ハイスクールD×D 力ある者
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旧校舎のディアボロス
新たな家族増えてました☆
「ん~!久しぶりの日本か~。あいつら、元気にしてっかなぁ?」
俺――遠山 龍介は、国際空港の入り口にいる。
そう!俺は、海外に出ていたんだ。
出国したのは……十年前だっけ?確か八月上旬だったな。
懐かしいことばかり。
あいつら……どんな風に成長したのかな?
俺がそんなことを考えていると――
プルルルルルルルル!!
携帯が鳴りだす。
「ん?おぉ!黒歌じゃないか!」
ポケットから携帯取り出す。着信画面を見て、テンションが上がった。
『……龍介かにゃ?』
「あぁ、俺だ。今どこにいるんだ?」
『もう近くにゃ』
……なんか、艶っぽい声をしているな。
「……早く会いたいな」
『そうにゃ~、早く会いたいのよ~』
「……ところでイッセーたちは?」
『……そのことなんだけど――』
ん?何かあったのか?
「どうかしたのか?」
『え~とぉ~、車の中でいい?』
「別に構わないが?」
『……ところで、今どこにいるのにゃ?』
「あ~、東出口だな」
『了解にゃ~。また後でね~』
「あぁ、後でな」
ツゥーツゥー。
機械の切断音が聞こえ、携帯を閉じた。
暇になっちまった!
「……本でも読むかな」
買ってきた週刊雑誌を開いて読む。
――十分後。
「龍介~!!」
「ん?黒歌か」
その声は、パーキングから聞こえてきた。
「久しぶりにゃ!」
「あぁ、ただいま」
「おかえりにゃ、龍介~」
黒歌が笑顔で、俺の顔をのぞいてきた。
「ねーねー。私、綺麗になったでしょ?」
すると、目の前でクルッっと回る。俺の評価を聞きたいそうだ。
「ん?そうだな……ここでは言いづらいかな」
「にゃ~、焦らされると余計に気になるにゃ!」
まぁ、そんなことは置いておいて。
「……俺がいない間、ありがとな」
「にゃにゃ!いきなり何を言うのっ」
黒歌は、顔を赤くして明後日の方向を見た。
「(素直じゃないな~)」
俺は、そんな黒歌を見て平和だと思っていた。
――帰宅。
「久しぶりの我が家だ」
空港から帰ってきた俺と黒歌。
ガチャ
玄関を開けると、中は出ていく前と何も変わらない。
ダダダダダダッ!!
「うぉぅ!」
階段を駆け下りてくる足音が聞こえたと思ったら、誰かが俺の胸の中に飛び込んできた。
誰かな?と思い、顔を覗いてみる。
「……お兄ちゃん!」
俺は目の前の人物に、我が目を疑った。
「……花楓なのか?」
「うん!お帰り、お兄ちゃん!」
前世の従妹だった。
「……なぜ花楓がここにいる?」
突然の妹の襲撃から一分後、高校に行っているイッセー、龍巳、白音以外がリビングにいる。
「えっ……と、追いかけたら、ここに来ちゃった♪」
「……ンな訳ないだろう!まさかと思うが、お前……」
「ん?うん、話したよ。花楓とお兄ちゃんが転生者のこと」
「……」
「でもね、イッセーくんには話してないの。みんなに止められて」
てへっ!とウインクをしてくる花楓。
「え~とね……龍介。私も訊いたとき、全然信じられなかったのよ。でもね……花楓があるものを見せてくれて、それで家族になってもらったのよ」
「……何を見せたんだ?」
「うん、見せるね。メシア、フィニア」
花楓が言うと、その時!
カァッ!!!
突然、花楓が光り輝きだした。
光が収まると、花楓の胸部に白銀のプレートアーマー、背中に黄金の翼が出ていた。
『……初めまして、私は『永遠の命を与える龍』のメサイアです。メシアでもいいですよ』
白銀のプレートアーマーの宝玉から女性の声がする。
『……ぼ、僕は、『具現創造龍』のフィニアです。よ、よろしくお願いします』
今度は、黄金の翼から幼い少女の声がした。
……って、僕っ娘かよっ!
「そういうことか。…あいつも無茶ばかりしやがるな。二つも神器を付けやがって」
「ううん、それだけじゃないよ?」
まだ何か付けたのか?あのチビ神!!
「この左目なの」
サラッ――。
髪がかかり、確認できなかった左目を見せる。
「……っ」
俺は言葉を失っていた。
「お兄ちゃんも知っていると思うけど、精霊『時崎狂三』と同じ目なの。他にも、三人の精霊の力を使えるよ。体力に問題あるけどね。もう一つあった。『草薙 護堂』の権能『東方の軍神』も使えるよ」
「本当、驚いわよ。まぁ、龍介が桁外れな理由がわかったけどね」
うぅ、まだ知られるつもりはなかったんだが…こうなれば、全部告白するか。
「そうか。まぁ、俺も人外並み『以上でしょ?』……黒歌、後でお仕置き。……んんっ!!ということだ。はっきり言うと、全ての異能や能力を持ってるって訳だな。……結構便利なんだが?」
十五年前が懐かしい。あのチビ神、元気してるんだろう。
「神器も一つ持っている。まぁ、武器の創造と具現化。あと、譲渡だな」
「……お兄ちゃん、禁手って、どうすればなれるの?」
「ん?そのことは…またの機会に話す。……腹が空いたな。遅いが昼でも食うか」
ガタッ。
俺は席を立ち、キッチンへ向かった。
「……ん?なぁ、黒歌。この包みは三人のモノか?」
台に乗っている包み(どう見ても弁当箱)を黒歌に見せた。
「にゃ?…えぇぇ!!それ、白音たちのにゃ!忘れて行ったのにゃ」
何してんだ?この黒猫は…。
「急いで届けるにゃ!龍介も来るの!」
「……はぁ~。もう放課後になっていると思うが…顔でも見に行くか」
こうして俺と黒歌は、イッセーたちの通う『駒王学園』へ行くことになった。
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