ヘタリア大帝国
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TURN132 一騎打ちその十一
「そうすれば大抵の艦隊が一月で回復しますので」
「はい、それでは」
「エイリス軍も全てロンドンに戻っていますが」
そのロンドンでだというのだ。
「最後の戦いです」
「そうですね、いよいよですね」
「勝ってそして」
「そして?」
「兜の緒を締めましょう」
そうしようというのだ。
「是非」
「油断するなということですね」
「例え勝利を収めても」
そうしてもだとだ、慎重な秋山は言う。
「それで終わりではないですから」
「だからですね」
「はい、まだ色々と続きます」
戦争は政治のうちの一つだ、そして政治は止まることがない。それで秋山は日本妹にこう話したのである。
「ですから」
「わかりました、その通りですね」
「むしろそこからが大変ですから」
戦後、その時こそがだというのだ。
「色々とやることがあります」
「戦後処理にですね」
日本はまずはこれを話に出した。
「それにですね」
「はい、太平洋経済圏も軌道に乗り」
その中での様々な駆け引きだ、友邦である太平洋諸国の中でだというのだ。
「やることが多いです」
「政治ですね」
「それと経済です」
その二つだというのだ。
「伊藤首相と五藤内相、それに宇垣外相はです」
「もうその時に向けてですね」
「動いておられます」
既にだ、彼等は政治家として動いているというのだ。宇垣と五藤は現役v武官だがそれと共に政治家であるのだ。
その政治家の彼等がだ、既にだというのだ。
「ガメリカ、中帝国とも色々と」
「あの二国とどう付き合っていくかですね」
「それが問題ですね」
日本兄妹が秋山に応える。
「まさに」
「その通りです」
秋山は日本の問いに応えた。
「もう戦後ははじまっていますから」
「何かとやるべきことは多いですね」
「ですから」
だからだとだ、また言う秋山だった。
「兜の緒を締めましょう」
「それでは」
こう話してだ、彼等は艦隊のドック入りも進めた。しかし戦争は終わりが近付き戦後の政治がはじまろうとしていることは間違いなかった。
TURN132 完
2013・8・16
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