転生とらぶる
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スーパーロボット大戦OG外伝
0563話
Gコンパチブルカイザーから放たれたショルダーキャノンとダブル・スパイラルナックルによって、周囲は爆煙に包まれていた。そして少し離れた場所でその爆煙の様子を眺めているニーズヘッグ、グランゾン、Gコンパチブルカイザー。
「……どう思う?」
そんな俺の通信に、シュウは意味深な笑みを口元に浮かべながら口を開く。
「さて、分かりませんね。ですが幾つもの世界を破壊してきたという存在が、あの程度の攻撃で仕留められるとは私には思えませんが」
「おい、ちょっと待てよ。あの程度の攻撃って、Gコンパチブルカイザーの中でもかなりの威力を誇る攻撃だぞ? しかもそれを食らう前にアクセルとかあんたの機体で散々攻撃されて傷ついてたじゃねえか。これでまだ無事な方がおかしいだろ!?」
何と言うか、怖い物知らずここに極まれりだな。まぁ、シュウの事をよく知らないからこそなんだろうが。……それでも一応バルトール事件の時に中国で共闘している筈なんだがな。
「コウタ、彼の言っている事は正しい。奴なら……ダークブレインならこの程度の攻撃でどうこうなる程に容易い相手ではない」
ロアも俺達の意見に賛成しているのが聞こえて来る。
「けど、あれだけの攻撃を……」
そんな風にロアとコウタのやり取りを聞きながらも、ダークブレインのいた場所を中心にして上がっている爆煙を警戒するように一瞥し、次にソーディアンズガードの方へと視線を向ける。ムラタの操るトリニティゲインとエキドナの操るヴァイサーガの振るう2振りの五大剣がソーディアンズガードへと振り下ろされ、同時にスレイのエルアインスから放たれるツイン・ビームカノンとムウのアシュセイヴァーからハルバートランチャー、イザークのヒュッケバインMK-Ⅲのグラビトン・ランチャーが放たれていた。
シャドウミラーに宛がわれているもう1機の方では、空間転移して後ろに現れたソーディアンズガードの剣の如き両腕がコーネリアの乗っているラピエサージュに背後から斬り掛かっていたが、それをテスラ・ドライブをフルブーストする事によって何とか回避。一撃を外したソーディアンズガードへと、レモンのヴァイスセイヴァーがソリッド・ソードブレイカーがレーザーを放ちつつ、あるいはレーザーソードを展開したソリッド・ソードブレイカーで攻撃を仕掛け、それにタイミングを合わせてオウカがフォトン・ライフルを撃ち込んでいる。
ヒリュウ改やハガネの方も同様……いや、機体数が多い分さらに有利に戦闘を進めていた。ただしソーディアンズガードが防御力に秀でている機体の為、シャドウミラー組と同様に決定的な一撃を与えるのには苦戦しているらしい。それでも全体的に見ると、圧倒的に有利に戦闘を進めている。
その様子に安心して、改めてダークブレインの方へと視線を向けた時。
ゾクリ。
念動力が危険を知らせたのか、背筋に冷たい氷を突き刺されたかのような悪寒。
「っ!?」
殆ど反射的に念動力によるT-LINKシステムの操作でヒュドラのスラスターを使ってその場から退避。同時にシュウもまた何かを感じ取ったのか、俺に一瞬遅れてその場から退避する。
だが、戦闘経験自体が少ないコウタはその一瞬の判断に乗り遅れた。あるいは、コウタ自身が言葉にしていたようにダークブレインを甘く見ていたのかもしれない。そしてそれはこの戦いにおいては決して許される事ではなかった。
「何だ?」
「コウタッ、避け……」
ロアの声が響いた次の瞬間、Gコンパチブルカイザーの上の空間に穴が開き、そこから大量の赤いエネルギー波が降り注いだのだ。
「ぐわあああぁぁあぁっ!」
「きゃああああああっ!」
そのエネルギーに打ち据えられ、聞こえて来るコウタとショウコ2人の声。
Gコンパチブルカイザー全体を覆い隠すかのような巨大なエネルギーに捕らえられ、出来るのはただ悲鳴を上げるだけ。
そして周囲一帯を覆っていた爆煙が姿を消し、そこに現れたのは胸にエネルギーを集中させており今にも放とうとしているダークブレインの姿だった。
「ちぃっ、シュウ・シラカワ、ダークブレインを!」
グランゾンへと通信を繋いでそれだけ告げ、ツイン・ドライブとヒュドラのスラスターを全開にして未だに上空からのエネルギーに捕らえられているGコンパチブルカイザーへと向かう。だが、ダークブレインは今にも胸からエネルギー波を放とうとしており……くそっ、間に合うか!?
「グレイプニルの糸、起動!」
T-LINKシステムを通して、ヒュドラの先端からグレイプニルの糸を生成。そのままGコンパチブルカイザーの真横を通り過ぎる瞬間にその巨体へと瞬時に糸を巻き付ける。
「T-LINKシステム、フルコンタクト! ツイン・ドライブ、フルドライブ!」
T-LINKシステムによりツイン・ドライブがその本領を発揮し、一瞬ではあるがとてつもない加速を叩き出す。本来であれば全長15m、重量15t程度の小型機であるニーズヘッグが全長50mオーバー、重量約200tのコンパチブルカイザーを引きずるように移動するというのはまず不可能だろう。だが、その不可能を可能にするのがシャドウミラーの技術班であり、その技術班が作り出したニーズヘッグだ。T-LINKシステムによる制御とツイン・ドライブにより爆発的な加速を出す事に成功したニーズヘッグは、その速度を活かして無理矢理にGコンパチブルカイザーを捕らえていたエネルギーから引きずり出す事に成功する。
そして次の瞬間、ダークブレインの胸から放たれたエネルギーがつい一瞬前までGコンパチブルカイザーのいた場所を貫き、地面へと着弾するのだった。
後方へ一瞬だけ視線を向けると、そこにはグラビトロンカノンを放ち、その重力によって数秒ではあるがダークブレインの動きを止めているグランゾンの姿があった。
「コウタ、まだ行けるな!?」
グレイプニルの糸を解除しながらGコンパチブルカイザーへと通信を入れる。
「あ、ああ。俺は大丈夫だけど、ロアとショウコが」
「問題無い。すぐにでも戦闘可能だ」
「お兄ちゃん、こっちも大丈夫だよ」
取りあえず問題は無いらしい。なら。
「よし、いいか。ダークブレインは今、グランゾンの広域重力攻撃で動きが鈍い。それに奴自身のダメージもそれなりに受けていたようで、再生も完璧じゃない。つまり、仕留めるのなら今だ。いけるか?」
「ああ……ああ、ああ。問題無い! さっきの仕返しをたっぷりとしてやる!」
コウタが吠え、Gコンパチブルカイザーをダークブレインの方へと向ける。
「カイザースキャナー、オン!」
その言葉と共にGコンパチブルカイザーの頭部から光が出て、グランゾンのグラビトロカノンで動きを鈍らされているダークブレインへと向かう。
『闇の叡知たる我等にその程度の攻撃が……』
「うるせえっ! 脳みそ如きが出しゃばって来やがって……ロア!」
「分かっている。開け、次元の門よ!」
ロアの言葉と共に、背中に背負っているGサンダーゲートから剣の柄が飛び出して来た。それを受け取り、Gコンパチブルカイザーが左手で持ち天に向けると、ロアの声と共にその剣の柄に実体剣が生えてくる。そのままブースターを全開にしてダークブレインの方へと突っ込んで行く。
「バーナゥ! オーバー・カイザー・ソード! カイザー……クラーッシュ!」
同時にコウタの絶叫と共に振り下ろされたその一撃はタイミングを計ったシュウによってグラビトロンカノンを解除され、Gコンパチブルカイザーの動きを一切妨げる事無くダークブレインの右肩から袈裟懸けに斬り裂いていく。
「では、これもついでです。受けて下さい」
その攻撃を見ていたシュウが呟き、グランゾンの胸部を開放。そこにグランゾンを覆うようにして無数のワームホールが生成される。ワームスマッシャーか!?
「コウタ、一旦退け!」
ダークブレインを袈裟懸けに斬り裂いたままだったコウタが、俺の言葉に従い後方へと退避する。さすがにグランゾンがこれから行う攻撃の危険性を察知したらしい。あるいは、ロアが示唆したのか。
「ワームスマッシャー!」
その言葉と共に、グランゾンの胸部から放たれたエネルギー波がワームホールの1つへと命中。そのままGコンパチブルカイザーから受けた傷を再生しようとしているダークブレインのすぐ側の空間にワームホールが開き、エネルギー波が放出された。そして攻撃はそれだけでは終わらない。ワームホールが次から次へとダークブレインの周囲で生成され続け、そこから途切れる事の無いようにエネルギー波が大量に放たれ続ける。その数、20以上。一撃の威力はそれ程高くはないが、それでも途切れることなく放たれ続けるエネルギー波に、徐々にその身体を削られ即座に再生していくダークブレイン。その再生能力を考えると、一進一退といったところだろう。ワームスマッシャーの威力で再生能力を封じている分、Gコンパチブルカイザーが放った一撃のダメージを回復させる事は出来ていないようだが……
「……」
シュウが映像モニタを通して一瞬だけ俺へと視線を送ってくる。何が言いたいのかは明らかだった。現状で一進一退。つまり与えるダメージとダークブレインの再生速度が均衡を保っているというのなら、俺の攻撃が加わればそれは均衡を崩す事になるだろう。
「T-LINKシステム、フルコンタクト! ……ファントムッ!」
T-LINKシステムを通して、ヒュドラから放たれる48機のファントム。その全てがダークブレインの方へと突っ込んで行き、ワームホールから放たれるエネルギー波を邪魔しないように100mを越える巨体の周囲を複雑な軌道を描きながら飛び回り、途切れることなくビームを放ち続ける。ワームスマッシャーで削れた装甲を更にえぐり、あるいはGコンパチブルカイザーによって袈裟懸けにされた場所へとビームソードを展開したまま突っ込んで行き、その体内を斬り裂いていく。ダークブレインはその巨大な手で蝿でも払うかのようにファントムを叩き落とそうとしてくるが、T-LINKシステムで俺の制御下にあるファントムがその程度の攻撃を回避出来ない筈もない。
『我等の邪魔をするか……』
そう言い、背後から再び3つのビットのような物を作り出すダークブレインだったが、それが前方へと移動する前にファントムによるビーム砲の集中攻撃を浴びて消滅していく。
「なら俺も……」
コウタが呟き、加勢しようとするが……
「駄目だ、コウタ。今攻撃すれば、かえってあの2機の邪魔になる。今は先程消費したエネルギーの回復に努めるんだ。敵はダークブレイン。これで終わる筈が無いのだから」
「……ちっ、分かったよ。しょうがねえな」
ロアに諭され、渋々だが納得するコウタ。
……正直、助かったと言えるだろう。さすがにワームスマッシャーの邪魔をしないようにファントム48機全てをコントロールしながら、さらにGコンパチブルカイザーの方にも注意を払うのは厳しいものがある。
ファントムを動かしつつソーディアンズガードの方へと一瞬だけ視線を向けるが、既にその数は2機にまで減っており、敵の数が減った分こちらの攻撃の密度が上がっている。そこではヴァイサーガがアンジュルグの護衛をし、あるいはヴァイサーガとラピエサージュ、そしてライン・ヴァイスリッターが集中して砲撃を行い、あるいはムラタのトリニティゲインとリシュウのグルンガスト零式、ダイゼンガーが3方向からソーディアンズガードへと斬り掛かっていたりしていた。
「あっちは時間の問題か」
呟き、T-LINKシステムを通してファントムのコントロールをより精密に行っていく。ビームを発射し、ビームサーベルで切り裂き、あるいはダークブレインの一撃を回避しながらもその勢いを利用して腕へと斬り付けていく。
ダークブレイン自体が100mを越える大きさで、ファントムは1m程度。そしてその周囲にはワームホールが結界の如く展開しておりエネルギー波を撃ち続けている。
その様は、まさになぶり殺しと言ってもいいものだっただろう。
あるいは、川に落ちた巨大な獲物を集団で食い散らかすピラニアといった風情だろうか。
そしてその状態が5分程続き、やがて再生するよりもダメージの方が大きい為にダークブレインの損傷に追いつかなくなり、動きを止め……今だ!
「シュウ・シラカワ、ここで奴を仕留める。ワームホールでそっちに被害がいかないように気を付けてくれ!」
「ふむ、分かりました。では、貴方の機体の力を見せて貰いましょうか」
正直に言えば、ここで本気を見せるのはあまり得策ではない。ダークブレインとの戦いにグランゾンを引っ張り込んだのは、この後の戦いのためにシュウとグランゾンを消耗させるためだったのだから。だが、ダークブレインを倒した時に得る経験値はこの後の戦いを考えると是非欲しいというのも事実なのだ。特にダークブレインはここで倒しても、また復活する。その時の経験値も考えると、レベルが上がる可能性もある。その為に……
「T-LINKシステム、フルコンタクト……トロニウム・エンジン、フルドライブ!」
その言葉と共に、T-LINKフレームから赤い光が発せられ、同時に赤い粒子も機体から放たれた。T-LINKシステムによるフルコンタクトと、トロニウム・エンジンがフルドライブする事によりその出力は安定する。
「愛、直撃」
精神コマンドの愛を使い、不思議な力が身体中へと満ちていくのを感じる。
T-LINKシステムを通して、最後尾のヒュドラがニーズヘッグ最大の攻撃力を誇る武器の砲口をダークブレインへと向ける。
「メガ・バスターキャノン、グラビトン・ランチャー……発射!」
そして放たれる巨大なビームと重力波砲。強大な威力を誇る2種類の攻撃は、ダークブレインの巨体そのものを飲み込むのだった。
後書き
アクセル・アルマー
LV:40
PP:600
格闘:270
射撃:290
技量:280
防御:280
回避:310
命中:330
SP:478
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
努力 消費SP8
集中 消費SP16
直撃 消費SP30
覚醒 消費SP32
愛 消費SP48
スキル:EXPアップ
SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
念動力 LV.10
アタッカー
ガンファイト LV.9
インファイト LV.9
気力限界突破
ギアス(灰色)
魔法(炎)
魔法(影)
魔法(召喚)
闇の魔法
混沌精霊
???
撃墜数:507
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