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オズの五人の子供達

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第三幕その二

「答えを出していくんだ」
「どうしていいのかを勉強してね」
「僕達と相談したうえで答えを出していくんだよ」
 かかしと木樵もオズマのこのことをお話します。
「オズマは天才じゃなくて努力家なんだ」
「自分で勉強して相談して答えを出してよくなっていく女王様なんだ」
「それじゃあやっぱり天才ですよ」
 カルロスはそこまで聞いてあらためてオズマを天才だと言うのでした。
「オズマ姫は」
「つまりこういうことだね」
 かかしはカルロスが言いたいことをすぐに理解して言葉を返しました。
「天才は努力をする人だということだね」
「九十九パーセントの努力と一パーセントの閃きですよね」
「そう、オズマはいつも九十九パーセントの努力をしているんだ」
「そして一パーセントの閃きは」
「オズマ自身にあって僕達とも相談してね」
 その一パーセントがあるというのです。
「そうなんだ」
「そういうことですよね」
「うん、よくわかってるね」
「子供の頃お父さんとお母さんに教えてもらいました」
 ブラジルにいる時にだというのです。
「エジソンさんがそうだったって」
「そうだよ、オズマは努力しているからね」
「それを考えると天才ですね」
「そうなるね」
 オズマは努力する人なのです、だからこそ天才なのです。そして皆はその天才であるオズマの」いるエメラルドの都にまた近付いたのでした、橋を渡って。
 その橋を渡ったところで、です。一行の前に森がありました。その森を見てナターシャがこう言ったのでした。
「丁度いいわね」
「御飯ね」
「ええ、丁度お昼になったわ」
 ナターシャは自分の黒い服から懐中時計を取り出して時間を見てから恵梨香に言いました。
「お昼御飯のね」
「さっき朝だと思ってたら」
「時間が経つのがかなり早いわね」
「うん、そうよね」
「朝早く起きて朝御飯を食べてずっと歩きながら皆とお話しているから」
「何か時間が経つことも忘れて」
「あっという間にね」
 お昼になったというのです。
「そんな感じね」
「充実しているってことじゃないの?」
 つぎはぎ娘がナターシャと恵梨香に言ってきました。
「だからなのよ」
「充実していたら時間が経つのは早い」
「そういうことなんですね」
「そうじゃないの?あんた達今充実してるのよ」
「だからお昼もあっという間なんですね」
「朝起きてすぐなんですね」
「いいことだよね」
 つぎはぎ娘は今もくるくると踊っています、そうしながら二人にお話していきます。
「あんた達オズの国の中で充実しているんだよ」
「この黄色い道を歩く中で」
「そうなっているんですね」
「そうよ、じゃあ今からね」
「はい、お昼御飯食べます」
「頂きます」
「じゃあその間僕達は周りにいるからね」
 今度はジャックがお話します。
「周りに何が来ても僕達が見張っているから」
「安心してですね」
「お昼を食べられるんですね」
「ゆっくりと食べてね」
 ジャックは優しい声で五人に言います。
「美味しいものをたっぷりと」
「それじゃあ今から」
「頂きます」
 五人はジャックの言葉に応えてでした、そのうえで。
 森の中からパンや果物の木を見付けました、この森にもそうした木が一杯ありました。そしてその木の中にです。
 缶詰の木もありました、ジョージはその缶詰の木を見て皆に笑顔で言いました。 
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