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ヘタリア大帝国

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TURN137 議会の腐敗その九

 ここでだ、こう言うのだった。
「どうってことないだろ」
「ああ、それじゃあな」
「わかってないのは連中だけだよ」
 貴族連中だけだというのだ。
「勝てると思ってるしそれにな」
「それにかよ」
「ああ、植民地とか世界帝国とかな」
 そうしたことにこだわっているのも彼等だというのだ。
「そんなのにこだわる奴等もな」
「あいつ等だけか」
「攻めたら終わりだよ」
 ロンドン、そこにだというのだ。
「じゃあ行くか」
「準備が出来たらな」
 こう話してだった、そして。
 イギリス軍正規軍も枢軸軍に加わった、暫くは動きがなかった。
 しかし戦争は続いている、東郷は秋山に言った。
「エイリスに行くか」
「ロンドンにですね」
「そうだ、これで戦争は終わりだ」
 こう言うのだった。
「貴族連中が相手ならな」
「例えどれだけの数がいてもですね」
「ああ、勝てる」
 間違いなくだ、そうなるというのだ。
「出撃準備が整ってからな」
「そのうえで、ですね」
「ロンドンに攻め込む」
 そうするというのだ。
「それでいいな」
「わかりました、それでは」
「エイリスに行くぞ」
 こう言ってだ、そしてだった。
 枢軸軍は本格的に出撃準備にかかった、その中で。
 セーラはその枢軸軍を見てこう言った。
「エイリス軍と違いますね」
「そうだよな、何かな」
 イギリスもその彼等を見て言う。
「エイリスだと貴族達だけが威張っててな」
「こうした穏やかな雰囲気はなかったですね」
「ああ、本当にな」
「植民地だとエイリス軍だけでな」
 彼等が第一だ、現地民は虐げられるだけだった。
 その状況とは違いだ、それで彼等は今話すのだった。
 セーラは考える顔でこうイギリスに話した。
「やはりエイリスの政策は間違っていましたね」
「これまでな」
「はい、本当に」
 セーラはまた話す。
「植民地政策は誤りでした」
「だよな、だからこれからはな」
「貿易で生きましょう」
「それしかないな、ただな」
 ここでだ、イギリスは言った。考える顔で。
「エイリスは今度世界帝国どころか」
「欧州でもですね」
「ああ、ドクツが第一だな」
「最早エイリスは欧州で第二か第三の勢力でしかないです」
 オフランスやイタリンと並んでだというのだ。
「最早」
「けれどそれでいいな」
「世界帝国としての座はいいのです」 
「もう世界を主導する国はないな」
 イギリスはこのことも話した。
「俺達も降りるしな」
「圧倒的な国は今後存在しません」
 もう二度とだというのだ。
「百年程経てばどうなるかわかりませんが」
「日本もな」
「はい、あの国も」
 セーラも応えて言う。
「そこまで圧倒的な力は備えられません」
「だよな、ガメリカも中帝国もな」
「ガメリカは世界帝国になれましたが」
 あのままいけばだというのだ。
「日本や中帝国が伸びてきてるしな」
「太平洋では大国です、世界的にも」
「けれどだな」
「はい、世界を支配するまでは至りません」
 こう話すのだった。
「勿論欧州のどの国もです」
「ドクツは相当伸びるだろうけれどな」
「それでもです」
 極端にだ、勢力は大きくならないというのだ。 
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