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『ポケスペの世界へ』

作者:零戦
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第十八話






「………そろそろやな……」

 クリスとゴールドが不審者を追い掛けて行って、十分が経った。

 俺は観客席の最前列にいる。

 いつでも闘技場に突入出来るようにしてんねん。

 え?リーグ会場に残って戦わないのか?

 ヤナギさんに勝てる気は百パー無いから無理(笑)

 ということで、リニアが来るまで待機中なわけ。

「あら? ショウじゃないの」

「ん? 母さんやんか」

 何故か最前列の観客席に母さんがおった。

「どないしたんや一体?」

「アタシもポケモンリーグを見に来たのよ。 まぁ参加はしないけどね」

「それはええけど、今から戦いになるで?」

「確かヤナギさんが黒幕でしょ? 私も少しは手伝うわ。これでもポケモンバトルしてきたしね」

 母さんはそう言って俺にボールを見せた。

「……ゴローニャ、マリルリ、ピジョット、デンリュウ、ロコン、んで俺のゲンガーか……」

「暇な時にバトルとかしてきたらいつの間にか進化してたのよねぇ?」

 ………あんた凄いわ。

「それじゃあ、リーグ会場でゴールド達の面倒見といてな?」

「いいわ。アタシもやられないように何とか頑張るわ」

 ヤナギはチートやからなぁ。

『聞こえるかぁぁぁッ!! 凡人ど もォォォッ!!』

 お、来たな……。

『おぉ、繋がったのはアナウンス室っス かッ!? 驚かねぇで聞いてくれッ!! 俺の名はゴールドッ!!ここは会場最上階のコントロールルームっスッ!! いいか、この会場内にロケット団残党が侵入したッスッ!! 俺の活躍で最悪の事態は回避したっスが、コントロールルームのプログラム工作でリニアの安全装置が破壊されちまったらしいッ!! 事故が起こるかもしれねぇから全員早く逃げてくれッ!! 以上ッ!!』

 そしてゴールドの映像が乱れてきた。

『それからヤツ……の……ガ~~~~。ヤツらの……ピ~~~ガガガガガ』

 ゴールドの映像は切れて、ホウオウとマス ク・オブ・アイスが戦っている映像に切り替わる。

ゴゴゴゴゴゴゴゴッ!!!

 そして地響きが鳴り響いてきた。

「それじゃあ母さん。行ってくるわ」

「うん。しっかりやっておいで」

 俺は闘技場に飛び降りる。

 闘技場が再び、二つに分かれてリニアが飛び出してきた。

「オーロラビジョンの少年が言った通りにリニアが会場にッ!!」

『皆さん落ち着いて下さい。システムの手違いだと思われます。今……調査を……』

 クルミが言っているけど意味は無いやろな。

「ゴールド君の言った通りだとすれば………」

 警察官の血が騒ぐのか、ハヤトが闘技場に上がる。

『ロケット団残党員ッ!!』

 出たな。

「エリカッ!!」

「ショウさんッ!? 何故此処に……」

「説明は後やッ!! シャワーズ、”水てっぽう”ッ!!」

 驚くエリカを横目にしてシャワーズを出してロケット団残党員が降りられないようにする。

「まずいわッ!! ヤツらをリニアから出しちゃいけないッ!!」

ボシュゥッ!!

 他の出入口からの残党員達が煙幕を投げつけて、辺りは煙りに覆われる。

「奴らを食い止めるでッ!!」

「はいッ!!」

 ジムリーダー達はロケット団残党員が会場に入らないように戦いを始めた。

「残党員をリニアの中に押し戻しましょ うッ!!」

 エリカの言葉に皆が頷き、己のポケモンを出してロケット団残党員をリニアの中に押し戻 す。

プシュウゥ、ガシュンッ!!

『な、何ィッ!?』

 リニアの扉が閉まり、リニアが動き出した。

「リ、リニアが再び動き出してますわッ!!」

「しかも会場から離れていくぞッ!!」

 エリカとタケシが言う。

「………ロケット団にやられたか………」

 シジマがそう呟いた。

「……とりあえずはコイツらを片付けてからやな。ピカチュウ、”電気ショック”ッ!!」

 俺はピカチュウを出して、ロケット団残党員に”電気ショック”を食らわした。






 
 

 
後書き
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