ヘタリア大帝国
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TURN141 石の謎その四
「ですからそれは」
「仕方ない、それは私もわかっているつもりだ」
「それでは」
「見送る」
これが平良の今の決断だった。
「そうする」
「それでは」
「長官も祖国殿も必ず戻って来られる」
それならというのだ。
「迎えの宴の用意をしておこう」
「ではお酒にご馳走にですね」
「色々と用意をしておこう」
「お寿司は欠かせませんね」
福原はにこりと笑って日本伝統のこの料理の名前を出した。
「やはり」
「そうだな、寿司は絶対にだな」
「これがありませんと宴ではないですね」
「寿司は最高の料理の一つだ」
平良も寿司が大好物だ、だから福原のその言葉に身を乗り出さんばかりになって応えて言うのである。
「それではな」
「職人の方もお呼びしまして」
「最高の寿司を用意してもらおう」
まずは寿司だった、そして。
それに加えてだった、今度は韓国が言うのだった。
「じゃあ焼肉も用意するんだぜ」
「韓国殿の大好物のそれもですね」
「あと冷麺もなんだぜ」
これもだというのだ。
「勿論キムチも欠かせないんだぜ」
「韓国殿はまずはキムチですね」
「あれがないと何も食えないんだぜ」
韓国の場合はそうだ、彼は何につけてもキムチがはじまりなのだ。
「だからなんだぜ」
「それでは」
「それと酒はマッコリなんだぜ」
韓国の好きな酒の一つだ、彼の地酒でもある。
「あれにするんだぜ」
「マッコリですか、あれは確かにいいですね」
平良もよく飲む酒だ、韓国の軍事顧問になってから彼と共に飲むことが多くなったのでそれでいつも飲んでいるのだ。
「それでは」
「あれもなんだぜ」
「では私も」
福原もここで言う。
「台湾さんと一緒に」
「台湾さんも料理上手ですから」
福原は台湾の軍事顧問だ、それで彼女の名前を出したのだ。
「点心系を作ってもらって」
「何かと贅沢な宴になりそうだな」
「はい、楽しみですね」
「とにかく宴の用意だ」
東郷達が帰って来た時の祝勝のだ。
「そうしよう」
「各国の料理を山程」
「では我々もだホーーー」
ケツアルハニーも出て来た、彼が言うには。
「シャラスコとビンガを用意するんだホーーー」
「シェラスコ、あれですね」
「そうだホーーー、牛肉を串刺しにして焼いたものだホーーー」
それだとだ、ケツアルハニーは福原に話す。
「最高に美味いんだホーーー」
「あとビンガはサトウキビのお酒でしたね」
「凄く強い酒だホーーー」
それを飲もうというのだ。
「皆にたらふく食って飲んでもらうんだホーーー」
「それはいいのですが」
ここで平良は首を傾げさせてケツアルハニーに尋ねた。
「ハニワ族の方々はどの様にして食べたものを消化されているのでしょうか」
「?何か気になるんだホーーー?」
「実は以前から」
ハニワ族の身体の構造が気になっていたのだ、平良にしても。
「どうなっているのか」
「ちゃんと内蔵等があるんだホーーー」
「そうなのですか」
「だから問題ないホーーー」
「だといいのですが」
ハニワ族は割れてすぐに元通りになる、他の種族と比べてかなり変わった体質である。
「不思議と言えば不思議です」
「といってもあいつ等は大嫌いだホーーー」
ケツアルハニーはここでは目を怒らせて言った。
「イモムシ達はお断りだホーーー」
「ケツアルハニーさん達も食べられてしまいますか」
「そうなるんだホーーー」
そうなるというのだ。
「あいつ等の言葉にふらりとなるからそうに違いないホーーー」
「ハニワ族もですか」
平良はこのことにも首を傾げさせた。
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