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万華鏡

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第五十九話 ハロウィンの衣装その六

「そうするか」
「そうね、それじゃあね」
「その時にね」
 他のメンバーもそれで頷いた、この日はそのまま帰って次の日も朝は部活の朝練に出て午前の授業をそれぞれ受けた。
 そして昼にだ、五人で集まってだった。
 屋上で購買で買ったそれぞれのパンとドリンクを口にしながら話をする、まずはカツサンドを食べている美優が言った。
「じゃあ食ったらさ」
「その後でよね」
「くじ引きするのね」
「もうくじ引きの券は作ってきたからさ」
 美優がそうしたというのだ。
「だから後は箱に入れて、箱も作ってきて持って来たから」
「用意がいいわね」
「こういうことはしておかないとな」
 笑って琴乃に返す。
「時間のある時に」
「リーダーの務め?」
「まあそんなところかな」
 琴乃にこうも返す。
「やっぱりあたしがリーダーだからさ」
「こうしたこともするのね」
「そうしたんだよ、それにこんなのすぐに出来るからさ」
 美優は笑ってこうも言った。
「気にしないでな」
「いや、そこまでしてもらうのは」
「そうよね」
 琴乃だけでなく彩夏も申し訳なさそうに言う。
「そこまでしてもらうのはね」
「悪いわよ」
「今度は私達もするから」
 景子も申し訳なさそうな顔で今回用意を全てしてくれた美優に言う。
「リーダーだからって全部美優ちゃんに丸投げはね」
「そんなのメンバーじゃないわ」
 最後に里香も言った。
「だからね」
「今度はね」
「じゃあ今度からは皆でやるってことでさ」
 美優はメンバーが自分の予想外のあまりにも申し訳なさそうな態度に戸惑いながら彼女達に言葉を返した。
「そういうことでさ」
「ええ、じゃあね」
「今度はね」
「やっぱり皆でしないと駄目なんだな」
 あらためてこうも言ったのだった。
「こうしたことって」
「そうそう、何でもね」
「そうしないと」
 四人もこう美優に返す、それぞれのパンを食べつつ。
 そうしてだった、その話の中で。
 箱の中に妖怪やお化けの名前を書いた紙が四つ折りにされて入れられていく。後はじゃんけんをして勝った順にその紙をくじとして引いた。
 そしてだ、その結果は。
「私は猫又ね」 
 琴乃はそれだった。
「送り犬なのね」
 里香は自分の紙に書いてある名前を見て言った。
「天狗ねえ」
 景子はそれになった。
「ふうん、狐かよ」
 美優はこれだった。
「狸ってこれって」
 彩夏も当たった。
「何かね」
「動物ばかりになったわね」
 琴乃はその彩夏に応えてこう言った。
「妖怪は妖怪でも」
「これだと変化ね」
 里香はこの場合はどれにあ当てはまるかを他の四人に話した。 
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