転生とらぶる
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コードギアスR2
0599話
今、俺の目の前に広がっているのは漆黒の闇。そしてメギロートが10機程。
そう、現在俺の姿はギアス世界の宇宙空間にあった。
ギルフォードと共にギアス世界に戻って来た後、エリア11まで送り届けてからニーズヘッグに搭乗。システムXNを使って宇宙まで転移してきたのだ。
理由としては、改修されたニーズヘッグの確認作業がメインとなっている。バリオン創出ヘイロウを搭載して実戦でいきなり試せというのは、いくらレモン達の技術力を信じているからと言ってもさすがに遠慮したい。そんな訳でメギロートには標的となって貰う事が決定した。
「バリオン創出ヘイロウ、起動」
その言葉と共に、ニーズヘッグの背に装備しているバリオン創出ヘイロウがT-LINKシステムを通して起動し、赤く輝き始める。そのまま作り出されたエネルギーがヒュドラを通して武器へと流れ込み……
「ブラックホール・ランチャー、発射!」
その言葉と共に、ヒュドラ後部に内蔵されているブラックホール・ランチャーの砲口から黒い重力波が放たれる。
グラビトン・ランチャーの時と比べると、より濃密に圧縮された重力波。濃密になってはいるのだが、それは同時にブラックホール・ランチャーの内部にネオ・グランゾンの胸部パーツを解析して作りあげられたブラックホールが生成。そこから放たれている重力波でもあり、当然以前よりも威力が高くなっている。つまり濃密な重力波と表現するのは正しいが、同時に放たれる重力波の範囲もまた広くなっている訳だ。
威力が増し、同時に攻撃範囲も増している。……確かにこれはグラビトン・ランチャーの上位互換といってもいいような兵器だな。
レモンの話によると、ブラックホールクラスターのようにブラックホールその物を発射させるのも不可能では無いのだが、それだと砲身に掛かる負荷が大きいらしい。もちろんブラックホールを発射してすぐに砲身が破壊されるとかでは無いのだが、俺の戦闘スタイルを考えるとグラビトン・ランチャーはそれなりに頻繁に利用する。その為にこんな形になったらしい。
同時に、それはブラックホール・ランチャーが広範囲の殲滅戦に有効な兵器へと進化したという事でもある。
モニタに表示されているメギロート5機が、放たれた重力波に捕らえられて瞬時に圧壊して爆発の光を放つのを確認。
「確かに使えるな」
自分の口から出た満足そうな声に思わず笑みを浮かべて次のテスト項目に移る。
正直な話、ブラックホール・ランチャーに関して言えば多少バリオン創出ヘイロウの力を使っているとはいっても、所詮は既存の技術の上位互換だ。だが……次に試す武器。ニーズヘッグ最強の攻撃手段であるラグナロクはこれまでの技術とは一線を画した物になっている。レモンからの説明を聞いた限りでは、その威力は下手をしたら縮退砲すら上回るだろうと考えられるのだから。
深く深呼吸をして、意識を集中。T-LINKフレームで構成されたニーズヘッグの機体全体へと念動力を流し込んでいく。
「T-LINKシステム、フルコンタクト! トロニウム・エンジン、フルドライブ!」
T-LINKシステムとのリンクレベルが跳ね上がり、同時にトロニウム・エンジンがフルドライブして出力が高いレベルで安定する。T-LINKフレームによって形作られている装甲が赤く輝き、同時に機体各所から真紅の粒子が放出される。
「バリオン創出ヘイロウ、起動」
T-LINKシステムにより、バリオン創出ヘイロウが起動。ブラックホール・ランチャーの時とは桁違いのエネルギーを生み出し、機体へと……そして砲身へと流し込む。
その様子を感覚的に理解しながら、T-LINKシステムに意識を集中する。
ブラックホールエンジンやトロニウム・エンジンから生み出されるエネルギー、さらには魔力やら念動力といったそれぞれが全く違う多種多様なエネルギーを1点に集中させるラグナロク。当然本来なら、緻密な計算をして放たれるべき攻撃なのだが……ニーズヘッグの場合は機体その物がT-LINKフレームで形作られているために、細かい計算よりも念動力を使った感覚でそれ等全てをこなせる。
「嘲笑する虐殺者の名の下、神々の黄昏をここに」
その言葉と共に、トリガーのロックが外れる。
ニーズヘッグ最大最強の武器でもあるラグナロク。それを使うにはキーワードによるロック解除が必要になる為だ。
そして準備が整いトリガーを引き、神々の黄昏をこの世界へと現出させる。
まず最初に目に見えたのは、砲口から放たれた極小規模の重力の固まり……即ち、ブラックホールだ。その大きさはネオ・グランゾンが縮退砲で使っていた物と比べると圧倒的に小さいが、それはブラックホールその物を圧縮しているためにそう見えるだけであり、ブラックホールという現象だけで言えば遜色はなかったりする。
そしてそのブラックホールが残っていた5機のメギロートのうち、中央にいた機体へと着弾して同時に重力崩壊を引き起こす。この時点でメギロートは周囲の機体をも巻き込んで破壊されていたが、それだけでは終わらない。重力崩壊が周囲へと広がる直前に、トロニウム・エンジンの最大駆動によって作り出された莫大なエネルギーが放たれ、重力崩壊を起こしていた空間に着弾。重力崩壊を一時的に押し留め、その代償として重力崩壊とエネルギーが融合し、結果的に更に凶悪な破壊力を生み出す。このままでは周囲へと広がるその破壊エネルギーをT-LINKシステムによって増幅された俺の念動力が包み込み、周囲への影響を遮断する。ただし外に影響が出なくなった分、念動力の結界とも呼べる存在により行き場の無くなった重力崩壊と莫大なエネルギーはより圧縮され、濃縮され、破壊力を二乗倍にしていく。次にその念動力の結界そのものをグレートグランドマスターキーによって生み出された魔力で覆い隠して周囲から完全に隔絶する。
生きとし生けるものが全て滅ぶ神々の黄昏、ラグナロク。その中で生き残るのはただ1匹の竜のみ。それこそが嘲笑する虐殺者、ニーズヘッグ。
そんな文言がふと脳裏に浮かび、やがて魔力の結界が解除されてラグナロクの命中した場所が姿を現す。
そこには何も無かった。……そう。メギロートの破片や、それに巻き込まれた岩塊の欠片すらも。数cm程度の石ころさえ残さずに、綺麗さっぱりと何もなくなった空間へと姿を変えていた。
「……なるほど。確かにラグナロクという名称を付けられるだけの威力はあるな」
メギロートにしか使っていないので正確な威力までは分からないが、それでも技術班やそれを率いるレモンがキーワードの入力によってロックを解除させるだけの威力はある。もっとも、この威力を出す為に攻撃範囲はMAP兵器のように広範囲ではなく、あくまでも対個体用の武器なのだが。
ニーズヘッグの様子を見ると、T-LINKフレームが通常の状態へと戻り、装甲の輝きもPS装甲状態の黒へと姿を変えている。トロニウム・エンジンに関しても通常通りにサブの状態へと戻り、ブラックホールエンジンがメイン動力炉として動いていた。
一通り機体の状態を確認し、特に不具合の類も無いので安堵の息を吐く。
それにしても……
「武器の実験を行ったのがギアス世界で良かったな」
つくづくそう思う。
OGs世界では宇宙に活発に進出しており、大抵の場所ではエネルギー反応により何かを行っていたというのが発見されていただろう。SEED世界も同様に宇宙にコロニーがある以上は、OGs世界程ではなくてもそれなりに宇宙の監視が厳しい。
ネギま世界に関して言えば、現在ブルーマーズ計画の影響で宇宙に対する注目が俄然高まっており、更には俺達の技術がある程度雪広財閥、那波重工を通して流出している為に見つかる危険性が多少なりともある。
それを考えれば宇宙には全く進出していないギアス世界の宇宙は非常に実験にはうってつけだった。
……まさか、ラグナロク程の兵器を地上で使ってみる訳にもいかないしな。もし何かミスったりしたら、色々な意味で大変な事になるのは間違い無い。
「結局心配は無用だった訳だが」
この辺はさすがに技術班と言うべきだろう。あのネオ・グランゾンのパーツを短期間で分析、さらには小型化してみせたのだから。……もっとも、同じ性能を持たせる事は出来無かった辺り、さすがシュウ・シラカワといったところか。
それに短期間とはいっても、魔法球を存分に利用しての短期間だからな。実際にどの程度の時間が掛かっているのかは想像も出来ない。いや、したくない。
「まあ、それはともかく。実験も無事に終了したことだしそろそろ地上に戻るとするか」
本来であれば、さっきも考えたように宇宙に対して全く興味を持っておらず宇宙進出もしていないギアス世界。そんな中では当然宇宙へと向かうのも難しいだろう。……そう。普通は、だが。だがこのニーズヘッグに限って言えば、全くそんな事は関係無かった。
「システムXN起動、転移座標入力……OK、転移フィールド生成開始」
ニーズヘッグを中心にして、光の繭のような転移フィールドが生成されていく。そして……
「転移」
その言葉が紡がれた瞬間、ニーズヘッグの映像モニタに映し出されているのはゲートを設置してある無人島の砂浜だった。
「……なるほど」
地球に降りてきて、改めてグラビコン・システムの性能向上によってニーズヘッグの重量が軽くなっているのを感じられる。10tあるかどうかといったところまで重量が軽減されている為だ。
確かKMFでも重量級……というか巨大な機体になると重量が10tを越えている機体はそれなりにあった筈だ。そうなると機体の大きさはともかく、重量に関してはKMFレベルまで軽くする事に成功したといったところか。
そんな事を実感しながらニーズヘッグの動力炉を停止させる。同時にPS装甲の効果が消えて機体色が黒をメインにした物から深紅と真紅へと変化し、グラビコン・システムも機能を停止して機体重量が元の重さへと戻る。
「さて、一旦星刻と連絡を取ってみた方がいいか」
呟き、コックピットから降りてすぐさまニーズヘッグの装甲へと触れて空間倉庫に収納。同時に、足代わりに既にお馴染みとなっているASRS装備のソルプレッサを取り出す。
「隊長、何か御用はありますか?」
「いや、特に無い。これまで通りにゲートを守っていろ」
「了解しました」
量産型Wに指示を出し、洞窟の方へと戻っていくのを見送って俺はソルプレッサへと乗り込むのだった。
エリア11にあるホテル。この前も泊まったホテルだが、今回もまたこのホテルを使わせて貰っている。俺の外見がアクセル・アルマーである以上イレブンには見えない為、矯正エリアの中でも特に不自由せずにエリア11で行動出来ている。
そんな訳で、スイートルームとまでいかないがそれなりに高価な部屋のベッドへと腰を掛け、通信機を空間倉庫から取り出して星刻へと通信を入れる。
『……アクセルか?』
通信機から聞こえてきたのは、不審そうな声。
まぁ、映像はやり取りできない純粋な通信用だから、声で判断するしか無いのか。一応通信機には登録されている相手からなら名前が表示されるが、それにしたって誰かが俺の通信機を使っている可能性を考えると迂闊に信用する訳にも行かない。特に星刻の場合はこれから中華連邦の中で新国家を建国しようというのだ。慎重に過ぎる事はないだろう。
「ああ、俺だ」
『ふぅ、そうか。それで用件は』
俺だと聞いて安堵した星刻が話を促してくるのを聞き、こっちも早速とばかりに本題に入る。
「根回しの件はどうなっている?」
『私がエリア11にいるからな。そちらに関しては、本国に残してきた部下に任せている』
部下……確か、副官の女と太り気味の男くらいしか原作では名前のある奴はいなかったが、クーデターを起こそうとしているくらいだから実際にはかなりの数がいるんだろう。
「その部下が行っている根回しの具合はどの程度進んでいる?」
『あまり無理を言うな。お前に協力すると決めてからまだ殆ど時間が経っていないのだぞ。……とは言っても、基本的には大宦官に対して不満を抱いている者がこちらの予想以上に多いからな。どちらかと言えば根回しの方は前向きに進んでいる。もっとも、まだ建国云々という話は一切出していないが』
だろうな。今はまだ大宦官に対する不満を煽って高めているといったところか。
「了解した。行動に移すまでの時間がそれ程無いというのは事実だが、逆に明日即行動という程に切羽詰まっている訳でも無い。慎重に……しかし迅速に話を進めてくれ」
『うむ。それとそちらの戦力はどうなっている?』
「ガン・ルゥに対する改造プランを技術班の者達に頼んできた。基本的には性能の低い機体だから前線をメギロートに任せて、後方で遠距離射撃に特化させた改造をしたガン・ルゥという陣形になると思う。それと、ギルフォードにブリタニアの最新KMFの設計図を入手するように頼んだから、順次そっちに移動していく形になる」
『了解した。しかし、私達は危険な会話をしているな。アクセルが絶対に盗聴されないと保証した通信機だから問題無いが、もしこれが普通の通信機だったりしたら……』
しみじみと呟く星刻。
星刻に渡しているこの通信機は、ゲートのシステムを使って次元を越えて通信できる物で、普通に傍受しようとしても絶対に不可能だ。おまけに他の世界の人物ともゲート経由で通信できるしな。
「とにかく、こっちもこっちで準備を進めるから、そっちも頼む」
『ああ。天子様を奴等からお救いする為に手を抜くような事は絶対にしない』
鉄の意志を込めて星刻はそう呟く。
声からもその意志の固さはしっかりと伝わってきた。
……ちなみに後でステータスを確認してみたが、メギロートを撃破しても撃破数は全く増えていなかったのだ。……まぁ、これはしょうがないだろう。基本的に相手の命を奪って初めて撃墜数が上がる仕組みになっているらしいし、そうでなくてもメギロートを俺がコントロールしていた為なのかもしれないしな。
後書き
アクセル・アルマー
LV:41
PP:0
格闘:274
射撃:294
技量:284
防御:284
回避:314
命中:334
SP:734
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
努力 消費SP8
集中 消費SP16
直撃 消費SP30
覚醒 消費SP32
愛 消費SP48
スキル:EXPアップ
SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
念動力 LV.10
アタッカー
ガンファイト LV.9
インファイト LV.9
気力限界突破
ギアス(灰色)
魔法(炎)
魔法(影)
魔法(召喚)
闇の魔法
混沌精霊
???
撃墜数:509
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