SAO<風を操る剣士>
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第一部 --SAO<ソードアート・オンライン>編--
第一章 第一層攻略
第3話 ゲーム開始一日目で…
前書き
戦いの書き方が……
※現在1話から順々に話の書き方を修正中です。
修正といっても話の内容を変えるわけではないのでそのまま読み進めても大丈夫です。
前書きに『■』←このマークがあれば修正完了で、『□』←このマークがある場合修正中、なければ修正前ということでよろしくお願いします。
俺とシリカは早速モンスターを狩っていた。まずは俺が《リトルネペント》の倒し方や攻撃方法を教えるために、先に倒していた。
「だいだいこんな感じかな、後は攻撃パターンを覚えれば全然大丈夫だ」
「分かりました。……それで《ヒッキーモンキー》の方は…」
「あ~その内出てくるから、先に攻撃パターンとか教えとくよ…まぁそっちクエストは《ヒッキーモンキー》を15匹倒すだけだから、俺が倒してシリカは援護だけでもいいんだけど…」
「いえ、あたしも戦います!」
シリカは何故かやる気になっていて、決意の篭った声で返事を返してきた。
「…それなら、どんなモンスターが出てきても大丈夫なように、レベルを上げておこう。胚珠も探さなきゃいけないし…」
「はい!」
一応言っておくと、俺たちは一緒のクエストを受けてはいるが、一人につき1個必要な胚珠を2個集めて、《ヒッキーモンキー》を一人のノルマの15匹の倍の、30匹を倒そうとしてるわけじゃない。クリアできた方がその武器を使う方にあげれば良いのだから一人分で良いのだ。…まぁ出来そうだったらやるけど..
「お! そんな話をしてたら、来たぞ~」
「うう…やっぱり気持ち悪い…」
俺たちに《リトルネペント》が近づいてきた。
シリカはあのモンスターの姿が気持ち悪そうにしているが、そうも言ってられない。
「シリカ、さっき言った通りにやれば良い。ただ、《実つき》だけには注意してくれ」
「はい。わかりました」
シリカは、モンスターが気持ち悪くてもやってくれるそうだ。
そんなシリカに気を向けていたら、1匹俺にツタによる突き攻撃を仕掛けてきた。
俺は卓球で鍛えていた横移動…つまりは簡単に言うと、反復横跳びの左に行く動作で、左に素早く移動し、βテストの時にキリトに習った技の威力を上乗せする方法で、ソードスキルの単発水平斬撃技《ホリゾンタル》を放ち《リトルネペント》の弱点である茎に当てる。
レベル2の俺の攻撃がクリティカルヒットしたのか、《リトルネペント》は一撃で倒した。
自慢じゃないが、俺はサイドステップで攻撃が避けられる敵が、一番倒しやすいのだ。
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しばらくそうやって倒してる間に、シリカが地道に攻撃を食らってHPが、イエローに近くなった頃に『キキー』と鳴く声がし始めた。
「なんですか? この声?」
シリカは自分の前にいたモンスターを倒して俺に聞いてきた。
俺も素早く倒し、辺りが少しは大丈夫だと、確認しながらシリカに言った。
「《ヒッキーモンキー》がそろそろ来るんだよ。…あいつらプレイヤーのHPがイエローになるか、近くならないと来ないから」
「あ! だからしばらく回復アイテムを使わなかったんですね」
「そういう事」
そう…俺も少しずつだか、ワザと攻撃を食らってシリカと一緒にイエローに近づけていたのだった。
「イエローに近づくと危険だから、先にレベルを上げたんですね。よく考えてますね、シュウさん」
「まぁ、元βテスターだからな」
ちなみに、今の俺のレベルは4、シリカは3だ。
「でも、あれだけ倒しても《花つき》が出ませんでしたね」
「そうなんだ…もしかしたらβテストの時よりも、出る確率が低くなってるのかもしれない、βテストの時はこれだけ倒せば1匹くらい出てきてたのに…」
「あ! シュウさん! あれを見てください!」
そう言ってシリカの指を指した先に、《花つき》が2匹と《実つき》が1匹いた。
そんな《リトルネペント》を見ていたら、俺のシリカに危険がないか広く見渡す為に選んだ、《索敵》にあり得ない数の《ヒッキーモンキー》を確認した。…軽く20匹はいるだろう。
「…は?」
あまりのことで間抜けねな声を出してしまった。
「シュ、シュウさん!」
さすがにこの数ではシリカの視界にもモンスターは映るはずだ。
シリカが驚いて俺の服を軽く掴みながら俺の名前を呼ぶ。
俺はシリカには悪いが返事も返さずに、この状況を分析していた。
(状況は…最悪だ…)
もはや確認をしなくても、誰でも分かる。いくらレベルか上がったとはいえ、この数の《ヒッキーモンキー》を相手にするのは自殺行為だ。
しかも近くには《実つき》もいる。戦闘中に間違えて割れてしまう可能性もある。
加えて俺とシリカのHPは《ヒッキーモンキー》を呼ぶために、イエローに近い状態だ。さらに武器の耐久力もかなり危ない。
俺はそんな事を考えながら、なぜこんな数の《ヒッキーモンキー》が出たのかが分からなかった。
(βテストと何か変わっていたのか…それとも)
俺がもう一つの考えだそうとしたと、同時に俺のクエストログが更新された。
[緊急クエスト:大量に出現した《ヒッキーモンキー》をパーティーで撃退せよ。
報酬:3万コル]
と、書かれていた。どうやらパーティーでの緊急クエストらしい。
(こんなのβテストにはなかったぞ!)
そんなことを考えてしまった時、後ろから
「ど、どうするんですか~、シュウさ~ん!」
シリカの泣きそうな声を出していた。俺はそんなシリカを見て
「大丈夫だ」
と、言い返しながら覚悟を決めた。
俺は思考を戦闘モードに切り替えて(ただ単に戦闘に集中)どう生き延びるかの手順を考えてシリカに言った。
「シリカ! まずはあの《実つき》たちを倒す。シリカはまず《花つき》を倒してくれ」
「わ、分かりました!」
シリカと俺は3匹に向かって行った。
「うおーーー」
俺は自分でも、今日一番速いんじゃないかと思うスピードで、《実つき》に《ホリゾンタル》を放った。どうやら、先制攻撃を成功させたようだ。
そのままソードスキルの硬直が解けてからすぐに切りかかり《実つき》を倒し、そのまま《花つき》の1匹を倒しに行く。
俺はシリカが1匹倒すのと同時に《花つき》を倒し、シリカに次の指示を出した。
「シリカ、あそこにある大きな木に行くんだ、木を背にすれば少なくとも後ろから攻撃される事は無いはずだ!」
「はい!」
俺たちは大きな木に着いたあと、すぐにHPを回復した。
その後、俺が《ヒッキーモンキー》用にと村で買ってあった《ブロンズソード》に装備を代えると同時に《ヒッキーモンキー》たちは俺たちに攻撃を仕掛けてきた。
ニホンザルが大口開けて、手を3つの大きな爪にしたような姿の《ヒッキーモンキー》が、俺にその大きな爪を振るってきたので、俺はそれを右に避けて、それからその開いている口に剣を刺した。
《ヒッキーモンキー》はレベル2で俺は4、しかも《ブロンズソード》に代えたので、さっきよりも耐久度の減りが早いが、攻撃力が高いため一撃だった。
…ちなみに《リトルネペント》にはこの剣は相性が悪く使わなかった。
その後も俺が、前で敵を倒していき、シリカは俺の後ろで援護をしていった。
俺のHPが減ったら、シリカと交代してもらった場面などもありながらも、俺たちは確実に数を減らしていった。
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その後、何分戦っていたのだろうか…
HPを確認すると、俺がレッドでシリカもイエローゲージになっていた。
俺とシリカは何もいなくなった木の目の前でただただ座っていた。
そして座りながらしばらくして…視界中央にクエスト達成のメッセージが出た。
「…は、ははは、やったな!」
「は、はい! やりました! あはは…」
それを見て、自然と笑ってしまった。
「さぁ、そろそろ村に帰るか」
「そうですね」
俺たちはしばらく笑い合ってから、HPを回復して帰ることにした。
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「それにしても、本当に大変でしたね」
「ああ、でも終わった今となると、俺たち二人のパーティーだから、一人で1万5000コルだろ? 苦労の分の得はしたよ。それに二人とも2個のクエストをクリアできたし」
「そうですね」
「あとは、レベルが5になった事かな」
「え!そうなんですか!? …うう、あたしクエストのボーナス経験値を入れても4になったばっかです」
「まぁ、シリカはサポートだったからなぁ」
と、そんな下らない話をしていたら、帰り道の前に人影が現れた。
「だ、誰ですか!?」
シリカがその人影に聞いてみた。そしたら…
「もしかして…シリカか?」
なんと、その人影は……キリトだった。
そして3人で帰っている中で、キリトも死にそうだったということを知った。
しかもなんとキリトは、プレイヤーに殺されかけたらしい。
その話を聞き、改めてこの世界の怖さを思い出させられた。
(俺ももう、さっきみたいな無茶はしたくないな…)
と、俺は心から思うのだった…
===============
そして村に俺たちは着いた。着いてから早速クエストクリアするために受けた場所に行き、報酬とボーナス経験値を貰った。
俺は片手剣《アニールブレード》を貰い、ボーナスでレベル6になった。
シリカも短剣《シェイクソード》を貰い、レベルは4のままだが、すぐ上がるだろう。
そのまま外のクエストもクリアしたためか、村のNPCにキリトとは違う部屋に案内された。案内される途中で村には数人のプレイヤーがいた。おそらく彼らもβテスターなのだろう。
そんな風に村を見ながら案内された部屋に(てっいうより小屋に)俺は言葉を失った。
……よりによって2人部屋かよ…
部屋に入ってから俺は、流石に今日会ったばかりの男とゲームの中とはいえ嫌だろうと思いシリカに聞いた。
「俺…外で寝ようか?」
そしたらシリカは、俺の言葉に予想とは違う答えを返してきた。
「いいえ、一緒にいて下さい」
「え?」
「一人だと気がどうにかなってしまいそうで、怖いんです…」
その言葉を聞いて、やはり自分はゲームの中でもダメダメだと思った。
俺より年下の女の子が怖くないわけ無いのに、それに気がつかないなんて…
……それに…
(俺もあらためると、一人だと今日はどうなるか分からないかも…)
「なら、この部屋で一緒に寝よう。流石に同じベットは無理だけど、俺はこの部屋に一緒にいるから…」
「はい…ありがとうございます」
「いや、いいよ。俺も凄く助かる…」
「え?」
「ああ…いや…その…も、もう遅いから明日に備えて、もう寝よう!」
「え? あ、はい??」
俺は『俺も一人じゃ寝られないかも…』というのが恥かしくて、誤魔化すように
ベットに横になった。
「それじゃあ、お休み。シリカ」
そしてシリカも不思議に思った顔でベットに横になり、
「はい、お休みなさい。シュウさん」
と、普通に挨拶を返してくれた。
こうして、俺とシリカのSAO《ソードアート・オンライン》のデスゲーム1日目が終わった。
後書き
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