ヘタリア大帝国
しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。
ページ下へ移動
TURN140 死線その九
「寂しくなるな」
「安心するのだ、私が来た」
モナコだった、ここで出て来たのは。
「尚私はもう食事を済ませた」
「モナコかよ」
「後はお茶だな、それとティーセットだけ貰おう」
「そういうのだけ食えるからっていうんだな」
「君の食事のセンスについてはあえて言わない」
「いや、もう言ってるだろ」
「とにかくそれを貰おう」
紅茶と三段セットをだというのだ。
「今からな」
「まあな、じゃあ休憩にな」
「そもそももうお昼の時間は過ぎている」
モナコは冷静に突っ込みを入れていく。
「そろそろお茶の時間だ」
「ああ、そういえばそうだな」
ここでイギリスも自分の左腕の腕時計を見た。見れば三時前だった。
「じゃあいいな」
「はい、それじゃあ」
「今から」
こう話してそしてだった、彼等は。
一緒にお茶を飲むことにした、だがミクロネーション達はそれぞれ行きたい場所に行ってしまっていなかった。
それで一緒にいることになったモナコにだ、こう言った。
「飲むか、今から」
「うむ、それではな」
こう話してそしてだった、イギリスは昼食も兼ねたティータイムを楽しむことが出来た。彼も一人ではないのだ。
一人ではないからだ、誰もがだった。
戦えた、そうして。
いよいよだった、期限が近付いてきていた。戦士達は確かに疲労の極みにあったが。
あと少しだった、それで秋山は確かな顔で日本に言った。
「祖国殿、そろそろです」
「はい、超艦艇に乗る用意をですね」
「心構えをお願いします」
言うのはこのことだった。
「是非」
「テスト運用は」
「残念ですが実戦がです」
そのままだというのだ。
「それになります」
「ぶっつけ本番というのですね」
「そうです」
まさにそれになるというのだ。
「そこまでの時間的余裕がないので」
「しかしですね」
「そうです、完成間近なので」
それでだというのだ。
「心構えをお願いします」
「わかりました、それでは」
「あと一週間です」
超艦艇達の完成までというのだ。
「完成まで」
「本当にいよいよですね」
「はい、ですがこれが十日になっていましたら」
三日、それだけでも遅れていればというのだ。
「危うかったかと」
「そうですね、皆さんの疲労がもう」
「限界です」
それに達していたのだ、既に。
「ですから」
「一週間が十日になれば」
「崩壊していました」
間違いなくだ、そうなっていたというのだ。
「疲労が限界に達していますので」
「三日でもですね」
「遅れていれば破滅していました」
それを今言うのだ。秋山は。
「ですがそれでもです」
「間に合ったからですね」
「一週間で、ですから」
「私達は戦線の崩壊を迎えず」
そのうえでだというのだ。
ページ上へ戻る