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ヘタリア大帝国

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TURN137 議会の腐敗その一

               TURN137  議会の腐敗
 セーラ達がロンドンに戻るとすぐに国民、軍人達が熱狂的に迎えて来た。
「女王陛下、よくぞご無事で!」
「祖国殿も!」
「心配していましたが」
「よくぞ」
「ああ、俺達は無事だよ」
 イギリスは微笑み彼等に応えた。
「この通りな」
「私達は枢軸諸国の方々に救われました」
 セーラも微笑みと共に彼等に応える。
「それではです」
「今から」
 こう話してそしてだった。
 彼等は国民、軍人達にその表情を毅然とさせて宣言した。
「私は議会に赴きある重大なことを宣言します」
「ちょっと待っていてくれよ」
「皆さんの、そしてエイリスの為にも」
「やらせてもらうからな」
「重大なことをですか」
「そのことを」
 国民、軍人達も皆その言葉にいぶかしんだ、だが彼等はセーラ、そしてイギリスを知っていた。それでだった。
 二人の言葉を信じた、それで言うのだった。
「ではそのお言葉聞かせて頂きます」
「女王陛下のお言葉を」
「エイリスはこれからもエイリスです」
 セーラはこのことを約束した。
「そのことを約束します」
「では議会で」
「お聞かせ下さい」
 彼等はセーラを心から信頼して送った、そして。
 セーラはイギリスと共にまず王宮に戻った、そこにはエリザとロレンス、それにイギリス妹が待っていた。
 イギリス妹は口元だけで微笑んでセーラ達に言った。
「お帰りなさいませ」
「はい、生きて帰ることが出来ました」
「何とかな」
「お二人が死なれるとは思っていませんでした」
「全くですか」
「絶対に生きて帰って来るって思ってたのかよ」
「そうです」
 その通りだというのだ。
「ですから待っていたのです」
「私もよ、セーラちゃんも祖国君も強いからね」
「必ず戻られると信じていました」 
 エリザとロレンスも微笑んで二人に言う。
「別世界に行った話は聞いたわ」
「大怪獣が多くいるという」
「ああ、あれは凄かったな」
 イギリスもその時のことを思い出して笑って応えた。
「まあそれでも日本やあっちの海軍長官に助けられてな」
「戻って来られたのですね」
「そうだよ、それでな」
 ここでだ、イギリスは自分とセーラの今の考えをエイリス上層部に話した。三人はその話を聞いてそれぞれ静かに言った。
「そうですね、最早エイリスは世界帝国ではありません」
「植民地もなくなったしね」
「今の時点で講和すべきです」
 三人はそれぞれ言うのだった。
「ですからここは」
「枢軸諸国と講和すべきね」
「戦争を終わらせましょう」
「それでは」 
 こう話してだ、そしてだった。
 三人はセーラ達の考えに賛成した、しかしだった。
 イギリス妹は難しい顔だった、その顔で二人に言った。
「私達はいいのですが」
「議会だよな」
「はい、平民院は納得してくれます」
 イギリス妹は確信を以て兄に話した。
「しかしです」
「貴族だよな、問題は」
「彼等は植民地に多くの利権を持っています」
 だからだというのだ。 
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