とある物語の傍観者だった者
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10話:悪魔デ妹
前書き
ふぅ……序章はこれで終わりです
サブタイトル、考えるの面倒になってきました。頭悪いので四文字を漢字だけではもう無理です。
魔術と科学―――その相反する力を使えば身を滅ぼすと云う。
能力は普通に使えるが、それでいて魔術を使用したら致死量のダメージを負うという謎仕様だが。魔術を発動する時の魔力が原因なのだろうか……
まぁここで詳しい説明はさて置き、また今度魔術に詳しい土御門元春せんせーにでも聞けばいいですにゃ。
ここで大事なのは、能力者が魔術を使用すれば身体に異常が発生して大体は死んでしまう、ということ。
一例として、アニメでは土御門の奴が魔術を発動してはドロドロ血を流していたり……
あとうる覚えだが、とある魔術師の友人が学園都市に住む子で能力開発を受けていたが、魔術も使えるかどうかの実験に携わってその身を滅ぼした。
まぁ、これがこの世界でのルールだ。能力者が魔術を使った先は『死』あるのみ。死んでも文句は言えない。世界では、魔術の方を知っている者からすれば、両方の力を行使するのは禁じ手ちされてきている。
そして、オレもそのどちらの力をも使える。
この世界に飛ばされる時に何者から貰った『魔術』と『科学』の力。
今回のレベルアッパー事件で、大体予想はできたけど事件に巻き込まれ、でもまさかオレがバケモノと戦うハメになるとも思えなく、レベル4の能力だけじゃなく魔術まで使うハメになるとはな……
そのおかげで瀕死状態だ。
吐血して、身体中から血が流れてきているよ……
でも、まだ魔術は一回しか使っていない。
本来、普通の能力者が魔術など発動すればそれで死ぬものだ。
しかし、例外があり、それは土御門だったりする。あいつの場合は能力の方がレベル0だが『肉体再生』のおかげで皮一枚、血管とかミクロ単位で再生しているとかしていないとか……3、4回なら魔術は使用可能とのことですたい。
でも、オレの場合は能力が回復系でもない。でも、まだ生きていた。
まだ動けるほどに元気はあるかな……体を引きずって、血反吐吐いて敵に食らいつくぐらいの元気がな。
んで、三回目を使えばヤバイ。二回目を使った時点で死にそうなほど致死量のダメージを負ったけどまだ意識はギリギリあったりする。でも、三回目は余程の運がないと死んでいた。
まぁ、オレが数回魔術うてる仕様はたぶん、他の世界の元・住人とか、何者かからの力だからという曖昧な理由だ。だったら、魔術を使ってもダメージを負わない仕様にして欲しいが、そう簡単な甘い話はなかった。
何はともあれ、オレは魔術を使ったあとに血反吐はいて、倒れた。
見ればどこからかしこ血が流れている。
そして、今現在、木山に肩を借りて歩いていたりする。
「AIMバーストはコアを破壊され完全に消滅した。礼を言う、ありがとう」
なんか礼を言われた。つーか、今は話しかけてこないで!!
「それに、本当に君は何者なんだ? 君も私と同じマルチタイプなのか?」
「それについては黙秘権を発動する……ごばぁっ」
オレはまた吐血した。やっぱり喋るんじゃなかった!!
「アンタ、さっき何したのよ? あれって機械操作でできるものなの? つーか、さっき大きな剣持ってなかった??」
「だから黙秘権を発動する……ごばぁっ」
戦いを終えて…無事だった美琴がオレを心配してくれたけど、自分もあの最後の必殺技が超気になるから答えろ、と言った感じで質問してくる。
そして、またオレは喋って吐血した。
「少し休もう。警備員が向うから来てくれるだろう」
「もうアンタは逃げないでね?」
「ふっ、自分の犯した罪を受けいれるさ……」
「そう。でも、アンタが助けようとした子を救うことができるなら、私に何かできるなら、その時は言って。手伝うから」
「……ありがとう」
美琴は木山と対戦時に木山の思想とか思念とか言うのが脳波のネットワークで流動?したらしく、木山が何を企てていたのかを知った。
だからこそ、木山を止めて、今度は他人を傷つけない方法を考えて手伝うと言ったのだ。
えぇ子じゃないか。
「えぇ話や……ごばぁっ」
「「………」」
感動して思わず口にして吐血した。しつこいっ。
人は何故同じ過ちを繰り返すのか、という哲学的なことをカミやんを見立てて思ったりしていたけども、オレも他人のこと言えなかった……
あー早く救急車。病院行かなきゃ出血多量で死ぬかも。いや、実際このまま放っておいたら死ぬレベルだし。
「近簿さん、大丈夫ですかー!!」
初春さんが高速から降りて駆け寄ってきてくれた。
「近簿、お前また無茶やったじゃんかよ!! こんな姿みたら子萌も私も悲しむじゃん!!」
「いでっ、そこはらめぇ……ごばぁっ」
「「「………」」」
いや、何こいつ血いっぱい流しているけどふざけるほど元気じゃん…みたいな顔しないでくれますぅ?
でも、黄泉川先生が両方の耳を引っ張っるもんだから変な声を出しても仕方が無いのさ。
そして、これはギャグでは決してない。本気で血を吐いて苦しんでいるのだ。
「それと、今しがた病院から報告があったじゃん。昏睡状態だった能力者の1人が意識を取り戻したって」
「ほ、本当ですか!」
じゃんじゃん先生の言葉を一番に反応したのは初春ちゃんだった。佐天さんのことが心配で仕方がないんだろう。
でも、良かった。アニメ通り、被害者はちゃんと目覚めるという報告を聞けてオレも安心した。
美琴も、木山もホッとしていた。
あとは初春たんが佐天さんを迎えにいって、そこで涙溢れる感動の話があったりオレの出番はもうないだろう。
これにて本当に一件落着ってワケだ。
本当によかった……
こうして、理不尽にも不運にも事件に巻き込まれたレベルアッパー事件は幕を閉j……
「いや~、皆さんお疲れ様でーす。凄く良かったですよー」
パチパチと、何故か場違いな拍手が聞こえてきた。
何故拍手なんだと、ここに誰もが思うほどに。
オレも、美琴も、初春も、木山も、先生も、その他諸々警備員たちも訝しげに思った。
云うならば、その拍手は感動とか歓声と共に起きる拍手ではなく、
「まぁぶっちゃけ、欠伸が出るほど眠たくなる内容でしたけどもぉ、私感動しました!」
冷やかしで人をおちょくるような挑発してくるようなふざけた拍手に罵声だった。
第三者の介入。空気を読むことをしない、愚か者が話しに割って入ってきた。
だから、もう少し、この話は終われそうにないな……
「誰よ、アンタ……??」
美琴が一番初めに気付いた。
いつの間にそこにいたのか分からない。さっきまでAIMバーストと戦っていた付近にいたからだ。
「が、外人さんだ……って。え?パジャマにマント……??」
初春たんはその者の風貌に困惑する。
歳は初春と一緒ぐらい。ウェーブの掛かったブロンドの髪に赤い瞳。そして、どこか人を食っていそうな妖艶な唇と赤い舌。そして、ドラキュラみたいな牙にも見えそうでもない八重歯。
ただ黒マントの中はパジャマを着ておりピンクのチェック柄だった。
「何者なんだ……部外者か??」
部外者……木山が訊ねたそのワードはこの話に関係ある者ではなく、この学園都市の外の者を指したのだろう。
とある研究者とかはニオイで判断が可能だとか。
そして、それは当たりだった。
「あの時の小娘じゃんかよ……」
黄泉川先生はこいつの事を知っている。
ちょっとしたワケありじゃん……
「で、お前は何でここにいる。イギリス清教のロンドン塔にぶち込まれたと聞いていたんだがな。脱獄でもしたか?」
「なっ、本当じゃんかよそれ??」
隣で脱獄ってなんですかー!?とか、なんかヤバそうね、手を貸すわよ。とか、危険なにおいがするとか言う少女達はスルーして、オレはその者を睨みつけた。
「怖いよー、お兄さん。否、お兄ちゃん! ダメだよ、こんな可愛い妹を睨んじゃメー!!」
「「「「「………」」」」」
オレも含めて全員がドン引きしたんだ。
ついでにオレを見てもドン引きするな!!変に勘違いするな!!
「アンタ、あんなのが趣味だったんだ」
「ちがっ……」
趣味とか言うな!
「年下の妹系ロリガキが恋愛対象か……少し距離を置こうか」
なんかその言葉はもの凄く傷ついたぞ脱ぎ女!!
「近簿さん、私信じてますから……」
何を信じるのかちゃんと目を合わせてから言ってーーー!!
「ついにお前にも春が来たじゃん。良かったじゃん!」
もう夏ですけどね!
この流れでそれはない。つーか、目が泳いでいるじゃん!!
「で、本当に何しにきた?復讐か??だったら相手にしてやるよ、クソッタレが……」
昔、というか約1ヶ月前、ゴールデンウィークに起きたとある少女の誘拐事件。
誘拐という汚名を俺に着せた張本人であったり、敵であったり、悪魔のような女であったり、魔術師であったり、いろいろワケありだったりするのだけども。撃破してロンドン塔の監獄にぶち込まれたと土御門から聞いていたり、でも、今ここにいるということはそういう事だろうと結論付けた。
しかし、
「あははははっ、違う違ーうよ、お兄ちゃん。確かにあの人と私の目的を潰してくれたことに関しては復讐してぶっ殺してやりたいとは思ったことも無きにしも非ずだけどー」
………。
「それに脱獄なんてしてなーい! 確かに私はまだ罪人であり囚人だよーん。でも~、心の広いイギリスの偉い人達から特別処置を貰ってこうしてここにもいられるんだよぉ。ぷんぷん」
などと言う……。
もうワケが分からなかった。
イギリスの偉い人達って…女王とかイギリス清教の、最大主教の変な日本語を喋る女性とかがこの魔術師に特別処置だって??
そして、彼女は告げた。
「私、『あの子』と仲直りしたんだよ? だからお兄ちゃんも私と仲直りしようよ♪」
………。
「つーか、あんな激しいものぶち込みやがって、今思い出しただけでも濡れてきたわ。まっ、実際監獄ではずっと濡らして自分で慰めてたんだけども」
………。
「だから、ちゃん責任とってよね? クソ野郎」
………。
あっ、今オレは社会的に死んだかも。
少なくとも、周りにいた少女たちの冷ややかな、あるいはドン引きな視線に大ダメージを受けて目の前が真っ暗になった。
次に目を覚ました時は見慣れた病院の天井だったりするのだが。
流石は悪魔のような女、テスラ=スィトリビトル
冤罪もいいところだが、オレを誘拐犯にしたり変態にしたて上げたりして自分に味方を作ったりオレを性犯罪者にしたり……恐れ入った。
もう次から美琴たちとどんな顔をして会えばいいのだろうか。というか会ってくれるのだろうか……
とりあえず、最後に一言言わせてくれ。
オレにこんな悪魔のような妹はいない!!
いやマジで……
後書き
お疲れ様でした。
まだ本編という本編も入っていないのに、もう泣き言を言いそうになっています作者です
とりあえず、序章の終わりにオリジナルキャラ(過去の敵でありワケありキャラ)を登場させました。
えっと、この子がヒロインかと訊かれましたら、どうなんだろう?という立ち位置です。まだ、どうなっていくか、ちょっと頭の中で描いている妄想が曖昧なので、口を濁しておきます。
どっちかっていうと、昔に近簿一二三が誘拐したとされている少女をヒロインにしたいというか、少年は上条当麻や一方通行や浜面など多くのヒーロー達と同じようにロリを投入させたい気持ちでいっぱいです。
初春さんとか佐天さんとか、白井たんとかビリビリちゃんとかヒロインにするつもりは……ありません。ので許してください。
本当にこれから滅茶苦茶な展開とかオリジナル展開とかあると思いますが、暖かい目でよろしくお願いします。
とりあえず、次回予告(仮)。
木山春生が起したレベルアッパーの一件で少年は昔の敵である悪魔のような女と再会した。
事件で重傷を負って入院するハメになった少年にお見舞いにくるのはその少女ばかり。
美琴たちは……一回来て、それっきりだった。
そして、少女の口から告げられる本当の特別処置の理由。
『禁書目録』
近簿一二三はこれから禁書の物語に巻き込まれていく。から抗ってみせる!!
と、第一章はこっからはじまります。
たぶん・・・・・・・
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