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転生とらぶる

作者:青竹
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スーパーロボット大戦OG外伝
  0532話

「なるほど。機体の調子は良好ね。T-LINKフレームに鋳込まれているT-LINKシステムの反応も問題無し。ついでにグロウセイヴァーから新型機を開発する原因になった関節部の損耗についてもPS装甲の効果とTGCジョイントのおかげでほぼ問題無し。その他システムも順調に作動を確認。まぁ、NジャマーⅡを始めとして幾つか使われなかったシステムもあるけど……これについてはしょうがないでしょう。ツイン・ドライブの方はどう?」

 レモンの声に、ニーズヘッグの背後に回って調査をしていた技術班の男が若干戸惑った様な顔をで首を振る。

「普通のパイロットとしては十分ですが、アクセル隊長が乗ったにしては稼働率がまだ低いです」
「それはT-LINKフライトシステムの方の問題? それともテスラ・ドライブの方?」
「どっちかと言えばT-LINKフライトシステムの方ですね。ただ、これはある意味しょうがないのかもしれません。何しろT-LINKフライトシステムその物を本格的な戦闘に使うのが初めてなので。後は慣れですが……これについてはアクセル隊長ですし、心配はいらないでしょう」

 俺の方を見ながら苦笑を浮かべつつレモンに返す技術班の男。
 その後も機体の至る所に取り付いた技術班のメンバーがシステム稼働率や機体の疲労度といった数値を調べてはチェックシートに書き足している。
 俺が現在いるのはホワイトスターの格納庫。そこで数時間前に行われた戦闘でニーズヘッグがどの程度の性能を発揮したか。そしてどの程度損耗したのかを技術班が調べている訳だ。取りあえずパイロットという事で俺はここにいるが、本当にいる意味があるんだろうか。
 そんな風に紅茶を飲みながら思わず考える。

「あらあら、暇そうね」

 白衣を身に纏ったレモンが満足そうな笑顔を浮かべながらこちらへとやってくる。
 機嫌の良さそうな笑顔を浮かべている所を見る限りでは、それなりに満足のいく結果だったのだろう。

「どうだった?」

 おかげで、こっちとしてもこんな風に軽く尋ねられる。

「そうね。総合的に見て機体性能の6~7割って所かしら」
「……何?」

 これはさすがに予想外。8割程は達していると思ってたんだが。
 微かに眉を顰めた俺の顔を見たレモンだったが、その後ろから現れたマリューが苦笑を浮かべながら口を開く。

「レモン、あまり意地悪しないの。アクセル、確かに機体性能が発揮されたのは6割強ってところだけど、それは別にアクセルの操縦技術の問題とかじゃないのよ。まぁ、ツイン・ドライブに関してはまだ慣れが必要なようだけど、主な原因は動力炉の方よ」
「動力炉?」
「もうっ、マリューったら。折角いつも夜に苛められてる仕返しをしようと思ったのに。……まぁ、いいわ。ニーズヘッグの動力炉は知っての通りブラックホールエンジン、トロニウム・エンジン、時流エンジンの3つが使われているわ。でも今回の戦闘ではその真骨頂でもあるトロニウム・エンジンのフルドライブまで達しなかったのよ」

 そう言われて、確かにあの戦闘ではずっと一定の出力で戦っていたのを思い出す。機体の出力が上がれば、当然それは操縦している俺にも分かる筈だ。しかもT-LINKフレームを使っているのだから余計に。

「そうなると、やっぱりトロニウム・エンジンに関しては難しいな」
「そうね。その辺については徐々に慣れていくしかないわ。それ以外は総じて問題無し。さっき言われたツイン・ドライブについてだけね」
「分かった。一応整備をしておいてくれ」
「ええ。……ん? あら、ちょっと待ってアクセル」

 ニーズヘッグに関しては任せて、休憩でもしようと格納庫の入り口へと向かったその時、唐突に背中にレモンが声を掛けてくる。

「どうした?」
「ローズのお嬢ちゃんから連絡が入っているみたいよ。量産型Wから通信が来てるわ」
「……ミツコから? 分かった。すぐに出る」

 レモンへと返事をし、近くにある通信装置へと向かう。
 ゲートの効果によって、ホワイトスターにいても他の世界と通信が出来るのは便利だよな。
 そんな風に思いながら通信を繋げる。

「俺だ、アクセルだ」
『やっと繋がりましたわね。……随分待たされましたのよ?』
「そう言われてもな。こっちもこっちで色々とやる事があるんだよ」

 いつものように余裕のある笑みを浮かべているミツコだが……いや、違うな。これは本当に機嫌がいい、のか?
 何となく、本当に何となくだがそんな雰囲気が漂っている。
 親密度で言えばそれ程高くない俺に感じ取らせる程に上機嫌だとなると、何か余程の事があったのだろう。

「どうしたんだ? 随分と上機嫌そうだが」
『あら、分かりますか? 実はアクセルに……と言うよりも、シャドウミラーに対していい報告がありますの』
「いい報告?」
『ええ。以前修羅の件でお約束していたシロガネがようやくそちらにお渡し出来る状態になりましたの。明日以降であればいつでも引き取りに来てくれても結構ですわ』
「……なるほど。確かにそれはいい報告だな。早速明日にでも引き取りに行かせて貰おうか」
『ですがその前に……シロガネをシャドウミラーに対して提供する時に言ったこちらの提案についてです』

 そう言えばそんな事を言っていたな。そもそも今回のシロガネの提供に関してはベトナムで修羅に占領されたバッテリー工場を解放した報酬とも言えるべき物だ。スペースノア級としてのシロガネの価値を考えれば破格と言ってもいい。そうである以上何らかの条件が付けられるのは当然と言えば当然だが。幸いなのは鵬法璽の契約でこちらに対して不利になるような条件は付けられないって所か。

「いいだろう。その条件を聞かせて貰おうか」
『はい。とは言っても、それ程難しい話ではありません。シャドウミラーの方々にはイスルギ重工のイメージアップをして貰いたいのです』
「……イメージアップ」

 その、予想外と言えば予想外の言葉に思わず聞き返す。
 イメージアップ? イスルギ重工の? どこかでヒーローショーでもやれと?
 そんな俺の予想だったが、それはミツコの次の台詞で納得する事になる。

『各地で暴れている修羅達。その修羅をシロガネに乗ったシャドウミラーの部隊が撃破なり占領している地域を奪還なりしてくれればいいのですわ』
「……なるほど。イメージアップ、ね」

 確かに修羅によって襲われている者達にしてみれば、自分達を救ってくれればその存在に対して感謝するだろう。例えばそれが連邦軍所属のハガネであったり、ヒリュウ改であったり。……そしてそれがイスルギ重工所属のシロガネであってもだ。

『どうやらご理解いただけたようですわね。残念ながらイスルギ重工はその規模に比べて世間での評判はあまり良くありません。中には公然と死の商人呼ばわりしてくる方もいますし。こちらとしては企業倫理に反しない程度に商売をしているだけですのに』
「……」

 いやまぁ、取りあえず何かを言うのは控える。
 何しろその企業倫理によってインスペクターとも取引をしようと画策していたのだ。リベラル派と呼ばれる者達にとってはある意味当然だろう。

『それでどうでしょうか?』

 返答を促してくるミツコに、少し考えて質問を口に出す。

「イスルギ重工の部隊として動くとして、か。具体的にはいつまでという期限はあるのか? まさか永遠にって訳でもないだろう?」
『……そうですわね。期限を定めるとしたら修羅の騒動が収まるまで。ソーディアンがどうにかなるまでですわ』

 ソーディアンをどうにかするまで。それはつまりOG外伝が終わるまでとなるだろう。それもヒリュウ改や、ハガネ、クロガネに続く第3のスペースノア級として。その場合のリスクとリターンを考える。リターンとしてはスペースノア級であるシロガネがシャドウミラーとして譲渡される点は勿論、豊富な戦闘経験か。特に後者の戦闘経験に関しては、俺達シャドウミラーという存在を考えると是非とも欲しい物ではある。それに実働班の面々もそれなりに練度が上がっている以上は撃墜される危険性も低いだろうしな。もっとも、このOGsの世界で戦うとなるとシャドウミラーが数で押す場合の主戦力であるメギロートは使えない。そうなると幹部と量産型Wがメインになるか。
 逆にリスク。これは言うまでも無いだろう。修羅王やらダークブレインやらシュウやらとの戦いだ。
 ……だが、このまま手を出さないと今上げた面子にキョウスケ達が負ける危険性もあるんだよな。何しろ本来向こうで使うはずの機体や武装を幾つか俺が盗み出しているし、何よりも原作ではアクセルがキョウスケ達に協力していた分の戦力が丸々抜けるのだから。OG外伝でのアクセルが味方になるのは本当に最後の方だったが、その分だけかなり強かった覚えがある。
 あ、いや。アルフィミィはいるか。

「……悪いが、さすがにはいそうですかとは言えないな。今夜にでもシャドウミラーとしての意見を纏めるから、暫く待ってくれ」
『そうですか。分かりました』
「俺自身としてはお前のアイディアに乗るのも悪くないとは思っている。だからシロガネの方はその予定でいつでも譲渡できるようにしておいてくれ」
『ええ、問題ありません。先程も言ったように、既に万全の態勢ですから。……では、良いお返事をお待ちしておりますわね』

 その言葉を最後に、プツンと通信が切れる。
 さて、じゃあ今夜またあの体育館にシャドウミラーの面子を呼んで意見を聞くとするか。
 シャドウミラーの今後についての話し合いがあるので、今夜の9時にはいつもの体育館に集まるように全員へと連絡をし、俺は格納庫を出て行くのだった。





 そして夜。いつもの体育館に俺の姿はあった。
 周囲には量産型W以外のシャドウミラーほぼ全員が集まっている。
 ほぼ、としたのは魔法担当であるエヴァやブルーマーズ計画担当のフェイトの姿がないからだ。まぁ、そもそもあの2人に関してはしょうがないと言えばしょうがないか。
 全員の視線を集めつつ、1歩前に出る。

「さて、集まって貰ったのは他でもない。俺達シャドウミラーの今後についてだ。とは言っても、これからどうするか? と言う訳じゃなくて、イスルギ重工からの提案に乗るかどうかだな」

 その言葉に周囲のメンバーはざわつくが、構わずに話を続ける。

「向こうの提案と言うのは、簡単に言えばシロガネを俺達に譲渡するから、そのシロガネを使って修羅を倒してイスルギ重工の宣伝をして欲しいとの事だ」
「シロガネを!?」

 驚きの声を上げるのはスレイ。
 ……そうか。そう言えばドルムのあった宙域でシロガネを手に入れた部隊はスレイが率いていたんだったな。

「そうだ。イスルギ重工としては戦艦を設計する為の設計データや運用データが欲しくて入手したシロガネだが、そのデータを取ってしまえば既にシロガネは必要ない。……いや、維持費を考えるとあるだけ金の掛かる厄介者と言ってもいいだろうな。イスルギ重工にはシロガネを運用できるだけの人員も無いだろうし」
「……なるほど」

 俺の言葉に納得の言葉を上げたのもまた、スレイだった。
 まぁ、この辺は一時期イスルギ重工に所属していただけあって本人が一番良く分かっているのだろう。

「それで一挙両得と言うか、一石二鳥と言うか。俺達シャドウミラーにシロガネを譲って維持費を削減。そしてそのシロガネを使って俺達が修羅を倒してイスルギ重工のイメージアップと言う訳だ」
「それだけ聞くと、随分とイスルギ重工側に利があるように聞こえるけど」

 そう呟いたのはスレイの隣にいたフィリオだ。
 フィリオにしてみれば、プロジェクトTDの件でカリオンに武装する事になったりと色々思う所があるのだろう。

「フィリオの言ってる内容ももっともだが、正直シロガネをくれると言うのなら是非欲しいと言うのは事実だ。何しろトライロバイト級は高性能だが2隻しか存在しないから俺達が自由に使える艦が無いしな」

 その件については殆どの者が同意なのか、特に異論は出ない。
 SEED世界出身者にしても、SEED世界とOGs世界の技術力の差は理解しているので特に異論は無いらしい。

「俺自身は今回のこの提案には乗り気だが、どうしても気が進まないという者に無理は言いたくない。色々と軋轢のある者もいるしな。この提案に反対の者は後で俺に言ってくれれば派遣組には入れないと約束しよう。良く考えて自分の意見を決めるように。じゃあ解散だ」

 こうして俺の話が終わって解散するが……翌日までに結局だれも反対する者はおらず、全員が積極的にしろ、消極的にしろ賛成の意志を示したのだった。 
 

 
後書き
アクセル・アルマー
LV:40
PP:395
格闘:270
射撃:290
技量:280
防御:280
回避:310
命中:330
SP:478
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
   努力 消費SP8
   集中 消費SP16
   直撃 消費SP30
   覚醒 消費SP32
   愛  消費SP48

スキル:EXPアップ
    SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
    念動力 LV.10
    アタッカー
    ガンファイト LV.9
    インファイト LV.9
    気力限界突破
    ギアス(灰色)
    魔法(炎)
    魔法(影)
    魔法(召喚)
    闇の魔法
    混沌精霊
    ???

撃墜数:466 
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