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戦国†恋姫~黒衣の人間宿神~

作者:黒鐡
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五章 幕間劇
  訓練×鬼退治

「どうした?先手はお前達にくれてやると言ったのに。いつまで突っ立っているだけでは訓練にならんぞ?」

黙っていたのは三若だった。三人とも黙っている。

「ふむ。こうして待っていても埒が明かぬようだし、こちらから行くとするか」

と待ってくれと言った和奏が相手になるのかと思った壬月。対して和奏を押すように、雛と犬子が前に押し出す。そして和奏が、攻撃してもすぐに防いだ壬月。

「そう正面から突っ込んで来るだけでは防いでくれと言っているようなものだぞ。少しは頭を使わんか」

和奏の攻撃を弾いた後、雛が攻撃したがこれも防いだ壬月。

「和奏の攻撃を、隠れ蓑に奇襲を仕掛けるという策はよかったが、もう一呼吸早く仕掛けるべきだったな。気配を悟らせぬために慎重になりすぎたか?最も、気配がダダ漏れよりかはマシかもしれんがな!犬子。お前は雛とは逆に、もう少し気配を消す努力をしたらどうだ?」

「壬月様が鋭すぎるんですよ・・・・」

「そうですよ~普通の人なら今のを防げる訳ありませんてば~」

「って言うか二人とも、何勝手にボクを囮にしてるんだよ?」

「別に囮になんかしてないよ~。ただ、仕掛けるなら今しかないと思っただけで~」

「和奏だって、自分が同じ状況だったら同じことをしてたでしょ?」

「それは・・・・」

「無駄口を叩く余裕があるなら、まだ続けられるな?」

と言って待つ壬月に対して三若はというと。一人ずつがダメなら三人一緒で攻撃と思い攻撃をした。壬月は面白いといって、気合を入れた。そして数十分後鍛錬は終了した、壬月はいい感じだったが三若はテンション下がっていたがお礼を言った。

「そうやっていつまでヘタり込んでいるつもりだ?さっさと立たんか」

とは言ったもののすぐには立ち上がらない。壬月とは違って、私達はボロボロだと言った犬子にクタクタで動けないと言った雛。

「軟弱な。殿らが出かけてしまってから・・・・いや、一真様が出かけてしまってからか。少し腑抜けてしまっているのではないか?」

「腑抜けてるなんて、別にそんなこ事は・・・・」

「まあ、ちょっと張り合いがない感じはしますけど・・・・」

「でも、やるべき事はちゃんとやっていますよ~」

「まあな。仕事の手を抜いているようなら、もっときつく灸を据えてやっているところだ」

「訓練とか言ってたのに、やっぱりそういうつもりだったんじゃないですかー」

「そう言っておかねば、お前達が逃げるかと思ってな」

「壬月様意地悪ですよー」

「お前達に気合を入れてやろうとしただけだ」

と言っていたが、次は三若が一真の事を聞いた。そしたら何かを感じた壬月だった。山の方を見ると人が担がれていた。

「おやおや、皆様お揃いで・・・・」

「挨拶などいい。それより、何があった?」

「それが、山に狩りに行った者達が獣に襲われたようでして・・・・」

「襲われた?」

「はい。山の麓で怪我をして倒れているのを他の者が見つけたのです」

と傷を見たら背中からざっくりと爪の跡があった。傷の具合から見て熊か、それくらいの大きさの物だと判断した。壬月はすぐに城に行って、傷の手当をしてもらえと言った。私の名を出せば取り次いでくれるだろうと。

「和奏、犬子、雛、お前達も手を貸してやれ」

「はい。分かりましたけど・・・・壬月様は?」

「その獣を退治してくるに決まっているだろう?」

と言ってから三人も行こうとしたが、壬月は三人共クタクタだろうとの判断から一人で行った。

「ふむ。血の跡が途切れているという事は、この辺りで襲われたという事か。それ程山の奥という訳ではないし、その気になれば人里にまで下りて来られそうな距離ではあるな。最も、ただの獣ならそこまで心配はいらんのかもしれんが。人里近くに暮らす獣なら、人に仇なせばどのような報復に遭うか知らぬ訳でもあるまいし。だが、あの傷痕を見るに、やはり相手は獣ではなく・・・・」

「グルルルルルルルッ」

「はっ。そうだろうと思っていたぞ。鬼めが。こんなところで何をしているっ!」

「ガァァァァァァァァァ!」

「ちっ、外したか。しかし、怪我をした者には悪いが、早く見つける事ができて助かった。こんな化け物を放っておいたら、他にどんな被害が出ていたかも分からんからな。さて、どうやって料理してやろうか・・・・」

「グォォォォォォォォォォ!」

と後ろから来たが躱す壬月。どうやら一匹ではないようだが、果たしてどうする。と思ったら、どんどん出てくる鬼ども。

「これで全部だろうな?面倒事は一度で片付けておきたいからな。まだ隠れている者がいるならさっさと仕掛けてくるがいい。こうして構えを解き、無防備に身を晒してやっているんだ。食らいつきたくなってくるだろう?」

「グァァァァァ!」

「やはりまだいたか」

「壬月様、危なーいっ!」

「・・・・は?」

助太刀に参上した三若。三人でのチームプレイで次々と倒す。が、すぐに喋りだしたので、鬼はチャンスだと思い襲い掛かったが何とかかわす和奏。

「全く。人数だけ揃っても、まるで連携が取れてないではないか。ん?まだいたのか。さすがにこれで打ち止めであってほしいところだな」

と言って壬月の金剛罰斧で、気を練り、一気に鬼を倒した。そして、数分が経ちこの辺りにはもういないとの事らしい。まあとにかく、被害が大きくなる前に退治する事ができてよかったと。 
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