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ハイスクールD×D~進化する勇気~

作者:レゾナ
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第三話

 
前書き
三話でございます。 

 
ライザーとの一件で俺の存在が公になった事で、リアス先輩からはもの凄く警戒されている。

そんな俺ですが、今現在

「それでは兵藤君。次、こちらをお願いします」

「了解で~す」

生徒会室で生徒会のお仕事をしております。

あ、今俺は生徒会役員か?って思った奴いるだろ?

違う、俺は生徒会役員ではない。じゃあ何でここにいるのかというと……

「いやぁ。ホント恩に切るぜ、イッセー!俺一人じゃちょっとキツかったんだ!」

「いいさ、親友のお前の頼みならな、匙」

そう、俺の親友である匙元士郎の頼みである。

こいつとは松田・元浜と同じ位に知り合った奴で結構気さくな奴で馬が合い、意気投合。そのまま親友になったというのが俺とこいつの経緯だ。

「本当、イッセー君には驚かされますね。まさかリアスの婚約を破棄させるとは……」

「ああ、あれに関しては半ば強引に参加させられましたからね」

「それでどうでしょう。私の下で眷属になる気はありませんか?」

「ああ、それは無理です……セラフォルーさんに睨まれますよ?」

「うっ……それは少し嫌ですね……わかりました、諦めましょう」

ふぅ……よかった……。

まあ、今のやりとりでもわかると思うが俺とセラフォルーさんに面識がある事をこの人……生徒会長、支取蒼那……いや、ソーナ・シトリーさんは知っている。

もちろんこの人が悪魔で匙も悪魔だという事も知っている。ちなみにこの生徒会役員全員が悪魔だという事も知っている。

「イッセーさん、こっち、こんな感じでどうでしょうか?」

「ん?どれどれ……うん、こんな感じでいいよ、ありがとうな、アーシア」

「いえいえ、これくらいしか出来ませんから」

そしてアーシアにも手伝ってもらっている。日本語の勉強にももってこいだからな。書類を見せてやるのは。

「……さて、こんな感じだな。会長、確認してくれ」

「はい、確認致します……完璧ですね、手伝っていただいてありがとうございました」

「いえいえ、匙の頼みですしね」

そう言って俺は使用していたシャーペンなどを筆箱に戻し、カバンの中に入れる。

「それじゃあ、これで。アーシア、帰るぞ」

「あ、はい!それでは、みなさん。また明日です!」

アーシアは生徒会室にいる皆にそう別れの挨拶をして生徒会室を出る。

「それじゃあ、帰るか」

「はいっ!あ、イッセーさん、今日確か○○スーパーで特売セールでしたよ?」

「なに?本当か?よし、だったらそこで買い物してから帰るか」

「はいっ!」

そう言って俺とアーシアは学校を出て、スーパーに向かう。

















「ふぅ……疲れた……」

俺はリビングのソファに寝っ転がりそう呟く。

今日は当番でアーシアが夕食を作るため、俺はこうして暇を持て余しているのだ。

「暇だな……【ピリリリリ……ピリリリリ】ん?電話?」

夜中に電話って……誰だろ?

俺は電話を手に取って通話ボタンを押して耳に当てる。

「はい、もしもし」

『あ、イッセー君!?私私、イリナだよ!』

「イリナ……イリナか!久しぶりだな!」

電話してきたのは俺にとっての幼なじみである紫藤イリナだった。

話は長くなるのでようやくすると、少し仕事が出来て日本に帰国する事になったからその報告という話らしい。

そしてその際に俺の家に寄ってもいいかという話だ。

「おう、いつでも来ていいぞ。待ってるから」

『流石はイッセー君!私はイッセー君を信じてたわけよ!ああ、主様、我が心優しき幼馴染に祝福あれ!』

「はは……じゃあな」

イリナは神様至上主義みたいな所があるからな。

そう言って俺は電話を切る。

「あれ?イッセーさん、誰かと電話していたんですか?」

そう言ってリビングにピンク色の可愛らしいエプロンを着たまま、やってきたアーシアにそう聞かれる。

「ああ、幼なじみがこっちに帰ってくるっていう報告だった。それより、夕食は出来たのか?」

「あ、はい。その報告に来たんです」

「よし、早く食べさせてくれ。おなかペコペコだ」

俺はアーシアが作った夕食を食べにダイニングに向かった……。





「やっほ、イッセー君!本当にカッコよくなってる!背が高い!」

「……ほう、あなたが兵藤一誠か」

翌日、学校で授業を終えて家に帰ると玄関に二人の女性が立っていた。

白い教会のローブを纏った栗毛のツインテールの美少女に変わった俺の幼馴染の紫藤イリナ。

そしてイリナの知り合いと思われる同様の格好をした青髪に緑のメッシュを入れた女の子だった。

「よう、イリナ早いな。昨日電話したばっかりだったのに……その子、仕事の同僚か?」

「うん、ゼノヴィアって言うの。ほら、ゼノヴィア、挨拶挨拶!」

「君のことはイリナから聞いているよ、兵藤一誠君。私はゼノヴィア。見ての通り、教会に関わりのある者だ」

「ああ、知ってると思うけど兵藤一誠……そしてこっちが」

「えっと、アーシア・アルジェントです」

アーシアは何だか肩身が狭い思いをしているような人の対応の仕方だ。

「……まさかこんな地であの『魔女』と会うことになるとはな」

「―――ッ!」

そう言われた瞬間、アーシアは体を震わせた。

「……しかし私たちも事情は聞いている。もうこんな事は言わないから安心してくれ」

「ゼノヴィアさん……」

よかった……これ以上アーシアを悲しませたらこいつを黙らせないといけなかったからな。

「さて、とりあえず積もる話もあるから家に入れよ」

俺はそう言って二人に家に入るように促す。

そしてリビングに通して、二人にお茶を出す。

「それで?仕事って言ってたけど何の仕事なんだ?」

「うぅん……まあ、イッセー君ならいいかな。ミカエル様からも「今回の任務ですがイッセー君と行動を共にしてください」って言われてるし……」

…………ミカエルさん!俺を厄介事に巻き込まないでくれませんかね!!

「実はね……」

そして話を聞いた後、俺は頭を抱えた。

「あの戦争狂は……!」

まず簡単に説明しておこう。今回イリナ達がなぜ日本にやってきたのか。

それは教会が管理していたエクスカリバーが三本強奪されたかららしいのだ。そしてそのエクスカリバーを強奪した犯人と言うのがコカビエル。戦争狂だ。

戦争狂というのは、そのまま戦争をしたくてしたくて仕方がないという厄介な奴である。

「え、え?イッセー君、コカビエルの事知ってるの?」

「知ってるもなにも……俺、あいつに執拗に狙われてるからヤバい……」

そう、なぜかは知らないがあいつは俺を執拗に狙ってくるのだ。

「ま、まあ明日、この地区を管理しているグレモリーと面会する」

「そうね。その場で詳しい事は決めるから……それでなんだけど、こっち側で出席してくれない?」

「え?教会側で?」

「うん、それとイッセー君。グレモリー眷属と面識あるでしょ?それでアポ取ってほしいんだけど……」

「ああ、いいよ。それ位なら」

「やったぁ!ありがとう、イッセー君!大好き!」

俺が協力を了承するとイリナは感極まったのか抱きついてきた。

「おわっ!抱きつくな!!」

俺は抱きついてきたイリナを剥がそうとする。

「むぅ~~~」

アーシア、頬を膨らませる暇があったら俺を助けてくれ。

そして今日はそのまま二人を家に泊まらせた。

なぜかって?イリナがいる以上、金欠になる可能性が異様に高いんだよ。

こいつ、なぜか歴史上天界に何か影響を与えた人物の偽者の絵とかを高値で買おうとするからな。

さすがに知ってる人が路頭に迷ったりしたら目覚めが悪い。

しかし……コカビエルね……。

俺は自分の部屋でベッドの中で横になりながら考える。

『相棒。どうする気だ?』

考え事をしていたらドライグが話しかけてきた。

「どうするもこうするも……手伝うしかないだろ?あいつに勝てる可能性があるとしたら俺くらいだ」

『確かに。あいつは大戦を生き抜き……そして世界終末の日(ハルマゲドン)を生き抜いた歴戦の猛者だからな……今回は俺も使わなければ勝てないか?』

確かにドライグの言う通りだ。コカビエルは本当に強い。

ライザーなんかとは比べられないほどの強さだ。

「それでも……俺自身の限界を知りたいからな。いける所までいくよ」

『それでこそ相棒だな。常に挑戦し続ける。しかし程々にしておけよ?そのせいで何度か死にかけているんだからな』

「わかってるよ。ちゃんと引き際はわきまえてるから」

俺はそう言って隣の部屋から聞こえてくる声に耳を傾ける。

隣ではこの家の女性陣……アーシア、イリナ、ゼノヴィアが女子だけの会話をしている。

「守ってやるさ……こんな日常くらいは……!」

俺は決意を固めてから布団を被って目を瞑る。

そして俺は唐突にやってきた眠気に抗うことなく眠りについた……。 
 

 
後書き
いやぁ、こんな感じなんですが……いかがだったでしょうか? 
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