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ヘタリア大帝国

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TURN127 アルプス要塞その二

「艦の形じゃなくて列車砲、地上にあった兵器みたいな形でね」
「固定砲台と思っていい」
 レーティアは一同にわかりやすい様に説明した。
「移動力を犠牲にしてそのうえでだ」
「砲の威力を強くしたのですか」
「そうだ、それだけにだ」
 秋山にも応えて話す。
「その一撃は相当なものだ」
「そして防衛ラインですが」
 オーストリアも話す、彼はアルプスを自分の領土に持っているだけによく知っているのである。その武衛ラインはというと。
「アルプスはただでさえかなり険しいですが」
「これも私が考えたものだ」
 今度もレーティアが出て来る。
「そのアルプスと艦隊の運用を考えて私が設計、開発した兵器を配備させてあるな」
「その通りです」
 またゾルゲが出て来て話す。
「ガメリカのUSJやゲイツランドにあった様な防衛兵器が多くあります」
「性能はそれ以上だ」
 さらにだというのだ。
「一撃で艦隊を消し飛ばす位のものばかりだ」
「しかも大怪獣もいますよね」
 のぞみはレーティアにこのことを問うた。
「そうですよね」
「サラマンダーだな」
「はい、それが」
 こう明石に応えて言うのぞみだった。
「アルプスに来ていると」
「あれがまだ生きているなんて思わなかったべさ」
 ノルウェーがぽつりと呟く。
「とっくの昔に死んだと思っていただ」
「そう、サラマンダーはあくまで伝説の存在」
 ノルウェーの弟のアイスランドも言う。
「いたかどうかもわからなかった」
「氷河の中にいたんだっぺ?」
 北欧の国々の中で長男的立場のデンマークもだ、サラマンダーについては存在を疑っていたのである。
 だがサラマンダーは実際にいた、それで言うのである。
「流石に信じられないっぺよ」
「んだ、けどいる」
 スウェーデンも言う。
「それで俺達の前にいるだ」
「サラマンダーとも戦わないといけないんですね」
 フィンランドはこの現実を見据えて言った。
「どうするかですね」
「言うまでもなくその大怪獣も艦隊、防衛兵器、アルプスと共にある」
 レーティアもまたこの現実を指摘する。
「ただそこにあるだけではない」
「ニガヨモギはただ使っていただけだったからな」
 そのニガヨモギを監督していたコンドラチェンコの言葉だ。
「全く違うか」
「若しニガヨモギを艦隊と一緒に連動させて運用していたら凄いことになったよね」
 ロシアもそのことを話す。
「そうだよね」
「はい、あの時にそうしていれば」
 コンドラチェンコはロシアには敬語で話した。
「勝てたかも知れませんね」
「あはは、そうだよね」
「そうならなくてよかったです」
 日本はその話を聞いてこう呟いた。
「あそこで負けていたなら戦局に影響が出ていました」
「ああ、そうなってたね」
「本当によかったです」
 日本はしみじみと話した、それと共に大怪獣の恐ろしさも実感していた。そのニガヨモギにしろエアザウナにしても尋常な相手ではなかったからだ。
 そしてそのサラマンダーがだ、今だというのだ。
「あれもあるとなるとな」
「何処から手をつければいいかわからないよね」
 イタリアはすっかり弱った顔になっている。 
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