転生とらぶる
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スーパーロボット大戦OG外伝
0580話
「アクセル、修羅の搭乗を完了した。多少の騒ぎはあったが、こちらで鎮めたので大きな問題にはならなかったと思う」
量産型Wに案内されてシロガネのブリッジにやってきたアルティスがそう告げる。
その背後には、恐らく病状の身であるアルティスの護衛なのだろう。数人の修羅の姿もあった。まぁ、修羅にとってここは一時期敵対していた相手の艦だしな。それにこれから向かうのもアルティス達にしてみれば全く未知の世界だ。神経質になるのもしょうがない。
「そうか。確認するが、既にソーディアンには修羅は1人も残っていないんだな?」
「ああ」
「生命体もだな?」
「ああ。修羅界が崩壊する時に逃げ込んだのがこの城だ。修羅以外の存在を連れてこられるような猶予は存在しなかったからな」
「いいだろう。マリュー、ソーディアンの外へ」
「分かったわ」
マリューが頷き、艦内放送のスイッチを入れる。
「これよりシロガネはソーディアンの外へと出ます。その後、ソーディアンと共にネギま世界の火星へと向かいます。各人、騒ぎを起こさずに落ち着いて行動して下さい」
……後半の部分は、シャドウミラーというよりも修羅に対する忠告だろうな。そんな風に考えていると、シロガネがゆっくりと動き出す。それを見ながら、ふと気になった事をアルティスへと尋ねる。
「他の面子はどうしたんだ?」
「メイやフォルカ達は、修羅達を抑える為に艦内に散らばっている。私とメイ直属の部下達と共にな」
「なるほど。まぁ、こっちとしては騒ぎを起こさなければそれでいいんだが」
「それよりも、テラフォーミング作業というのは具体的にはどの程度進んでいるのか教えて貰ってもいいか?」
「そっちに関しては、俺は専門じゃないんでな。向こうに付けば、シャドウミラーのブルーマーズ計画の担当者を紹介出来ると思う。……言っておくが、見かけが子供だからといって侮るなよ。いや、お前を始めとした上級修羅の面々は大丈夫だろうが、一般の修羅達にはくれぐれも注意しておけ」
「……強いのか?」
アルティスのその質問に、沈黙して頷く。
「俺と生身で互角にやり合える程度には強いな。烈級修羅神程度なら生身で倒せるだろうよ。……と言うか、ネギま世界は色々と特殊な世界だから、生身で烈級修羅神程度を倒せるような奴はかなりの数存在している。何しろ魔法や気という存在があるから、個人で圧倒的な火力を持っているようなもんだしな」
特にフェイトクラスになれば、下手をしたら轟級修羅神相手でも互角に渡り合えそうな気がする。
「ほう。それは凄いな。一度手合わせして欲しいものだ」
アルティスにしてもやはり修羅なのだろう。小さく笑みを浮かべている。
とは言っても、さすがに神化しているマルディクトが相手だとフェイトでも荷が重すぎる気がする。かと言って生身だとアルティスの勝算は0に等しいし。あるいは、魔法世界で鍛えればどうなるかは分からないけどな。修羅だけに気の扱いとかは結構出来そうだし。っと、それよりもだ。
「病気の治療に関してだが……今の身体の状況は? 嘘偽りなく答えてくれ」
俺のその言葉に、ブリッジの中にいたレモンが視線をアルティスへと向ける。ただしアルティスの護衛として付いてきた修羅達は殆ど表情を変えていなかった。そうなるとこの護衛達は既にアルティスの病について知らされているのだろう。
「幸い悪くは無いな。ただ、快復に向かっているという訳でも無い。どちらかと言えば現状維持といったところか」
「そうか。……レモン、後でアルティスの状態を見ておいてくれ。それでいつから治療を始めるかを決めよう」
「ええ、こっちとしては問題無いわ。バルシェム生成チャンバーの方も何個か空きはあるし」
「……バルシェム生成チャンバー?」
聞き覚えのない単語に、アルティスがそう尋ねてくる。
「そうだな、身体が丸ごと入る円筒状の入れ物だと思ってくれ。そこに身体を入れて、検査や治療を行う事になる」
「ほう、どのようなものか興味深いと言えば興味深いが……楽しみにしておこう」
「アルティス様、そのような得体の知れないものに……危険なのでは?」
護衛の修羅がそう口を挟むが、アルティスは口元に笑みを浮かべて首を振る。
「1度信じると決めたのだ。それをここで曲げるような真似はしない。それに……よく考えてみるといい。もし私を騙すような真似をしたら、修羅とシャドウミラーとの関係は決定的に悪くなる。その可能性を考えると、わざわざそんな真似をする筈がないだろう?」
「それはそうですが……」
さらに護衛の修羅が何かを口に出そうとした時、それよりも前にマリューが口を開く。
「アクセル、ソーディアンの外に出たわよ。確かにエネルギー遮断フィールドは展開されていないわ」
「そうか。それは何よりだ」
まぁ、もしあのフィールドがそのままだったりしたら、この辺にヒリュウ改やハガネが漂っていたりするだろうしな。
「じゃあ、早速ソーディアンを収納してくるから、ちょっと待っててくれ」
「おい、アクセル?」
俺とマリューの話を聞いていたアルティスがこちらへと視線を向けるが、それに関しては特に気にせずに影のゲートを展開する。
「待て、一体お前何を!?」
「言っただろう? ソーディアンを収納してくるんだよ」
「いや、だから何故そのままで……大体その黒いのは何だ!?」
「影のゲート。俺の魔法だよ。詳しい話はレモンやマリューに聞いてくれ」
そう告げると、俺の身体は影のゲートへと完全に沈み込み、次の瞬間にはシロガネの装甲表面へと姿を現していた。
周囲にあるのは空気の一切無い宇宙空間。俺が普通の人間なら、まず間違い無く死んでいる環境だ。だが俺は混沌精霊であり、物理的な制約を無視する事が出来る。それ故にシロガネの装甲を蹴って魔力を使って移動して、ソーディアンの表面へと触れる。
……こうしていると、ホワイトスターやジェネシスを格納した時の事を思い出すな。そう言えば、ジェネシスは未だに俺の空間倉庫に格納されているが、いつか使うべき時が来るのか? 威力がもう少し弱いなら使いようもあるんだが、地球上に使えば攻撃対象以外にも広範囲に被害が広がるからな。使い方に困る兵器だ。
そんな風に思いながら、呟く。
「収納」
すると次の瞬間、シロガネのすぐ近くに存在していた剣の形をした城は跡形も無く消え失せていたのだった。
よし。無事収納出来たって事は、中に生き物の類はいなかったんだろう。
宇宙空間の中ではあるが安堵の息を吐き、再び魔力を使って移動してシロガネの装甲表面へと、そして先程同様に影のゲートを使い、今度は格納庫へと姿を現す。
「うお」
視界に映ったのは、修羅、修羅、修羅。格納庫の空きスペースには大量の修羅が座り込み、あるいは寝転がっていた。
「アクセル・アルマー? どうしたんだ?」
俺にそう声を掛けて来たのはフェルナンドだった。なるほど、格納庫は広くて大量に修羅達を詰め込めるが、その分俺達の機体という最重要機密もある。それに対して変に手を出させないためにフェルナンドを置いているのだろう。
……頭に血の昇りやすいフェルナンドで本当に大丈夫なのかというのはあるが、機体の前には量産型Wが勢揃いして修羅達が近寄らないようにしているし、多分大丈夫なんだろう。
周囲の様子を見回し、特に騒ぎになっていないのを確認してからフェルナンドへと言葉を返す。
「これから転移をするからな、その準備だ。……いや、お前達修羅風に言えば瞬転か」
「……それで、何でここに?」
「俺の機体に転移装置が積み込まれているからな。詳しい話は、後でアルティスにでも聞いてくれ」
「おい、ちょっとお前。何アルティス様を呼び捨てにしてるんだ? あぁん?」
俺とフェルナンドの会話を聞いていた修羅の1人が、俺へと向かって詰め寄ってくる。この様子を見る限りでは、恐らくアルティスに心酔している者なのだろう。
「……フェルナンド」
「分かっている。……おい、こいつはいいんだ。この戦艦を率いている奴だからな」
「けど、フェルナンド様!」
ざわ、ざわ……そんな風に周囲にざわめきが広がって行く。
はぁ、しょうがないか。このままここで騒ぎになるよりは萎縮して貰っていた方がやりやすいしな。
「……黙れ」
「あぁん……え?」
俺の一言が気に食わなかったのか、思い切り睨みつけようとしたその修羅。だが、俺へと視線を向けた瞬間に放たれた濃密というよりは濃厚と表現すべき殺気をその身に浴びて、間の抜けたような一声を洩らす。
それは同時に、格納庫内にいる他の修羅達も同様だった。殆どが俺の殺気に圧倒されて指の1本すら動けなくなっている。辛うじてフェルナンドが僅かに身じろぎをしているが、それでも本能的に数歩程後ろへと下がっていた。
「お前達はここで黙って待っていろ。変な動きをするなよ? その場合、命の保証はしないからな」
そう告げながら指を鳴らし、影槍を作り出して俺へと向かって来た修羅の目の前にその鋭い穂先を突きつける。
「あ、ああ……わ、分かった……」
何とかそれだけ言った修羅をそのままにして、再び指を鳴らして影槍を解除する。多少乱暴な方法だったが、この格納庫で騒ぎを起こされるよりはいいだろう。
「何が起こった!?」
そしてニーズヘッグへと歩を進めようとした俺に、そんな声が聞こえて来る。その声の持ち主は、上級修羅の1人であり、アルティスの恋人でもあるメイシスだった。この騒ぎを聞きつけて駆け付けたのだろう。
「今の異様な気配は何事だ!? ……アクセル・アルマー?」
……訂正。どうやら俺の殺気を感じ取ってやってきたらしい。
訝しげに俺へと視線を向けるメイシスだったが、すぐに俺が原因だというのに気が付いたのだろう。溜息を吐きながら近付いてくる。
「あまり騒ぎを起こすような真似をされては困るぞ」
「何、ちょっとした示威行為という奴だ。それよりもこれから転移をするから、そのつもりでな」
それだけを告げ、既に隠すまでもないとばかりに空中を飛びながら赤一色に近い状態のニーズヘッグのコックピットへと入っていく。同時に、T-LINKシステムが俺の念動力を感じ取って起動。PS装甲やグラビコン・システムが立ち上がっていく。
機体自体は腕が無かったり、足が無かったりと大破に近い状態ではあるが、それでもシステムXNの起動には問題無いとレモンからお墨付きを貰っている。
それでも一応機体のチェックを済ませつつ、空間倉庫から通信機を取り出す。
呼び出す相手は、当然ネギま世界のフェイトだ。
「フェイト、聞こえるか」
『もちろん聞こえているよ。それでこうして連絡をしてきたという事は、そちらの準備は整ったと思ってもいいのかな?』
「ああ。こっちの準備は整っている。そっちの準備は?」
『近衛近右衛門には話を通したよ。ちょっと待って、すぐに変わる』
そして数秒の沈黙の後。
『フォフォフォ。久しぶりじゃな、アクセル君。それで早速じゃが、君の要請通り認識阻害の結界は麻帆良にいる魔法先生や魔法生徒達に協力して貰って、ゲートシステムを覆っている小屋の真上を中心に半径1km程でいつでも展開出来るようにしておる』
「そうか、助かる。この世界からホワイトスターに転移して、その後すぐに麻帆良に転移する。恐らく今から数分程度だろう」
『うむ。ではすぐに認識阻害を張ろう。……ところで一応聞いておきたいんじゃが、転移をしてくるのはゲートシステムの周辺なのじゃろう? それなのに、600m近い戦艦でこっちに来ても大丈夫なのかね? ゲートシステムを隠すために作られた建物が破壊されたりはせんのかね?』
「ホワイトスターにあるリュケイオスはオリジナルのコピーだから無理だが、今回使うのはオリジナルの方だから問題は無い。それよりも、くれぐれも認識阻害の方を頼む」
『うむ、任せておきなさい。シャドウミラーとの協力関係はこれ以降ますます重要になる。そのシャドウミラーからの頼みを断るような真似はせんよ』
……なるほど、ここで恩を売ってくるか。
「まぁ、ネギま世界にある魔法世界を崩壊させない為の手段だしな。こっちとしても協力は惜しまないさ」
『フォフォフォ。そうして貰えると助かるのう』
暗にお前達を助ける為だと告げるが、それをいなす近右衛門。この辺はさすがに老獪と言うべきだろう。
「さて、話はそろそろ終わりだ。転移を開始するぞ」
『うむ、待ってるぞい』
その言葉と共に通信が途切れ、通信機を空間倉庫へと収納してからブリッジへと通信を送る。
「マリュー、転移を開始するぞ」
『ええ、分かったわ。これから艦内に通信を流すわね』
マリューがそう言い、次の瞬間にはシロガネの艦内へと通信が流れる。
『シロガネの艦長、マリュー・ラミアスです。これより本艦は転移を行います。衝撃等の危険はありませんが、念の為に耐ショック姿勢を取って下さい。繰り返します……』
それから同じ事を何度か告げ、艦内放送が途切れてニーズヘッグへと再び通信が繋がる。
『お願いね』
その言葉にただ頷き、T-LINKシステムを通じてシステムXNを起動する。
「システムXN起動、リンク装置によりリュケイオスとのリンクを確認。転移座標固定、転移フィールド生成開始」
その言葉と共に、格納庫の中にあるニーズヘッグが眩く輝き転移フィールドを生成していく。その転移フィールドは格納庫中に広がり、やがてそれよりもさらに巨大に広がり、最終的にはシロガネ全体を覆い隠すまでになり……
「転移!」
次の瞬間、シロガネはスパロボOGsの世界から忽然と消えるのだった。
後書き
アクセル・アルマー
LV:41
PP:0
格闘:274
射撃:294
技量:284
防御:284
回避:314
命中:334
SP:734
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
努力 消費SP8
集中 消費SP16
直撃 消費SP30
覚醒 消費SP32
愛 消費SP48
スキル:EXPアップ
SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
念動力 LV.10
アタッカー
ガンファイト LV.9
インファイト LV.9
気力限界突破
ギアス(灰色)
魔法(炎)
魔法(影)
魔法(召喚)
闇の魔法
混沌精霊
???
撃墜数:509
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