転生したら主人公って…
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ストレスと癒しは表裏一体
どうも、高町なのはです。
胃が痛いです。ノア化してほぼ不老不死を手に入れて、大魔王バーンのスペックで元々病気や怪我とはほぼ無縁の筈の胃が痛いです。キリキリと痛みが来ます。
理由は簡単です。まぁ、王道系の転生者共の言い争いでストレスがマッハです。これにより私のオリハルコンよりも硬い(推定)胃がダメージを受けてます。
これはある意味で凄いことです。私の夢の中でしか私にはダメージが入らない筈なのに痛みを与える(それはオリハルコンよりも硬い胃)、よもや私が精神攻撃を食らうとは王道系転生者侮り難し。
でも、大丈夫です私には心強い味方胃薬があります。まぁ、気休めにもなりませんでしたけど…
「…のは、なのは!」
「わっ、どうしたのアリサちゃん」
ビックリしました。突然アリサちゃんが大声を出しました。
「あいつらが行ったら教えてって言ったのはなのはじゃない!それなのに全然聞こえてないし…」
「あはは…、ごめんごめん少し考え事をしててね」
「ごめんじゃない!これで何回目!あいつらの事が嫌なのはわかるけど、嫌ならもう少し手伝ってくれてもいいんじゃない?」
流石アリサちゃん、痛いところを突かれました。しかし、私にはこれを回避する一手があるのです。
コト
「ん?なのはちゃんこれなに?」
「すずかちゃん、これは胃薬だよ」
「いぐすり?」
「なのは、あんたまさか」
「なのは…それ、前家のおばあちゃんが飲んでた」
そう、私のストレスの度合いを知ってもらう事こそが私の一手。てか、杏子ちゃん家のおばあちゃんと同じ種類なことにビックリだよ
「杏子ちゃんは置いといて。そう、もう近くにいるだけで胃がストレスでキリキリと痛むんだ」
「あー、何と無くわかるわ。でも、そのくらい」
コト
ん、あれー、アリサちゃんそれはまさか
「頭痛薬?」
「そう、私もストレスで頭痛持ちになって何時も持ち歩いてるのよ。でも、ストレスが溜まる原因なんてあいつら以外思いつかないわ」
「あっ、やっぱり二人ともそうなんだね」
コト
すずかちゃんも?
「って、それ睡眠薬」
「うん、ストレスで睡眠障害になっちゃってね」
「やっぱり、あいつらの?」
「そうだね、あの人たちに対するストレスだね」
あー、私だけじゃないんですか。これじゃあ逃げの一手がダメじゃないですか。
「あれ?皆そんなの持ってるの?杏子さんそんなの持ってないんですけど」
「いや、あんたが持ってるとは元から考えてないから杏子」
「うん、ストレスとか少なそうだもんね」
「いやいや、ストレスって概念が無いんじゃないかな杏子ちゃんには」
三人の合わせ技を食らった杏子ちゃんは見るからに沈んでた。
「いや、ストレスくらい溜まるよ」
「じゃあ、ストレスって何?」
私の質問で時が止まった。いや、杏子ちゃんが止まった。
「え、ストレス?そりゃあ、溜まるものでしょ」
「何がどう溜まるの?」
「うぇ、」
「上?」
いやー、杏子ちゃんは可愛いな〜。本当この子達に私の胃の運命は掛かってると言っても過言じゃないね。
「なのは、あんまり杏子のこといじめちゃダメよ」
「ごめんアリサちゃん。ごめんね杏子ちゃん」
「やめて〜、惨めになるからやめて〜。アリサ!なのはの言葉責めより二人の生暖かい目の方が堪えるんだけど」
げっそりした杏子ちゃんも、その杏子ちゃんに対応するアリサちゃんも、それを見守るすずかちゃんも癒されるな〜。きっとこの子達がいなかったら今頃…
海鳴市に居る転生者を皆殺しにしてる可能性があるからね。
「ちょっ、なのは〜。なのはも何か言ってよ、二人が私をアホの子みたいに言うんだけど」
「アリサちゃん!すずかちゃん!」
「「うっ」」
「そんなにストレートに言っちゃだめだよ」
「「ごめんなさい」」
「そうだよね、ストレートは酷いよ……、って違う。何なのはも私がアホの子なのを確定してるの?」
えっ、だって事実だし。他に言う言葉なんてないはずだけど…
「その事実を否定して欲しかったよ」
「口に出てた?」
「顔に出てたよ、うわーんなのはのばか〜」
そう言いながら手を広げて待つアリサちゃんに飛び付く杏子ちゃん。さりげないなアリサちゃん。あ、よしよし、し始めた
「よしよし、なのはは、酷い奴だよね、でも大丈夫よ」
「杏子ちゃん、アリサちゃんに子供扱いされてる…」
ボソッとすずかちゃんがつぶやいた一言、でもそれはしっかりとここで話している全員に聞こえた
「ヒック、アリサとなのはのばか〜」
「ちょっ、待ちなさい杏子」
「杏子ちゃん待って」
アリサちゃんとすずかちゃんの静止を振り切って教室から逃げる杏子ちゃん、でもねこれくらい今なら一言で片付くよね
「杏子ちゃぁん!一時間目もう始まるよー」
あっ、凄い速さで戻って来た
後書き
杏子ちゃんの見た目はまどマギの杏子ちゃんの小学三年生を思い浮かべて下さい
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