転生とらぶる
しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。
ページ下へ移動
スーパーロボット大戦OG外伝
0556話
「うぬ等の命を穿ってやるわ!」
そう宣言するや否や、ラハ・エクスティムの右腕にエネルギーが集中していく。
「ちっ、全機散開! 恐らく広範囲攻撃だ!」
念動力で感じた危機感そのままに叫ぶと、俺もまたニーズヘッグを後方へと移動させ、ラハ・エクスティムとの距離を置く。一瞬だけ周囲を見回して確認すると、ほぼ全ての機体が後方へと退避を成功していた。……ただ1機。俺達シャドウミラーと共同戦線を張るようになってからまだそれ程経っていないフォルカのヤルダバオトを除いて。
「何!?」
咄嗟に周囲を確認し、次の瞬間には修羅としての感覚で危険を感じ取ったのだろう。ヤルダバオトは地を蹴り後方へと跳び退ろうとするが……その一瞬の遅れは、普通の敵にならともかく修羅王であるアルカイドを相手にしては致命的だった。
「甘いわぁっ!」
その声と共にラハ・エクスティムの右腕から放たれたエネルギーは、そのまま威力を減じる事もなくヤルダバオトへと迫っていく。
「ちぃっ!」
このままではあのエネルギーの奔流にヤルダバオトが飲み込まれる。そう判断した俺は、ヒュドラに内蔵されているグレートグランドマスターキーを通して無数の影槍を発動させる。ただし影槍を出すのは俺の影からではない。ヤルダバオトの影からだ。
そしてヤルダバオトの影から伸びた影槍が盾の如く広がり、ほんの1秒程度ではあるが確実にラハ・エクスティムの右腕から放たれたエネルギーの奔流を受け止める。
「フォルカッ!」
俺がそう呼びかけた時、既にヤルダバオトは地を蹴り先程の場所から消え去っていた。攻撃を防げたのは一瞬程度ではあるが、上級修羅であるフォルカにとっては十分すぎる時間だったのだろう。
「ぐぅっ!」
一瞬の隙で直撃を避けはしたものの、それでも完全に今のエネルギーを回避しきる事は出来ず、右足首から下が消滅している。地面へと着地してもバランスが取れずに、ヤルダバオトは膝を突く。
「その程度で……その程度の実力で修羅を抜け、我に抗おうというつもりか、フォルカ・アルバーク!」
そんなヤルダバオトを見て、アルカイドの怒声が周囲へと響き渡る。だが、その一言が契機となった。
「俺は……負けん。ショウコの下に戻ると、そう約束したのだ。力が無ければそれが果たせないと言うのなら、俺もまた神化の道を選択しよう。ヤルダバオトよ、我が覇気を吸え! そして神化への道を示せ!」
その言葉を放った途端、ヤルダバオトが白い光に包まれて周囲を眩く照らしだす。そして桃色の光が集まり……次の瞬間、ラハ・エクスティムと同様に進化したヤルダバオトの姿がそこにはあった。
「なるほど、この土壇場で神化に成功するか。確かにうぬには我に抗う資格があると認めよう。だが……それでも我に逆らうに力が足りぬわ!」
威圧感を剥き出しにして叫ぶアルカイド。しかしフォルカはそれをあっさりと受け流して口を開く。
「確かに俺1人では勝ち目が無いのは認めよう。……しかし! 俺には仲間がいる!」
そう告げ、神化したヤルダバオトが指差したのはラハ・エクスティムの背後。100機以上の修羅神がいた筈のそこでは、既にその殆どがヒリュウ改やハガネの機体に撃破され、残り数機までその数を減らしていた。そしてその最後の数機に関しても、サイバスターの放ったアカシックバスターにより、纏めて撃破される。
「ブーストナックル!」
イルムの叫びと共に放たれたグルンガストの右拳がラハ・エクスティムへと放たれ……
「甘いわっ! この程度の攻撃がこの修羅王に通じると思ったか!」
ラハ・エクスティムの拳が、ブーストナックルを弾く。だが。
「甘いのはそっちだってね。この程度の攻撃が通じるとはこっちも思ってないさ。タスク!」
「あいよ! ギガ・ワイドブラスター!」
ラハ・エクスティムと比べても、尚巨大なジガンスクード・ドゥロの胸部から放たれたエネルギー砲が、拳を振り切ったラハ・エクスティムへと命中する。攻撃を放った隙を見逃さずに放たれた一撃は、さすがにヒリュウ改やハガネといった一流の部隊のメンバーと言えるだろう。そして俺達や他のメンバーとしてもその隙を逃すような真似をする訳もなく。
「撃てぇっ!」
その命令と共に全機が一斉に攻撃を仕掛ける。これまでにも何度か行われた攻撃ではあるが、今回の一斉攻撃はシャドウミラーだけではない。ヒリュウ改やハガネの部隊も一緒に行っているのだ。ビーム、エネルギー、重力波、レーザー、実弾。その他諸々数えるのも面倒になる程の砲撃が一斉にラハ・エクスティムへと降り注ぐ。
「ぐっ、ぐおおおおおおぉっ!」
これだけの一点集中攻撃は、さすかにアルカイドにしても食らったことがなかったのだろう。呻くような声を上げつつ必死にこちらの攻撃に耐えている。
だが運動性を重視した神化を遂げたラハ・エクスティムだ。神化前に比べるとその防御力は格段に落ちている。装甲を犠牲にして手に入れた運動性能であり、ようはニーズヘッグのように『当たらなければどうという事もない』というような機体コンセプトになったのだろう。何度か交戦してみた感覚から考えると、大体一般的なPT並みの防御力といったところか。……ただし、多少のダメージを受けてもすぐに回復してしまう再生能力が非常に厄介だ。現に今もその再生能力で受けたダメージを徐々に回復し始めている。
ちっ、なら下手に次の手を出せないうちに潰させて貰う。
「ムラタ、エキドナ、続け! 他の各機は隙が出来たらでかいのを撃ち込め!」
「おう!」
「了解!」
シャドウミラー隊へと指示を出し、トリニティゲイン、ヴァイサーガの2機と共にラハ・エクスティムへと突っ込んでいく。こちらの狙いは理解しているのだろう。まだ回復途中のままだが、迎え撃とうと拳を振り上げた時……
「させん!」
レーツェルの声と共にランツェ・カノーネが連続して放たれ、ラハ・エクスティムの右膝へと連続して命中し、バランスを崩す。同時に再びヒリュウ改やハガネの各機から射撃武器が大量に放たれる。
「っと!」
ラハ・エクスティムへと命中しつつも跳ね返された弾丸をバレルロール回転で回避しながら懐へと潜りこむ。そして同時にT-LINKシステムでヒュドラのスラスターを操作し、ラハ・エクスティムへと突っ込むギリギリの位置で細かな機体制御を連続して行う。混沌精霊の俺だからこそ耐えられた急激なGを感じつつ、ふと気が付けば俺の目の前にあるのはラハ・エクスティムの背に生えている羽。
「もう一度、そこを斬り裂く! アダマンハルパー、展開!」
大鎌状になったアダマンハルパーで、その羽へ刃を振り下ろす。
斬っ!
そんな手応えと共に、ラハ・エクスティムの背から生えている羽は左右両方共が切断され、どこへともなく吹き飛ぶ。同時にトリニティゲインとヴァイサーガがそれぞれ五大剣を使い、左右を通り抜け様に脇腹を大きく斬り裂いていく。
「おのれぇっ!」
怒声と共に振るわれたその巨大な拳がニーズヘッグへと当たる直前にヒュドラのスラスターで下へと潜り込み、そのままツイン・ドライブを使い急激に上昇し……
「食らえ!」
ヒュドラからの18本のビームサーベルを展開したまま、ラハ・エクスティムの身体を登るように螺旋状に移動しつつ、ビームサーベルでその運動性を重視して神化した為に薄くなった装甲を斬り裂いていく。だが当然、装甲の薄さを覇気によるものと思われる強大な再生能力で補っているラハ・エクスティムだ。ヒュドラのビームサーベルで切り裂かれた装甲は見る間に修復していく。
ちぃっ、再生能力の高い敵はこれだから!
そのままビームサーベルを展開しつつラハ・エクスティムの身体を登りきり、頭部の前を通ったその瞬間、腹部の拡散ビーム砲をゼロ距離射撃で叩き込んでやる。
ただでさえ動力炉の関係で通常の機体よりも威力の高いビーム砲を、この距離で食らってはさすがに再生するのに少し時間が掛かるのだろう。そのままの勢いでラハ・エクスティムの上方向へと抜け。
「全機、撃てぇっ!」
その合図と共に再び放たれる大量の砲火。
「ファントムッ!」
T-LINKシステムを通し、ヒュドラから48機のファントムを射出。それぞれが他の機体から放たれるビーム等の隙間を掻い潜るようにして至近距離からビーム砲を放ち続ける。さすがにこうまで集中攻撃をされ、尚且つこの至近距離でファントムにビームを連射されていると再生が追いつかないのか、あるいは何かを狙っているのか。その場で耐えるようにして佇むラハ・エクスティム。だが、それはこっちにとっても好都合。
ファントムの時と同様にT-LINKシステムを通してヒュドラを操作。後方2枚のヒュドラに内蔵されているメガ・バスターキャノン、グラビトン・ランチャーの砲口をラハ・エクスティムへと向ける。
「これで終わりだ。T-LINKシステム、フルコンタクト。トロニウム・エンジン、フルドライブ……愛、直撃……食らえ!」
その言葉と共に、T-LINKシステムが俺の念動力を限界近くまで吸収し、T-LINKフレームから赤い光が周囲へと漏れだしていく。そしてラハ・エクスティムがその赤い光を感じたのだろう。全てのファントムが攻撃範囲内から退避して俺の背後へと回るのと同時に、まだ修復し切れていないラハ・エクスティムの顔がこちらへと視線を向けるような仕草をする。その瞬間、全てを飲み込むかのような巨大なビームと、全てを圧縮するかのような重力波砲の2つが放たれた。
白と黒。その2つの砲撃がニーズヘッグの4倍はあろうかという巨体全てを飲み込み、周囲一体を巻き込んだ盛大な爆発を巻き起こす。
「ぐっ、ぐううううっ! 念動フィールド、Eフィールド、全開!」
これ程の至近距離で最大級の攻撃を放ったのだから、こちらにも衝撃が来るのは無理もない。それでもそのダメージを少しでも減らす為にT-LINKシステムへとひたすらに念動力を流し込み、念動フィールドを可能な限りの強度で展開する。同時にEフィールドも展開し、衝撃を少しでも逸らしつつ機体重量の軽いニーズヘッグが爆発の威力に翻弄され、吹き飛ばされないようにヒュドラのスラスターを使って体勢を整える
幸いそれらのバリアや、T-LINKフレームのPS装甲のおかげで機体に殆どダメージは無い。だが幾らヒュドラのスラスターを使って体勢を整えているとはいっても、ニーズヘッグは結局小型機だ。コックピットに座っているパイロットの俺は盛大にシェイクされまくっていた。もし俺が生身の人間だったとしたら、恐らく酔うどころの話ではなかっただろう。だが、幸いにして俺は混沌精霊。この手の衝撃でどうにかなる程にひ弱ではなかった。
周囲へと盛大な爆風を撒き散らしている様子を見つつ、ヒュドラのスラスターを使い、ゆっくりと爆発の中心部分。即ちラハ・エクスティムから距離を取る。シャドウミラーの他の機体、あるいはヒリュウ改やハガネの機体も同様に距離を取り……そのまま1分程でようやく爆発の光が収まっていく。
そして爆発の消えた後に残っていたのはコックピットブロックと思われる部分とその周辺だけがようやく破壊を免れた、といった風情のラハ・エクスティムの姿だった。そのコックピットブロックにしても周囲から火花を散らし、あるいは火を噴き、そして爆発の衝撃で酷く歪んで捻れている。そう、まるで子供が紙をグシャグシャに握りしめたかのように。その光景を見れば、修羅王であるアルカイドの命がもう助からないのは誰が見ても明らかだった。
「ぐっ、ぐふ……み、見事……だ」
コックピットブロックから微かに聞こえてくる声。その声は明らかに力を失いつつあった。だが、それでも修羅王としての威厳は消えることなくそのままだ。
そして次の瞬間。修羅王の間の入り口から人馬型の修羅神、マルディクトが姿を現す。
「修羅王アルカイド様」
「アルティス……か。結果は、見ての通りだ。……我は敗れた以上このまま消え去るだろう。うぬと……うぬの弟。お主等2人に、修羅の命運を……託す」
「……修羅王最後の命、しかと承りました」
突然出て来たマルディクトに、一瞬警戒の視線を向けたヒリュウ改やハガネのメンバー達だったが、このやり取りで敵ではないとすぐに分かったのだろう。構え掛けていた武器を下ろす。
「フォルカ・アルバーク……うぬもだ。兄と協力し、修羅の皆を……」
「……承知した」
「ぐっ、ごふっ、……アクセル、とか言ったな」
その言葉が俺へと向けられた事に、多少意外に思いつつニーズヘッグをマルディクトとヤルダバオトの側にあるコックピットブロックの成れの果てへと移動させる。
「ああ」
「話は聞いて、いる。がはっ……うぬの力は見事、だった……うぬが、修羅であれば、我を越える修羅王になれたであろう。……巡り合わせが悪かった、か」
「さて、どうだろうな。だが、俺が修羅になったとしたらお前は間違い無く俺の最高の部下だったかもしれないな」
「ふっ、我が人に従う、か。それも……楽しそうではある。……だが、既に結果は出た。……アクセルよ。人の身でありながら、修羅の頂点たる阿修羅すら超える力を持つ者よ。修羅の者共を、頼ん……だ……」
轟っ!
最後にその一言だけを告げ、コックピットブロックは爆破し、数秒後にはそこには何も残っていなかった。
「……安らかに眠れ、修羅の王」
修羅王としての生き様に、思わず小さく呟く。
10秒程の瞑目した後、ニーズヘッグをソーディアンの中枢部。通称奥の院へと向ける。
本来強固に封印されていたはずのそこは、メガ・バスターキャノンとグラビトン・ランチャーの爆発による影響で入り口が破壊され、中へと入れる道が繋がっていた。
後書き
アクセル・アルマー
LV:40
PP:590
格闘:270
射撃:290
技量:280
防御:280
回避:310
命中:330
SP:478
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
努力 消費SP8
集中 消費SP16
直撃 消費SP30
覚醒 消費SP32
愛 消費SP48
スキル:EXPアップ
SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
念動力 LV.10
アタッカー
ガンファイト LV.9
インファイト LV.9
気力限界突破
ギアス(灰色)
魔法(炎)
魔法(影)
魔法(召喚)
闇の魔法
混沌精霊
???
撃墜数:505
ページ上へ戻る