妖精の十字架
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~It ventures together②~
俺はミラにクエストに行くこと。もしかしたら覇界の手がかりがあるかもしれないこと
それらを説明して同行してくれることを頼んだ
そして、カグヤとチェスもつかまり、いよいよクエストの日になり、俺たちは塔の入り口に立った
「・・・よしっ」
俺は、手首にブレスレッドを巻く
「んっ・・・っと」
カグヤが白いリボンをつけなおす
「ARMの準備、完了です」
チェスは、ARMの最終確認
「先生・・・行きましょう」
ナイトはクナイを整える
「クルス・・・がんばろっ!」
そして、ミラの声援を受け、俺たちはクエストを開始した
「とは言った物の・・・」
チェスが張り詰めた空気を感じ取り、額に一筋の汗を垂らす
「正直、難易度はたかそうですね・・・空気が・・・」
「チェスさん、言わずとも分かりますよ」
カグヤ・・・雰囲気を大切にしたんだよ、チェスは・・・
っと・・・さっそく何かが近づいてくるな
「クルス、私最初っからサタンソウル使うから、後半疲れちゃうかも・・・」
ミラが少し申し訳なさそうに見てくる。俺は、ミラの頭に手を添え、かるく撫でる
「大丈夫だ。俺が守るから」
ぼふんっ!
ミラが爆発した。顔が真っ赤だ
「ん・・・かわいいな」
「ごほんっ・・・先生?」
恐ろしい殺気が放たれた
俺とミラはそれを敏感に反応し、すぐにスイッチを切り替えた
「ふふっ・・・来ましたよ!」
カグヤの声の先には、目が紅く輝き、真黒な胴体をもった巨大蜘蛛が大量に壁を走り降りてきている
「先生、奴らはクラウン・スパイダー!覇界の魔物です!」
「いきなり覇界関係か・・・ますます怪しいな」
「クルスさん、どうします?作戦指示お願いします」
俺は、一瞬で状況を把握して、策を練る
「・・・よしっ。まずは遠距離可能なチェスとナイトで、奴らを壁からひきはがせ」
「了解っ」
「わかりました!」
チェスはまず、ネックレスに手を添え、魔力を流し込み効果を起動させた
それにより、チェスの手に炎が逆巻く
「相変わらず便利ですね・・・そのARM」
「ほしいなら販売するよ?ちょっと植物ようってのも考えてますので」
カグヤはくすっと微笑み
「嫌です」
「うわ、ざっくり・・・」
「ミラ・・・あいつは少し空気読めないんだ・・・」
「では、ナイト、先に行きますね?」
手を蜘蛛に向けて、火球を放つ
その火球は蜘蛛に直撃し、業火を撒き散らしながら蜘蛛を焼き尽くす
「やりますね!では、僕も行きます!」
ナイトは、両手から黒いカーテンのような魔力を生みだし、そのカーテンを大量の蜘蛛にかぶせる
と、壁に着いていた蜘蛛は平衡感覚を失い、地面に一直線だ
「任せろ!ミラ、カグヤ!」
「うん!」
「はいっ!」
それぞれ、自らの獲物を見定める
「双無・覇王黒蓮!」
「サタンラドール!」
「歌え!カネレ!」
俺の飛ぶ拳が一つたりとも余すことなく落ちてくる蜘蛛達に吸い込まれ、蜘蛛の命を刈り取る
そしてミラの破壊光線がまばゆい光とともに蜘蛛を消し去り、カグヤが召喚した茨の棘のみが蜘蛛の腹部を貫いていく
「ふう・・・これくらいなら、簡単なクエストなんだがな」
「そうともいかないでしょう・・・」
「あぁ・・・二、いや、三匹来る」
「・・・僕とカグヤさんで一匹やります!先生とミラさんで一匹、チェスさんで一匹お願いします!」
とっさの判断に俺たちはまるで示し合わせたかのように一致した動きでそれぞれ獲物の場所へ向かった
「さぁて、悪しき強者には制裁を。親父の教えだ――・・・」
後書き
ふぅ・・・
いや、何でもないですが
ふぅ・・・・
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