赤城と烈風
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波及効果と戦史研究
通商破壊戦部隊
日本海軍は第1次対戦の際に高海艦隊を凌駕、潜水艦に次ぐ戦果を挙げた武装商船に着目。
帆船の海鷲《ゼー・アドラー》も含め、仮装巡洋艦の実績を評価し応用を研究しますが。
国籍不明の潜水艦による被害も後を絶たず、大型の高速客船は徴用を断念。
『浅間丸』『龍田丸』『秩父丸』の改造、空母化も中止されています。
『ぶらじる丸』『あるぜんちな丸』も改装せず、人員の移動や物資輸送に転用。
客室と関連設備の有効活用を図り柔軟に運用、改造費用と工数を他方面に流用していますが。
後述する陸軍兵力の再建、装備の根本的改変の為に多額の費用が必要です。
特設潜水母艦として多数の客室、及び客船装備を活用する支援艦《サポーター》。
休養設備の整った優秀船5隻は特設潜水母艦、高速輸送船を兼任する事となりました。
新生ドイツ海軍の潜水艦部隊指揮官、デ-ニッツ提督の提案は周知徹底され徐々に浸透。
航空本部に続き、潜水艦本部の創設に漕ぎ着け第1次大戦の教訓を真剣に解析しています。
僅か数隻の軍艦が海上輸送を妨害、国民全体が困窮に陥った歴史的事実も再認識。
1904~5年の実績を秘匿、封印し続けた戦略的な失態が暴かれました。
神戸に係留中の大型高速客船、『シャルンホルスト』の買収も中止され後方支援に転用。
潜水艦乗組員達の憩いの場、神経を休め疲労回復を図る休養施設として活用。
無改造で費用を掛けず潜水艦部隊を支援、戦闘力発揮に貢献する効果が期待されています。
『浮島丸』『盤谷丸』『西貢丸』、『金城山丸』は機雷敷設を担当。
潜水艦の跳梁を阻止する為、日露戦争時の『咬龍丸』に倣い対潜機雷礁を構築。
軍令部は連合艦隊司令部、海上護衛総司令部に続き通商破壊戦総司令部の創設も推進。
潜水艦の戦略的運用を図り第6艦隊、未編成の第9艦隊を統括する予定です。
中島海軍大臣は第1次大戦時、大英帝国に経済的打撃を齎した海の忍者も高く評価。
ドイツ潜水艦の戦略的波及効果に着目、艦隊決戦の任務を解除しています。
第6艦隊は海上補給線の襲撃に専念させ、太平洋全域を担当。
ドイツ海軍の仮装巡洋艦に倣い、インド洋方面の通商破壊戦も検討し第9艦隊を編成。
欧州方面の戦況も視野に入れ、潜水艦隊総司令部が指揮する計画です。
東西の潜水艦隊司令部は最重要任務、講和実現に至る唯一の戦略的手段を担当。
戦場後方の海上補給線、経済速力で航行する輸送船が最優先の標的です。
多数の護衛艦を擁する敵艦隊の漸減作戦、多数の犠牲が想定される待ち伏せ案は放棄。
特殊潜航艇の軍港潜入と洋上襲撃も却下、海上交通線の威嚇を優先します。
第9艦隊は西方ペルシャ湾ルート、第6艦隊は北方シベリア・ルートの遮断を最優先任務と想定。
仮装巡洋艦も単独で行動せず、潜水戦隊と連携し後方支援と航空偵察を担当しますが。
ドイツ海軍に錫や防振用ゴム等、入手困難な物資を提供する為に建造された特殊輸送艦。
大航続力と静音性を両立する為、常備排水量5223トンの超大型潜水艦『伊401』も試作されました。
理論的には地球1周半に達する航続距離、飛行機の分解収納も可能な運搬能力を活用。
通商破壊戦も軍港や運河の攻撃も実施せず、自衛戦闘以外は雷撃禁止で補給が最優先任務。
帰国時に電波探信儀や音響魚雷、噴射式発動機を輸送。
各方面の担当者が渇望する最先端の技術、実用見本を持ち帰る事が期待されています。
第六艦隊
ハワイ諸島の東方、第4潜水戦隊
『赤城丸』
『伊1』『伊2』『伊3』『伊4』『伊5』『伊7』(水上18㌩/水中8㌩、533㍉魚雷22本搭載・発射管/前方4門+後方2門)
『伊6』(水上20㌩/水中7.5㌩、搭載魚雷17本)
ハワイ諸島の南方、第5潜水戦隊
『浅香丸』
『伊68』『伊69』『伊70』『伊71』『伊72』『伊73』(水上23㌩/水中8.2㌩、搭載魚雷14本)
『伊74』『伊75』(水上23/水中8㌩、〃)
豪州大陸の東北、第6潜水戦隊
『粟田丸』
『伊53』『伊54』『伊55』『伊56』『伊57』『伊58』『伊59』『伊60』(水上20㌩/水中8㌩、搭載魚雷16本・発射管/前方6門+後方2門)
同上、第7潜水戦隊
『清澄丸』
『伊7』(水上23㌩/水中8㌩、搭載魚雷20本・発射管/前方6門)
『伊8』(水上23/水中8㌩、〃)
『伊62』『伊64』(水上20/水中8.5㌩、搭載魚雷14本・発射管/前方4門+後方2門)
『伊65』『伊66』(水上20.5/水中8.2㌩、〃)
蘭印方面、第8潜水戦隊
『金龍丸』
『呂33』『呂34』(水上19㌩/水中8.2㌩、搭載魚雷10本・発射管/前方4門)
『呂100』『呂101』『呂102』『呂103』(水上14.2㌩/水中8㌩、搭載魚雷5本・〃)
同上、第9潜水戦隊
『金剛丸』
『呂60』『呂61』『呂62』『呂63』『呂64』『呂65』『呂66』『呂67』『呂68』(水上15.7㌩/水中8.6㌩、搭載魚雷12本・発射管/前方6門)
千島周辺、第10潜水戦隊
『能代丸』
『伊121』『伊122』『伊123』『伊124』(水上14.2㌩/水中7㌩、搭載魚雷12本、機雷42個搭載・敷設用筒2基)
以下、インド洋
第1潜水戦隊
『愛国丸』
『伊9』『伊10』『伊11』『伊15』『伊16』『伊17』『伊18』『伊19』(水上19.5㌩/水中7.3㌩、搭載魚雷20本・発射管/前方4門+後2門)
第2潜水戦隊
『護国丸』
『伊20』『伊21』『伊22』『伊23』『伊24』『伊25』『伊26』『伊27』(同上)
第3潜水戦隊
『報国丸』
『伊28』『伊29』『伊30』『伊31』『伊32』『伊33』『伊34』『伊35』『伊36』(同上)
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