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勇者指令ダグオンA's どっこい

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第五話 リリカルクエスト


ある日目を覚ました力。

「ん?」

何処かの城の中の王座の前にいた。

「目を覚ましましたね・・・勇者力・・・」

「ええええええええええ!!」

いきなりの無茶ぶりに仰天する力だった。


第五話 リリカルクエスト


聖王ヴィヴィオの側近シャマルの話では最近・魔王高町なのはが世界を征服をするべく進軍を開始したとの事だった。

その時力は思った。

「・・・どうせ夢だろ」

「力君それは言ってはいけないのよ・・・」

「どうせ夢ならその内行くよ」

次の瞬間シャマルに蹴り飛ばされた力。

「今行きなさい!すぐ行きなさい!直ちにいきなさい!!」

こうして追い出されるように旅に出た勇者力。

「金ねえな・・・なんでRPGの王様って勇者に魔王退治頼んでおきながら銅の剣買えるか買えないかの金額しかくれねえんだよ・・・序盤は薬草必須なんだぞ・・・なんでシャマルさんもっとくれなかったんだよ~」

(世の中そんなに甘くないのよ~)

と電波を感じ取り不満をぼやきながらとりあえず次の村に向って歩いている勇者力。

現在の勇者力の装備

棒に鍋蓋、どう見ても勇者の装備ではない


すると

「お?あんたが勇者力か?」

背後から気配を感じた力が振り返るとそこには

「あたしは戦士飛鳥・・・分け合ってあんたに同行する・・・って何言わせるんだ」

「いいじゃん・・・どうせ夢オチで終わるんだから・・・」

「そうだな」

そう言って順応性の高い馬鹿コンビは次の町に向った。

更に

「私も仲間にしてください!!!」

「「誰?」」

力と飛鳥の背後に現れたのは・・・

「私は賢者楓です!!回復やらは私にお任せを!!」

それを見た力は・・・

「いや・・・遠慮しておく」

「なんで!?」

力と飛鳥の意見にビックらこく楓。

その理由とは・・・

「お前な・・・MPの回復アイテムってな!!序盤だと物凄くレアなんだぞ!!何でそう言う職業選んでくるんだよ!」

「わかりました!攻撃で相手を倒していきます!」

「まぁ・・・仲間にしないと先に進めなさそうだし・・・」

こうして渋々賢者楓を仲間にする勇者力だったのであった。

そして何かかんやでモンスターとも遭遇もせず次の町までサクサク到着するのだが・・・

結果

「うええんモンスター出ないから宿代が無い・・・」

「これもピンチだな」

因みに現在の力のレベルは1、飛鳥は5だったその為か普段の戦闘力を差し引いても28前後である為かモンスターのほうが怖気づいたのだった。

「回復役が欲しいよな~・・・」

「だな・・・そう言えばこの先の教会に僧侶がいるみたいだけど」

「じゃあ行ってみっか?」

そう言って教会を訪れる力と飛鳥。

「僧侶って坊さんなんだよな~」

「だな~きっと高貴な方なんだろうな~・・・ん?坊主?」

なんか嫌な予感がした力と飛鳥・・・すると

「あ?てめえらなんか用か?」

教会から出てきたタレ目の金髪僧侶・北斗。何故かRPGの僧侶ではなくいつもの三蔵法師姿の北斗。

「・・・おめえよ・・・なんでおめえが僧侶なんだよ・・・にあわねえズドン!!うわああ!!」

力に向って拳銃撃つ北斗。

「・・・毎度毎度てめらが俺を金髪坊主と一緒にするからだろ」

「なんで僧侶の武器って貧弱なフレイルが多いじゃん!!何で銃なんだよ!」

「・・・なんかミツキが渡してきた」

「まさかこの世界作ったのミツキさんじゃ・・・」

「ありえるぜ。いつもの悪ふざけで・・・それでもってラスボスを倒した後に出てくる真のラスボスで大魔女ミツキとか出てきたりして・・・」

等とくだらない妄想を始めると・・・

「うるせえ殺すぞ!!!」

思いっきり銃乱射する北斗。とても神に仕える人間には見えないどっちかというと紙を足蹴にしていそうな人間だった。とりあえずRPGのノリにしたがって情報を与えることにした北斗。

「・・・えっと・・・この先に盗賊が出てて・・・大変困ってるそうです・・・お助けください(棒読み)」

台本持ちながらやる気なさそうに言う北斗に対し力は・・・

「うわぁ・・・助けたくねえ」

「うんうん」

だがここでイベントをこなさなければ力達は下の世界に変えることが出来ないと考え力は・・・

「ようっし!!行くぞハゲ蔵!」

「何で俺が?」

「どうせお前がいねえと先進まないんだから一緒に行こうぜ」

嫌がる北斗を無理矢理連れ出そうとする力と飛鳥。すると奥から娘キャロが出てきて・・・

「お義父さん行ってきてあげなよ」

「何で俺が?「パパって呼んじゃうよ♪」ゾクゾク」

キャロに蕁麻疹発動させられた北斗はしぶしぶ同行した。

「よおっし!盗賊を倒して村人に平和を!!」

そう言ってやる気を出した力だが・・・




「うっひゃっひゃっひゃ~金目のものもってこいや!」

盗賊はやてと仲間の魔法剣士シグナムと闘士姫ヴィータが村人から金目のものを巻き上げていた。


それを見た勇者力は・・・

「・・・か・・・勝てない!!」

膝突いて愕然とする力だった。キャラクターを見て敗北が確定したことを嘆いていた。

「ちょっと勇者!!何でここで敗北をきしてるんですか!?」

「あのね・・・この作品において俺がはやてに拳骨で勝つ事は出来ないの・・・」

「自ら敗北を認めた!!お爺ちゃんたまにははやてさんに反抗起こして勝ってみたらどうなんですか!!」

賢者楓の言葉に泣きまくっている力は・・・

「だから無理なのダメなのさだめなの!」

今まではやてに何度か反抗してみたが返り討ちに合い更に追い討ちをかけられたりはやてに攻撃を小指一本で止められたこともあった。

「お~こんな所に勇者とはエエ度胸やんか?えええ!」

思いっきり勇者力を敵視する盗賊はやて。

その言葉に勇者力は・・・

「いえ・・・私はただのモブキャラです」

「そんなバツゲームみたいな装備でもダメやで~」

指関節ボキボキ鳴らすはやて。

すると

「おりゃああああああああ!!」

「うぎゃあああああ!!!」

中途半端な性能の盗賊のスキルとは思えない戦闘力で勇者力をぶちのめすはやて。力とはやての仲間達は唖然としている。

尚はやてのレベルは序盤のクセに∞だった。

ズタボロにされた勇者力を回復している賢者楓と僧侶北斗。

「いや~スッキリした~で~魔王を退治にいくんやて?」

「あ・まぁ・・・」

勇者が死ぬ一歩手前なので変わりに戦士飛鳥が受け答えしている。

「そんなら~盗賊家業よりも面白そうやから~うちも魔王退治に付きおうたる~」

そう言って普通のRPGとは間逆の勇者が敗北して仲間になるというパターンで仲間になってしまったはやて。尚シグナムとヴィータは呆れて帰ってしまった。

尚勇者力を治療している楓と北斗は・・・

「きっつ~何でシャマルさん居ないの~」

「あのアマ上手い具合に逃げやがったな~」

「こうなる事必須だからね・・・」

(世の中甘くないのよ~ていうか!私が心労で倒れちゃうわよ!!)

妙な電波を拾いそのまま森地帯に入った勇者一向。

そこでふと思った。

「ねえこの辺でレベル上げられるところ無い?」

「何で?」

「俺とお前のレベルが貧弱なんだよ!!」

現在の力のレベル1、飛鳥のレベル5、北斗38、楓42、はやて78と言って物凄く浮いている序盤組。なお物語はまだ最初のイベントしかこなしていないと言うかこのメンバーじゃ自分達いらなくねえかとも思い始めた勇者。


というわけで

魔導師ミツキの庵

「へ?レベル上げにぴったんこなとこ?」

近くで有名な魔導師ミツキの庵に来た勇者一向。

「・・・意外にまともな役で出て来た。だってこのままじゃ寂しいんだもん」

「まぁ・・・序盤から仲間のレベルがそれじゃ自信喪失するわね・・・う~ん・・・私の仕事手伝ってくれたら紹介しても良いけど~」

「何を!?」

ミツキのことだからどうせよからぬ事だろうと踏むと・・・

「最近畑を荒らしまわってる野生児がいるみたいでね~捕獲にと~」

「そいつ何処に居るんだ?」

「この先の村の畑に出没するの~なんかちっちゃ生き物が好物なんだって・・・」

「んじゃミツキさん丁度良いの居るじゃん」

「あ~!」

何かを閃いたミツキは・・・

「おい!何であたいなんだ!?」

「一番手ごろなちっちゃい生き物ってノアくらいだし~」

広いところで使い魔ノアを吊るして囮にしようと目論むミツキ。

「大丈夫~食べられちゃったらお線香の一本でも上げてあげるから~」

「鬼~!!「フカー!!」うぎゃああ!!」

そうして何かの影にパックンチョされてしまったノアするとミツキは力を使い凄まじい馬鹿力で吊り上げた。

「はい出しましょうね~」

ノアを影の口から出すと・・・

「・・・やっぱりこいつだったか・・・何でこの辺に居るんだ?」

「お菓子のお姉ちゃんがお菓子の家を作ってるっていっていたのだ・・・じゅるるる」

力達の目の前に居たのはバーサーカー畢だった。するとミツキから畢に対してお話が開始された。

「わかった?」

「コクコク」

「じゃあ良かったら私たちと一緒に来ない?御飯だったらいくらでも食べさせてあげるわよ~」

「行く行く」

ミツキの言った御飯という言葉に釣られたバーサーカー畢だった。

「で?こいつのレベルは?」

力が畢のレベルを見てみると・・・


畢・レベル99(MAX)

「ガーン!!」

ショックを受ける勇者力。

「まぁ良いところ紹介するから~」

というわけで魔導師ミツキも同行しレベル上げにぴったりな場所に到着した。


回復の女神アルトの泉

「あの~・・・何しに来たんですか・・・」

「レベルを上げたいんです!!」

泣きながら回復の女神アルトに頼みまくる勇者力。

「ここって!回復タダなんですよね!!」

「ええ・・・まぁ・・・」

勇者力の身勝手な言い分に一歩引くアルト。

「ていうか!!門番!どうした門番!!?」

その頃門番ユウは・・・

「どうせ毎度アテにされんだから労働するだけ損だよ」

などと言って門番サボっていた。


結果

「うおりゃあああああ!!」

散々回復の女神アルトをこき使いレベル上げに没頭する力。そして付き合いでミツキも付き合わされた。

倒されては無料回復をアテにされるので労働しているアルト。

(なに・・・この割に合わない労働・・・ユウの奴帰ったら覚えとれ!!)

等と思っていた。

「はぁ!!」

ミツキの火炎魔法がモンスターを一掃し全滅させた。

「ふぅ・・・何で私まで・・・」

「いや~魔術師貴重だからか~でミツキさんレベルは?」

ミツキのレベル67

「ガーン!!」

ミツキのレベル見て嘆く勇者力だった。

かくして勇者達は話を進めずに序盤で無駄にレベルを上げまくるやりこみプレイを始めるのだった。

その理由は・・・

「だってさ・・・最初にレベル上げとかないと詰まるんだもん!!」

物語をサクサク進めたいタイプの人らしい勇者力だった。




一方魔王城では・・・

「遅いの・・・勇者の奴ら何やってるの・・・暇なの!!・・・こうなったらRPGの魔王がやらない事を・・・とっとと世界に進軍するの!!!!」

そう言って暗黒騎士団長フェイトをこき使いまくり世界に進軍する魔王軍。

尚当の魔王は側近のユーノといちゃついてるだけだったりする。


急げ勇者!

セーブ

一旦現実世界に戻ります

 
 

 
後書き
サイモン
「ん?父さん何作ってんだ?は?ロボットを作るって?いや~父さんには無理じゃねえか?は?やってみなきゃわかんないって・・・それは」

次回!勇者指令ダグオンA’s どっこい ロボットサイモン

サイモン
「何でこんな格好を?」
 
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