「……何?」
部屋の中にオデュッセウスがいない事に気が付き、ふとした思いつきで尋ねたのだが……まさかSEED世界に行ってウズミと会談しているとか。何が起きてそうなった?
そんな俺の疑問に答えたのはマリューだった。
「何でも私達シャドウミラーを中心とした異世界間貿易をする相手という事で、挨拶をしておきたかったらしいわ。それにほら、アクセルがギアス世界で作ろうとしているのはオーブのような国なんでしょ? だからそれもあって参考にさせて貰いたいって言ってたわ。もっとも自分はあまり政治や経済、軍事には向いてないって言ってたけど」
「……なるほど。まぁ、オーブにしても異世界間貿易で初めて相手にする国だ。麻帆良の場合は良くて1都市ってところだしな」
「そうそう、そんな感じね。だから正確に言えばこれからのお付き合いをよろしくお願いしますって挨拶に近いものだと思うわよ?」
マリューの言葉にレモンが付け足すのを聞き、確かにと頷く。
特にオデュッセウスは、新国家の御輿的な存在だ。その人当たりの良さでオーブとの仲を友好的にしておくのに越した事は無いだろう。
「そ・れ・よ・り・も、ねえスレイ。アクセルと2人きりで何泊か婚前旅行してみてどうだった?」
「レ、レ、レ、レモン! 何が婚前旅行だ! わた、私がアクセルと一緒にギアス世界に行ったのはあくまでもシャドウの性能試験の為であってだな……おいっ、ニヤニヤするな。私の話を真面目に聞けぇっ!」
レモンのからかいの言葉を聞き、怒りか羞恥で真っ赤になったスレイの声が家中に響き渡るのだった。
後書き
アクセル・アルマー
LV:41
PP:0
格闘:274
射撃:294
技量:284
防御:284
回避:314
命中:334
SP:734
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
努力 消費SP8
集中 消費SP16
直撃 消費SP30
覚醒 消費SP32
愛 消費SP48
スキル:EXPアップ
SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
念動力 LV.10
アタッカー
ガンファイト LV.9
インファイト LV.9
気力限界突破
ギアス(灰色)
魔法(炎)
魔法(影)
魔法(召喚)
闇の魔法
混沌精霊
???
撃墜数:509
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