ヘタリア大帝国
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TURN131 二度破られるものその八
「マジノ線を狙う」
「そしてあの防衛ラインを崩し」
「そのうえで」
「隕石への守りをなくす」
今隕石達はマジノ線で止めている、しかしそれをあえてだというのだ。
柴神は艦載機達をマジノ線に向かわせそして破壊していった、隕石に集中していた防衛惑星達は後方から攻められあっさりと潰された。
そしてだった、隕石達は。
エイリス軍に降り注ぐ、だがその軌跡は今の彼等に当たる角度ではなかった。その後方に降り注ぐものだった。
しかしそれで後方は遮断された、エイリス軍の退路を絶ったのだ。これを見てイギリスがセーラに苦い声で言った。
「やられたな」
「はい、しかしです」
それでもだとだ、セーラは言う。
「それならば正面から進みです」
「勝つだけだな」
「死中に活ありです」
毅然とした声でだ、セーラはイギリスに言うのだった。
「最初から退くつもりはありませんし」
「そうだな、じゃあな」
「全軍怯む必要はありません」
セーラは腰の剣を抜いた、そして言うことは。
「このまま突撃です、艦載機は一旦収容します」
「ではこれから」
「枢軸軍にですか」
「艦隊自体での接近戦を挑みます」
そしてその中には。
「接舷斬り込みも覚悟して下さい」
「あれをですか」
「されますか」
「勝利の為には」
まさにだ、決死のその戦術もだというのだ。
「行います、無論私もです」
「セーラ様もですか」
「御自ら」
「斬り込みます」
そうするとだ、平然と答えるセーラだった。
「エイリウ王室は常に自ら戦場に立つものですから」
「何と、陛下御自ら接舷斬り込みとは」
「何と勇ましい」
「エイリスの紋章は獅子とユニコーンですね」
セーラはエイリス王室の紋章からも話した。
「勇気、そして優美」
「ああ、高貴と礼節も忘れずにな」
イギリスも応える。
「行くからな」
「はい、それでは」
セーラは自身の祖国の乗艦とクイーン=エリザベスを並べさせた。そうしてそのうえでだっや。
枢軸軍に果敢に斬り込んだ、クイーン=エリザベスは自ら砲撃を行い枢軸軍の攻撃を上下左右に動きかしながら。
大和に突撃する、その突撃は。
「!?まさか」
「ああ、そのまさかだな」
「はい、体当たりです」
秋山は目を瞠って東郷に言う。
「そうしてきます」
「そしてそれからだな」
「接舷斬り込みですか」
「それをしてくるな」
「この時代にその攻撃で来るとは」
最早過去の戦術というのがこの時代の戦術の常識だ、それで秋山は驚きを隠せなかったのだ。
しかしエイリス軍はそのまま向かって来る、その為秋山も驚いているのだ。
だが東郷は冷静だ、それでこう言うのだった。
「ならこちらもだ」
「迎撃の用意ですか」
「それなら任せるのだ」
山下がいた、既にその手には刀がある。
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