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機動戦士ガンダムSEED DESTINY~SAVIOUR~

作者:setuna
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desire 6 カガリ・ユラ・アスハ

 
前書き
カガリのことを書いて見ました 

 
私は目の前の現実に呆然となるしかなかった。
目の前にある3機のガンダム。
それはかつてヘリオポリスで起きた出来事と酷似しすぎていたから。
私はアーモリーワンに弟のキラと共に会見に来ていた。
それがまさかこんなことに…。

キラ「カガリ!!」

キラが私を押し倒し、爆発から守ってくれた。

カガリ「キラ…」

キラ「このままじゃあ…っ!さっきの新型…?カガリ、こっちに!!」

キラが私をMSに乗せ、MSを起動させる。

カガリ「お前…」

キラ「生身でうろついてたら危険すぎるよ…それに君に死なれたらアスランに顔向け出来ないから!!」

“アスラン”。
その名前に私は胸を締め付けられた。
ある日急に行方が分からなくなってしまった。
今あいつはどこにいるんだろう?
黒いガンダムが私達にライフルを向けるが、キラはそれを翻し、ガンダムに体当たりを喰らわせた。
ガンダムがビームサーベルを抜き、キラもMSのビームトマホークを抜く。

キラ「…あの機体の動きさえ止められれば…」

機体の性能は悪くない。
これは私やキラが乗ったストライクやストライクルージュと同等かそれ以上の性能がある。
しかし武装が少なすぎる。
そうしている間にもう1体のガンダムが切り掛かって来る。
しかし。
私達の間に、イージス、ジャスティスを彷彿とさせる深紅のガンダムが舞い降りた。
更に私達が乗る機体に酷似したフライトユニット装備のMSの姿も。

アレックス「そこのザク!!早く離脱するんだ!!」

キラ「え…!?」

カガリ「この声…!?」

通信から聞いた声に私とキラは目を見開いた。
深紅のガンダムはビームサーベルを連結させ、水色のガンダムに切り掛かる。
間違いない…。
あの戦い方はアスランだ!!

ナオト「何してるんです!!早く離脱して下さい!!」

赤いMSのパイロットの怒声に押され、キラはこの場を離脱した。



































ガンダム四機と赤いMSの戦闘の影響で無残な姿になった工廠地区を、キラの操縦するMSが歩いていく。

キラ「大丈夫カガリ?」

カガリ「ああ…くそっ、これと言うのもザフトがあんな新兵器を作るから……アスランもアスランだ。私に何も言わずにザフトなんかに…しかもあんな新型MSに」

司令部施設か整備用ハンガーのある場所に向かおうとしているのだが、工廠地区は大混乱で、とてもそれどころの状況ではない。

『工廠施設は整備能力を喪失している!!稼動するMSはミネルバへ向かえ!!』

ミネルバ。
デュランダル政権下のザフト軍が建造し、翌日に就役式を向かえるはずだった最新鋭大型戦闘艦。
ザフトに、端的に言うならイチャモンを付けに来たカガリにとっては、あまり快くない存在だろうが、仕方がない。
キラは、ミネルバが就役式を向かえる予定だったドックの方へ向かう。









































「これで最後だ!!ハッチ閉じるぞ!!」

解放されていたミネルバの着艦デッキのハッチが閉ざされる。
最後に、1機のMS…ザクが滑り込むように、そこに降り立った。

ルナマリア「あの機体は!?」

MSを指差して、周囲の整備員達に聞こえるように声を上げた。
ルナマリアはザクから出てきたのが、私服姿の人間と見るや、腰元のホルスターから拳銃を抜く。
コクピットから床に降り立った男女の2人連れに、銃口を向ける。
同時に、整備員の何人かがアサルトライフルを構えて、ルナマリアに続くように、2人を取り囲んだ。

ルナマリア「抵抗しないで。指示に従えば命の安全は保障します」

ルナマリアは片手で銃を構えたまま、そう言った。
そもそもこの事件は、テロリストが新型MSを強奪して起こしたものだという。
正規のザフトの制服を着ていない人間は、そのテロリストの仲間の可能性もある。
射撃には自信はないがあの地獄の訓練をくぐり抜けた自分ならテロリストくらいどうにでも出来る自負はある。

キラ「待って下さい」

キラは、手でルナマリアを制するように声を上げた。

キラ「抵抗の意志はありません。こちらは、オーブ連合首長国代表、カガリ・ユラ・アスハ」

キラは、寄り添っていたカガリを手で差し、そう紹介してから…。

キラ「僕は、随員のキラ・ヤマト。デュランダル議長との会談のために訪れていました、この戦闘に巻き込まれ、避難の為に1機拝借させて頂きました」

自らも名乗り、事情を説明した。

ルナマリア「オーブの……代表?」

ルナマリアは怪訝そうに眉間に皴を寄せ、困惑気に言った後、軽く溜め息をついてから、銃をおろした。
そして、手で他のライフルを構えた整備員にも、それを指示する。









































その後、なし崩し的にボギーワンなる未確認艦を追跡するミネルバに同乗し続ける事になってしまった。
現在は議長は自ら私達に艦内を案内してくれると言う。
そして事件は艦内を見学中に起こった。
いや、事件と言うのは正しくないのかもしれない。
ただ、視線を向けられただけなのだから、事件と表現するのは大袈裟だろう。
恐らく視線を向けた本人にとっては、事件でもなんでも無いんだろう。
だが、少なくとも向けられた側、私とキラにとってソレは事件と呼べる代物だった。
何故なら視線に込められている物が尋常じゃなかったからだ。
物理的な重さをすら持っているんじゃないかと錯覚させられるような殺気を帯びた視線。
灼熱の紅い瞳が一対、視線だけで自分達の行動を束縛する。
だが、それも急に逸らされる。
少年は何事も無かったかのように周囲の人間の輪に紛れて消えた。

キラ「デュランダル議長、彼は…?」

デュランダル「ん?ああ、シンですか。いや、失礼。まさか彼があなた方にあのような目を見せるとは思いませんでした。後で充分、注意しておきましょう」

キラ「いえ。ただ視線が合っただけですから」

とは口にしながらキラも私も、視線が合っただけとはとても考えられない。
私に至っては、未だ視線に捉えられたまま口を聞く事も出来ない有様である。

キラ「ただ、彼が何故、僕達にあのような視線を向けたのかが気になるんです」

デュランダル「ふむ…これは私の想像の範疇を出ないのだがね、それには彼の経歴が関係しているのかもしれない」

キラ「経歴?もし差し支えがなければお聞かせ願えませんでしょうか?」

デュランダル「ああ、それは構わないだろう。少なくとも視線を向けられた君達には、聞く権利が有るんじゃないかと私は考えている」

そして議長の口から語られた内容は、キラと私に少なからぬ衝撃を与えた。
彼、シン・アスカと言う少年がオーブ出身者である事。
先の大戦で連合軍がオーブに侵攻した際に、戦火に巻き込まれて家族を失い孤独な身の上になった事。
戦後、プラントに移民してザフトに入隊した事。

キラ「そのような過去が…」

デュランダル「彼もまた被害者の1人であり、戦争を憎む気持ちは強いはず…しかし彼はザフトに入隊し、MSのパイロットとなった。力を身につけ戦火の盾となる道を選んだのです。力が無ければ守るべきものも守れない…と」




































その後、私達はユニウスセブンが地球に向かっていることを聞かされる。
通路を歩いているとミネルバクルーの会話が聞こえて来る。
そこにはアスランの姿もあった。

シン「ユニウスセブンが落ちている!?」

レイ「ああ。ミネルバはこのまま破砕作業に出るらしい」

シン「じゃあ強奪部隊はどうなるんですか?」

アレックス「断念だろうな。強奪部隊よりユニウスセブンの方が優先されるだろう」

ヨウラン「でもさ、何で俺達が行かなきゃ行けないんだって話だよな?」

ヴィーノ「ユニウスセブンに核を撃ち込んだのは連合なんだから連合がやればいいだろ?」

メイリン「そうだよねえ……冷静に考えたら、私達がユニウスセブンを砕く義理なんて無いし……」

ルナマリア「面倒ね……」

ミネルバのクルー達の言葉に苛立ちが募る。
義理がない?
面倒だと?

アレックス「だが、ユニウスセブンをあのままには出来ない。地球にいる同胞を死なせるわけにはいかないだろう?」

私はアスランの言葉に愕然とした。
アスランの言い方は地球にいるコーディネーターさえ無事ならナチュラルはどうなっても言いように聞こえたからだ。

ヴィーノ「分かってますよ。でも案外楽なんじゃないですか?俺達にとっちゃさ」

ヨウラン「確かに。これは事故なんだし。俺達には責任は無いんだからな。しょうがないよな。これでナチュラルがいなくなるんだったら変なゴタゴタも一緒に消えて一石二鳥だよな」

ナオト「ヨウラン。そういう言い方は良くないよ」

ヨウラン「冗談ですよ。ちょっと場を和まそうと…」

私はその言葉にとうとう我慢が出来なくなった。

ナオト「ちっとも和まな…」

カガリ「冗談だと!?」

アレックス「ん?」

アスランがこちらを向いたが私は構わず怒鳴りつける。

カガリ「しょうがないだと!?案外楽だと!?これがどんな事態か、地球がどうなるか、どれだけの人間が死ぬことになるか、ほんとに分かって言ってるのか、お前達はっ!?」

私は猛烈な勢いで、ヨウランという少年を指差し、糾弾する。

ヨウラン「すいません」

しかし、ヨウランは仲間達と顔を合わせてから、形式ばかりに頭を下げた。
その姿に、私は更に怒りが募る。

カガリ「くっ……やはりそういう考えなのか、お前達ザフトは!!あれだけの戦争をして、あれだけの思いをして、やっとデュランダル議長の下で変わったんじゃなかったのか!?それとお前もだアスラン!!」

アレックス「え?」

カガリ「勝手にいなくなって私がどれだけ心配したと思ってるんだ!!何でお前がザフトなんかにいるんだ!!」

アスランに私は怒鳴るが、アスランは不思議そうに私を見た後、シンという少年の方を見遣ると尋ねる。

アレックス「シン。彼女は誰だ?」

カガリ「え?」

アスランの言葉に私は思わず目を見開いた。

シン「オーブのアスハですよ。アーモリーワンを訪問してた時に巻き込まれてここに来たんですよアレックスさん」

仏頂面で答えるシンにアスランは頷いて、アスランは私に向き直る。

アレックス「申し訳ありませんでした。アスハ代表。そうとは知らずに。」

まるで初対面であるかのように振る舞うアスランに私は愕然となる。

カガリ「な、何を言ってるんだアスラン!!どうしてお前がザフトなんかにいるんだ!!答えろ!!」

アレックス「何故と言われても、プラントは俺の故郷だから守るために軍に入ったので…後、私はアスランという名前ではなくアレックス・ディノです」

アレックス・ディノ?
そんなはずない。
どこからどう見ても目の前にいるのはアスランだ。

カガリ「そ、そんなはずない!!お前はアスランだ!!」

キラ「カガリ」

アスランの肩を掴んで叫ぶ私を制止し、キラがアスランに向き直る。

キラ「アスラン。どうして君はザフトにいるの?」

アレックス「アレックスです。先程も言ったように、プラントは俺の故郷です。なら、俺がザフトにいるのも当然では?」

キラ「それが正しいの?ザフトにいることが本当に正しいことだと思ってるの?」

アレックス「……」

キラ「何で戦争をしようとするの?」

アレックス「それは…っ!?」

突如黙りこんだアスランにナオトという女性がアスランの隣に立って背中を撫でる。
私は当然のように隣に立つ彼女に苛立ちが募る。

キラ「答えてよアスラン」

シン「……さっきから何なんだよあんた達は!?」

我慢の限界が来たのか、シンがアスランと私達の間に立ち、アスランを庇うように叫んだ。

シン「自分の故郷を守ろうとするのが何がいけないんだ!!力がないと何も守れないから、今の家族を守るためにアレックスさんはザフトに入ったんだ!!そんなことも分からないのかよあんたは!!?」

キラ「だけどアスランは…」

シン「この人はアスラン・ザラじゃない!!俺達の仲間のアレックスさんだ!!ナオトさん!!レイ!!アレックスさんを医務室にでもどこでもいい。連れてってくれ!!」

ナオト「あ、うん…」

レイ「分かった。」

ナオトとレイと言われた2人ははアスランを連れて談話室を後にする。

カガリ「ま、待てアスラン!!話は終わって…」

シン「待つのはあんただ馬鹿野郎!!」

アスランを止めようとする私にシンは叫んで妨害する。

シン「自分の考えを押し付けようとするところは親父にそっくりだな!!」

カガリ「何だと!?お父様を侮辱する気か!?」

シン「現実を見ない理念だけの馬鹿首長だろ」

カガリ「お前!!」

父を侮辱する発言をするシンに私は声を荒げた。

シン「教えてやるよ!!俺の家族はあんたの親父に殺されたんだ!!あんたらの下らない綺麗事のせいでな!!」

カガリ「え…?」

シンの言葉に私は目を見開いた。
殺された…?

シン「国を信じて、あんた達の理想とかってのを信じて…そして最後の最後にあんた達の選んだ道のせいで、オノゴロ島で殺された!!」

そしてシンは私を一層強く睨む。
私はそれに怯え、後退する。

シン「だから俺はもう、あんた達を信じない!!あんた達の言葉なんか信じない!!そんなあんた達の言う理想とかってのも信じない!!この国の正義を貫くって…綺麗事並べて自己満足して…あんた達はあの時、自分達のその言葉で誰が死ぬことになるのかちゃんと考えてたのかよ!!あんた達に…あんた達なんかに今のあの人を否定する資格なんかない!!」

そう吐き捨ててシンは談話室を後にする。
他のクルーもシンを追うように談話室を後にした。

メイリン「あ、あの…」

赤い髪の少女が私達に話し掛けて来る。

キラ「何…かな?」

メイリン「アレックスさん…いえ、アスランさんのことなんですけど…アスランさん記憶喪失なんです」

カガリ「え…?」

記憶喪失…?

メイリン「その…アスランさん、オーブで酷い目に遭ってそのせいで…あ、よくは知らないんです。ごめんなさい」

赤い髪の少女はこの場を後にした。








































その後、私達は部屋に戻り、赤い髪の少女の言葉を思い出していた。
記憶喪失…。
過去のことを全て忘れている。
私のことも忘れている。
そんなことあってはならない!
アスランがいるべき場所はザフトなんかじゃない!!
オーブであり私の隣なんだ!!
キラはユニウスセブンの破砕を手伝いたいと行ってきたが民間人にMSを乗せるわけにはいかないと断られてしまったらしい。
私達はブリッジに行き、破砕作業を見守る。

妨害もあったが、アスランやシン達、イザーク達のおかげで被害は格段に小さくなった。
議長や艦長がボルテールに移るように言うが、アスランがまだ戻って来ない。
あいつをオーブに戻らせなきゃいけないんだ。
私は議長と艦長の申し出を断る。














































そして地球に降下したミネルバの甲板でアスランの姿を見つけた。

ヴィーノ「太平洋って言うんだろ?うわー、でっけー」

ヨウラン「ヴィーノ!!そんな呑気なこと言ってられる場合かよ。どうしてそうなんだ、お前は」

ヴィーノ「人のこと言えるのかよ、ヨウラン」

ルナマリア「でもイメージと違うなあ。テレビや写真の海って、もっと鮮やかな青じゃなかった?」

アレックス「それは空の色だ。海の青は、空の青を写しているんだ。だから空が晴れていない時は、海の色も濁って見える」

レイ「…確かにあのような空も見たことはありませんね……」

アレックス「砕いたとは言え、あれだけの質量が一気に大気圏に突入したんだ、地上にはかなりの影響があったはずだ。被害も少なくはないだろうな…ミネルバは…どこに向かうんだ?カーペンタリアか?」

シン「アスハの奴らがいるから、オーブに向かうそうです。あいつらもさっさと脱出してれば…」

シンの発言にアスラン達は苦笑していた。

カガリ「アスラン」

アレックス「アスハ代表」

私がアスランの元に向かうとアスランが私に敬礼をする。

カガリ「大丈夫かアスラン?気絶したって聞いたから心配したぞ?」

アレックス「え?あ、すみませんでした。アスハ代表。」

カガリ「…その呼び方は止めろ」

前みたいに呼び捨てで呼んで欲しいのにアスランは苦笑する。

アレックス「他国の軍人である俺が代表を呼び捨てに出来るわけないでしょう?」

カガリ「ふん、まあいい。ほんとにとんでもないことになったが、ミネルバやイザーク達のおかげで被害の規模は格段に小さくなった。そのことは地球の人達も感謝してくれる」

シン「どうだか?」

カガリ「何だと?」

鼻を鳴らしながら言うシンに私は思わず噛み付く。
シンは呆れたように私を見ながらそう言う。

シン「あんただってブリッジに居たんだろ?ならこれがどういうことだったか分かってるはずだろ…ユニウスセブンの落下は自然現象じゃなかった。犯人が居るんだよ。落としたのは…俺達と同じコーディネーターさ。」

カガリ「あ…」

シン「あそこで家族を殺されてそのことをまだ恨んでる連中が、ナチュラルなんか滅びろって落としたんだ。それでも地球の人達は感謝するって思ってるのかよ?」

カガリ「……わ、分かってるそれは…でも!!」

シン「…でも何だよ……」

カガリ「お前達はそれを必死に止めようとしてくれたじゃないか!!」

シン「当たり前だ…!!プラントは殆ど地球からの輸入に頼っているんだぞ…。地球が滅んだらプラントも滅びるんだよ!!」

カガリ「………」

アレックス「だが……それでも破片は落ちた。俺達は……止めきれなかった」

カガリ「アスラン……」

ルナマリア「アレックスさん…」

アレックス「一部の者達のやったことだと言っても、俺達、コーディネーターのしたことに変わりない。許してくれるのかな…?…それでも……」

アスランは、甲板から中へ入って行ってしまった。

シン「奴等のリーダーが言ったんだ」

カガリ「え?」

シン「俺達コーディネーターにとって、パトリック・ザラの執った道こそが唯一正しいものだってさ。それを言われた時、セイバーの動きが止まった…。記憶は無くしても深く刻まれたのは消えないんだ。」

カガリ「ぁ……アスラン……」

シン「あんたは本当に何も分かってない。何も分かってない奴が下手な気休めなんかするな。あの人だって人間だ。傷ついたりするんだよ」

そう言うとシンは無言で甲板を後にした。




































しばらくしてアスラン達は外で射撃の訓練をやることにしたらしくアスランは正確に的を撃ち抜いていく。
シンもアスラン程ではないが、射撃の腕もかなりのものだ。

ルナマリア「何で当たらないの~!?アレックスさん。ご指導お願いします!!」

アレックス「え?あ、ああ…前にも言ったように君はトリガーを引く瞬間に手首を捻る癖がある。だから着弾が散ってしまうんだ。そこさえ直せば良くなるよ、頑張って」

ルナマリア「はあい…」

シン「アレックスさん。後でシミュレーションに付き合ってくれませんか?」

アレックス「勿論だ。シンだけではなくルナマリアとレイも地上戦に慣れていないはずだから、ある程度慣らしておかないとな」

全員【はい。】

カガリ「………」

遠目でアスランとシン達のやり取りを見ていた私とキラは複雑そうにそれを見ていた。
アスランは私が今まで見たことがない穏やかな表情を彼らに浮かべていたから。 
 

 
後書き
カガリのことを書いてみましたが、かなり長くなりそうです。 
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