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転生とらぶる

作者:青竹
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スーパーロボット大戦OG外伝
  0551話

「……で、エレオスのパイロット。デスピニスとか言ったか。あいつは目を覚まさないって?」
「ええ。テスラ研から流されてきた情報によると、特に身体に異常は見られないのに目を覚ます気配は無いらしいわ」

 シロガネにある俺達の部屋でレモンからの報告を聞いていたが、微かに眉を顰める。
 運良くエレオスを撃墜して、さらに破壊されたのが下半身だけだったのでパイロットでもあるデスピニスはテスラ研の医療室に運ばれたのだが、その結果が今のレモンの報告らしい。ちなみに残っていたエレオスの上半身部分に関しては、撃墜したのがシャドウミラー……というよりもイスルギ重工所属ということになっている俺で、戦場がテスラ研だった為にその2つが所有権を巡って喧々諤々とやり合っている。レモンやマリューに一応聞いたが、機体の一部にデュミナスの能力を使っている可能性もあって、色々な意味で危険らしいので興味が無いとの事。

「……あの子達、一種のホムンクルスだって言ってたわよね?」

 俺達の話を聞いていたマリューがポツリと呟く。

「ああ。そうらしいな。……もっとも、身体の構造自体は人間とそう大差ないらしい。そういう意味では、デュミナスの技術力が高い証明……いや、なるほど」
「どうしたのだ?」

 マリューの言葉を聞いて頷く俺に、コーネリアが尋ねてくる。その横ではレモンもまたマリューの言葉の意味を理解したのか、不愉快そうに眉を顰めている。

「つまりだ。ホムンクルス……作られた生命体である以上は、もし捕まったとしても自分達の情報が漏れたりしないように細工しておくのも難しくは無いんだろう」
「……なるほど。確かに可能性としてはあり得るな。あまり愉快では無いが」
「そうね。人格や感情を与えた上でそんな方法を取ってるんだとしたら、確かにあまり面白くないわ」

 レモンにしても、感情や人格を与えていない量産型Wに関してはコードATAを用意したりしている。だがWナンバーズに関しては、各々の意志次第となっている。それを考えれば……いや、違うな。

「デスピニスとか言ったか。あいつがデュミナスの為を思って、意図的に昏睡状態に入った可能性も考えられるな」
「なるほど。確かにその可能性もあるか。しかし、その方面の技術に強いレモンに任せれば意識を覚醒させる事も可能なのではないか?」

 そんなコーネリアの質問に、小さく首を振るレモン。

「そっち関係に関して調整するとしたら、機材が足りないわ。最低でもホワイトスターに戻らないと。……けど、テスラ研の人達が私達に大切な捕虜を預けるとは思えないでしょう?」
「確かに。何しろ私達は色々と恨まれてるみたいだし、ね」

 チラリと悪戯っぽい視線でマリューが俺を見るが、小さく肩を竦めて誤魔化す。

「それに関しては、インスペクター事件の時が原因だろうからレモンも同罪だぞ」
「てっきりニーズヘッグの開発の為に各所を連続して襲いまくったからじゃないかと思ってたんだけど?」

 俺の言葉に反論するレモンだが……まぁ、その可能性が無いとは言わないが。

「それで、テスラ研側……と言うか、ヒリュウ改やハガネとの連携に関してはどうだった? テスラ研に戻ってくる前の戦闘で共闘したんだろう?」
「あら、話を誤魔化すのが上手いわね」

 そう言い、笑みを浮かべたレモンがコーネリアへと視線を向ける。

「そうだな。実力としては十分以上だろう。個人としての能力で考えると私達幹部に関しては決して向こうに負けてはいない。いや、むしろ勝っている方が多い。だが、やはり人数の差だな。さすがにこれまでの激戦を潜り抜けて来た者達だけあって、全員が一定以上の力量を持っている」
「それに関しては、こっちも技術力が上がった関係で量産型Wが一流と超一流の壁を越え始めたと聞いたが?」

 首を傾げつつ、冷たく冷やされた紅茶を口に運ぶ。
 ……アイスティーとか、ユウキ辺りが知ったら何か怒られそうな気もするが。
 そんな風な俺の質問に、レモンは小さく頷く。

「確かにその壁は越えつつあるわ。でも、ハガネやヒリュウ改のパイロット達もそれぞれに経験を積んでいるのよ。それを考えると、平均して彼等の8割……いえ、8割5分といったところね」
「確かに私が見たところでもそんな感じだったな。それに、向こうには数人だがとんでもない腕利きも揃っているからな。その辺はこちらのメンバーと比べても遜色無い」

 腕利きか。パッと思いつくのはキョウスケ、エクセレン、ギリアム、レーツェル、ゼンガー辺りか。

「それに……ラミアも随分と成長しているようだしね」

 笑みを浮かべつつ呟くレモン。やはりある種、娘のような存在であるラミアの成長は嬉しいのだろう。

「そう言えば、エクセレンとは話したのか? その程度の時間はあっただろう?」
「ええ。ちょっとだけだけどね。幸せそうに暮らしているようで何よりよ」
「お前の事は?」
「まさか。わざわざ教える必要も無いわ。私の事に関しては、アクセルが知ってれば十分よ」

 そう言い、笑みを浮かべるレモン。そのまま俺へと体重を預けてきたので、ソファへと押し倒そうとしたその時。

「アクセル隊長。テスラ研から緊急の連絡です」

 ブリッジにおいてきたエキドナからの通信が入るのだった。
 全く、間の悪い。

「で、何と言ってきたんだ? まさか敵が現れたとかじゃないだろうな?」

 現在捕虜になっているアルコやデスピニス辺りを取り戻しに来た可能性は捨てきれない。何しろマグナスを函館で殺した以上は、ミザルの手元に使える駒は殆ど残っていない筈だからだ。原作ではフェルナンドがマグナスに連れられてミザルに洗脳されてたが、マグナスがいない以上はその辺がどうなっているのか微妙だしな。そしてデスピニスに関しては、ティスにしろラリアーにしろ、仲間思いの性格を考えると奪還しに来た可能性はある。
 そんな風に思いつつエキドナへと視線を向けると……

「ピーターソン基地から緊急連絡が入ったとの事です。ポイントC0658にてアインストに酷似した熱源反応を持つ物体が多数出現したと。……恐らく、アクセル隊長が以前言っていたイェッツトレジセイアではないかと思われます」
「……何!?」

 エキドナの言葉に思わすそう返すが、すぐに冷静さを取り戻す。てっきり昼間の戦闘になるものだとばかり思っていたんだが、まさか夜間戦闘になるとはな。いや、ここまで原作に介入してきたんだ。この程度の誤差はあってしかるべきか。

「向こうからは何と?」
「ヒリュウ改、ハガネ共にすぐに出撃するそうです。それでこちらにも出撃の協力要請が来てますか」
「シャドウミラーのメンバーは全員シロガネに搭乗済みだな? 降りてる奴は?」
「はい。全員こちらに。オウカ・ナギサが一時的にハガネに搭乗していましたが、今は既にシロガネにいます」
「なるほど。ならシャドウミラーもすぐに出撃すると向こうに伝えろ。同時に、全員に第1戦闘配備を」
「了解しました」

 エキドナとの通信を終えて部屋の中へと振り向くと、そこには既につい先程までの甘い空気、あるいは淫靡な空気は完全に消え去っていた。
 レモン、コーネリア、マリューの3人が3人とも軍人らしい意識の切り替えで部屋着から軍服へと着替え終わっている。恐らく俺とエキドナが通信している時に既に着替え始めていたのだろう。

「さて、通信の通りだ。さすがに夜戦になるとはちょっと予想外だったが、それでも奴等を見つけてしまった以上は早めに倒すとしよう」
「こちらの準備は既に整っている。すぐにでも出撃可能だ」

 コーネリアの言葉に頷き、俺もまた30秒も掛からずに出撃の準備を終える。

「じゃあ、ソーディアン攻略前の最後の仕事よ。私もシロガネで精一杯援護するから頑張ってね」
「ああ、そっちもな。ヒリュウ改やハガネがいるとは言っても、的がでかい以上は向こうにしても狙いやすいからな」

 マリューと軽く唇を交わし、その場で別れて格納庫へと向かう。





「アクセル、こっちもすぐに機体の準備をするわ。……ん」

 格納庫でレモンとコーネリアの2人とも先程のマリュー同様に軽く唇を重ねてからそれぞれの機体へと乗り込み、俺もまたニーズヘッグへと乗り込む。

「いやいや、お熱いねぇ。羨ましいことで」

 機体を起動した途端、ムウからのからかうような通信。
 イザークはいつものように不機嫌に、ムラタとエキドナはいつでも出撃出来るように準備を万端に整え、スレイとオウカは2人共顔を真っ赤に染めながらも機体のチェックをしていた。まぁ、もっともこの2人は顔を真っ赤に染めているとは言ってもスレイは怒りで、オウカは羞恥でなんだろうが。

『アクセル、ヒリュウ改とハガネの出撃準備も整ったらしいわよ』
「分かった。すぐにシロガネも出撃だ」

 そう告げた途端、既に準備は整っていたのかシロガネの移動が始まる。

『アクセル・アルマー。イェッツトレジセイアが戦闘をしているらしい反応が出ている。何と戦闘をしてるのか分かるか?』

 ハガネからの通信に思わず眉を顰めた。この状況で戦闘をしているとなると、恐らくその相手はクライ・ウルブズ。あるいはアルフィミィといったところか。

「早めに戦場に到着した方がいいな。トーチカ1での出来事を考えると、恐らく戦闘しているのはクライ・ウルブズだろう。そうなると、戦力的にはかなり厳しい筈だ」

 ただでさえ切り札と偽られてイェッツトレジセイアを活性化させる為の栄養剤に近い物を渡されているのだ。出来ればそれが使われる前に戦場に横入りしたいが……難しいだろうな。

『そうか。なら少しでもその助けになる為に急いで出撃しないといけないな。全艦、全速でポイントC0658へと向かう。そちらもいつでも戦闘可能な準備を整えておいてくれ』
「問題無い。こっちは既に全員がコックピットで待機中だ」
『……さすがシャドウミラーと言うべきだな。仲間であるうちは頼もしい限りだ』

 暗に敵に回ると厄介だとでも言っているのだろうが、それはこちらにしても同様の意見だったりする。
 そんな風に思っていると、やがてハガネからの通信が切れてコックピット内が静まりかえった……かと思いきや、再び通信が送られて来る。

「アクセル。イェッツトレジセイアとかいうのは強いのか?」

 落ち着いた表情で尋ねてくるムラタ。だが、落ち着いて見えるのはあくまでも表向きなものだけだ。一皮剥いた本性は、さらなる高みへと昇るためになら己すらも捨てて構わない程に強さを求めているのを俺は知っている。
 そんなムラタだからこそ、それなりの強さを持っている修羅以外の敵であるイェッツトレジセイアに興味があるのだろう。インスペクター事件の時はアインストとの戦闘はなかったらしいしな。

「そうだな、強いと言うよりはしぶといと表現するのが正しいだろう。何しろかなり高い再生能力を持っている上に、雑魚を次々に生み出してくる」
「……なるほど。それ程のしぶとさを持っているのなら、俺が高みへと昇る為の試金石には丁度いい」

 確か今回はイェッツトレジセイアの他にも鋳人とかいう敵が出て来た気がするが……まぁ、そっちに関しては知識が全く何も無いから何とも言えない。そもそも原作と違う夜戦になっている状況で出て来るとも限らないしな。
 そんな風に気を紛らわせるように会話をしていると、やがてブリッジからの通信が入ってくる。

『アクセル。目標地点まで後少しなんだけど……』
「何かあったのか?」
『ええ。戦闘中の光はこちらでも確認出来ているんだけど、どうやらアクセルが言っていたクライ・ウルブズじゃないようなのよ。機体の反応がゲシュペンスト系列じゃないと量産型Wから報告が上がっているわ』
「……そうか」

 となると、恐らく既にクライ・ウルブズは撤退してしまったのだろう。フォリアが撃破されたのかどうかは分からないが……いや、希望的観測はやめておいた方がいいか。

「今戦っている機体に関しては恐らく……」

 一瞬だけヴァイスセイヴァーの方へと視線を向け、話を続ける。

「アルフィミィだろう。その辺に関しては、ATXチームに聞いた方が手っ取り早いだろうな。とにかく、出撃可能になったらすぐに出撃した方がいい。その辺をヒリュウ改やハガネにも伝えておいてくれ」
「え? 分かったけど……」

 何しろ、本来の歴史の流れだとアクセルとアルフィミィが戦っていたのに、今は俺がここにいるのだ。どう考えても、アルフィミィの戦力が足りない。
 その後、向こう側でもアルフィミィを確認したらしく、すぐに援護に向かう事になり順次出撃準備の整った者から出撃するのだった。 
 

 
後書き
アクセル・アルマー
LV:40
PP:520
格闘:270
射撃:290
技量:280
防御:280
回避:310
命中:330
SP:478
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
   努力 消費SP8
   集中 消費SP16
   直撃 消費SP30
   覚醒 消費SP32
   愛  消費SP48

スキル:EXPアップ
    SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
    念動力 LV.10
    アタッカー
    ガンファイト LV.9
    インファイト LV.9
    気力限界突破
    ギアス(灰色)
    魔法(炎)
    魔法(影)
    魔法(召喚)
    闇の魔法
    混沌精霊
    ???

撃墜数:491 
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