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転生とらぶる

作者:青竹
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スーパーロボット大戦OG外伝
  0528話

 レモンに促され、混沌精霊としての力を使って空を跳んでニーズヘッグのコックピットまで移動する。

「レイアウトはそれ程グロウセイヴァーと違わないんだな」

 もちろん特殊なシステムが大量に内蔵されている以上、グロウセイヴァーと全く同じ訳では無い。だが、基本的な操作システムはグロウセイヴァーの……引いては、アシュセイヴァーのものとそれ程変わってはいなかった。
 そのままコックピットシートへと着き、機体の起動を開始する。
 と、同時にコックピット内を数秒程何かのレーザーのような物が走り抜け、俺の身体を通り過ぎていく。
 何だ? そうも思ったが、レーザーが当てられた場所が特にどうにかなっている訳でもないので成り行きへと任せる。すると次の瞬間。

『念動力チェックを終了しました。以後、この機体は現在コックピットに乗っているパイロットにしか操縦出来ません』

 と、モニタに表示される。

「なる程。特定のパイロットしか操縦出来ないようにしているのか」

 考えてみれば当たり前だ。アギュイエウス、グレートグランドマスターキーといった第一級機密の他にも、現在シャドウミラーが持っている最先端の技術を結集して作りあげた機体なのだ。この程度の防御機能が付いていても当然だろう。
 そして動力炉であるブラックホールエンジンが起動して、機体が目覚めていく。
 嘲笑する虐殺者の異名を持つ、ニーズヘッグが目覚める。

『おおおおおおおお』

 外から聞こえて来る歓声。機体を動かす前にモニタに外の様子を表示すると、ニーズヘッグを見ているシャドウミラーの面々が歓声を上げている。
 それは実働班以外に、技術班も同様だった。
 その様子を見ながら外部スピーカーのスイッチをONにする。

「少し離れてろ。何しろ初めて動かす機体だからな。操作ミスをしたりする可能性もある」

 指示に従い、ニーズヘッグの乗っているコンテナから距離を取るシャドウミラーの面々。

「さて、行くぞニーズヘッグ。俺達の初めての1歩だ。ここでドジな真似をしたりしたら一生の不覚だぞ」

 まるで俺の言葉に応えるように、滑らかに1歩を踏み出す。
 ……なるほど。機体の反応が軽いな。T-LINKシステムを使っているせいか、念動力を感じ取って俺の思う通りに動いてくれている。
 T-LINKシステムを通して機体を覆うようにしていたヒュドラを展開。前、中、後と順番に動かしていく。
 そこまでやって、ようやく俺はニーズヘッグの機体色が変わっている事に気が付いた。T-LINKフレームのPS装甲が展開されているのだろう。どうやらエネルギー切れの心配がないこの機体では、機体を起動するのと同時に自動的にPS装甲が展開されるようになっているらしい。そしてPS装甲の機能を停止させる時に俺が操作をする訳だ。この辺はストライクやブリッツとは逆だな。あっちは機体が起動した時にPS装甲は展開されておらず、コックピットで操作してPS装甲を展開するし。
 ちなみに機体色に関しては黒をベースにした機体に所々赤い箇所が残っており、ブルーのラインが幾筋か入っているような感じだ。確かニーズヘッグは黒い鱗を云々って言ってたからその辺もイメージされているんだろう。

「アクセル、どう?」

 T-LINKシステムを通して機体を動かしていると、コックピットに通信が入ってくる。その声が誰なのかを俺が間違える事は無い。

「ああ。まだ少ししか動かしていないが、かなり快適だ。レモン達が頑張ってくれたおかげだな」
「あら、嬉しい事を言ってくれるわね」

 通信機から漏れてくるレモンの笑みを含んだ声。
 レモンも当然技術者であり、科学者だ。自分達が技術の粋を凝らして作りあげた機体を褒められて悪い気はしないんだろう。ましてや、その褒めた相手が恋人である俺だからこそ尚更に喜びも強い……と感じるのは俺の自惚れだろうか。

「でも気を付けてね。アクセルの操縦に付いていけるように、かなり機体の反応はピーキーに設定されているわ。それこそ、恐らくアクセル以外には操縦出来ないようにね」
「……そうか? 俺にはこれ以上無い程にしっくりと来ているが」

 ニーズヘッグの顔を動かし、手を動かし、ヒュドラを動かす。
 特にヒュドラはニーズヘッグの肩に纏められているT-LINKフレームを使って作られた機構によって、まるで俺自身のもう1つ……いや、6つの手であるかのように自由に動かす事が出来る。

「それは恐らくT-LINKシステムとの親和性が強いアクセルだからこそ……かしら。最初に念動力のチェックが行われたでしょう? それでその機体は完全にアクセルの専用機になって、機体を動かせば動かす程にアクセルの操縦についていけるようにT-LINKシステムを含めた操縦システムが学習していくんだけど、恐らくその点でアクセルの持つ強大な念動力とT-LINKシステムの相性が良かったんでしょうね」

 なるほど。確かに最初は多少ではあるがぎこちなさを感じたが……機体を動かしているうちに、そのぎこちなさが無くなってきているな。
 機体の柔軟性すらも感じるようなその動きに笑みを浮かべ、軽くバーニアを噴射して……

「うおっ!」

 グロウセイヴァーの感覚で軽くバーニアを噴射させた筈が、ツイン・ドライブが過敏に反応してバランスを崩しそうになり、咄嗟にT-LINKシステムを通して機体制御を行ったのだ。

「アクセル、大丈夫!?」

 慌てたように通信を入れてくるレモンに対して問題無いと通信を返す。

「あ、ああ。問題無い。ちょっとツイン・ドライブが過敏に反応を……いや、違うな。あぁ、そうか」
「アクセル?」

 今度は先程と違って不思議そうなニュアンスで尋ねてくるレモンに、苦笑を浮かべつつ返事をする。

「いや、俺のミスだ。グラビコン・システムで軽くなった機体重量を甘く見ていた。グロウセイヴァーに乗ってるような感覚でバーニアを噴射した影響で、予想していたよりも素早い加速が行われたらしい」
「そう。機体に問題は無いのね?」
「ああ。今のは完全に俺のミスだ。だが、20m級の機体から15m級の小型機に乗り換えて、更に機体が稼働している時の機体重量は15t以下。機体制御に慣れるまでは少し苦労しそうだな」

 そう言いつつも、俺の口調にニーズヘッグに対する期待感が隠しきれない程に浮かんでいるのに気が付いたのだろう。

「あらあら。今の貴男、まるで楽しい玩具を買って貰った子供みたいよ?」

 笑みを押し殺したかのような返事を聞きながら、確かに今の自分は端から見るとレモンが言ったように見えるかもしれないと納得する。
 ある意味でニーズヘッグの要の1つとも言えるグラビコン・システムは、T-LINKフレームに組み込まれているPS装甲同様に機体を起動させると自動的に起動するのを忘れないようにしないとな。
 再度T-LINKシステムにより、俺自身の念動力を機体全体に行き渡らせてからツイン・ドライブのバーニアを少しずつ……本当に少しずつ噴射させていく。
 すると次の瞬間には軽い浮遊感があり、ニーズヘッグは数m程度ではあるが空中に浮かんで停止していた。
 なるほど、大体この感覚か。まだしっかりと身体には馴染んでいないが、これもまた繰り返す事でT-LINKシステムとの親和性が進み違和感がなくなってくるだろう。
 飛行については取りあえず問題無しとし、コンテナから荒野の部分までゆっくりと空中を移動して着地する。尚、その際に機体に感じた衝撃もこれまでのグロウセイヴァーのものよりもかなり軽いものだった。

「続いては武器の試しを……と言いたいが、さすがにこの魔法球の中でヒュドラに内蔵されている武器は色々と危険性が高いか。なら……」

 チラリとグレートグランドマスターキーが埋め込まれているヒュドラへと視線を向ける。魔法ならそれ程規模が派手じゃないものを使えばいいだろう。

『火よ灯れ』

 本来なら混沌精霊としての力で無詠唱で発動する魔法だが、今回はニーズヘッグに搭乗して初めてという事もあり一応呪文を唱える。すると次の瞬間。

『おおおおおおおお』

 再び外から聞こえて来るどよめき。
 外部モニタで確認すると、グレートグランドマスターキーが埋め込まれている右中間にあるヒュドラの先端から巨大な炎の柱が吹き上がっている。
 さすが魔法と言うべきか、ヒュドラに炎の熱が伝わってダメージを受けているという事も無いらしい。また、こちらはグレートグランドマスターキーの効果だろうが、ネギま世界より少し多い程度までSPの消費が少なくなっている。
 まぁ、この魔法球の中では魔法を使いやすいと言うのを考えると、しっかりとした効果確認は外の世界でもやってみないといけないだろうが。

「アクセル、次はASRSを試してみて」
「了解」

 レモンの指示に従い、ASRSを起動。ちなみに、このASRSはシャドウミラーが開発したレーダーだけに感知されないものではなく、アースクレイドルで開発された、生身での視認も不可能なタイプのより高性能な方だったりする。……まぁ、それでも攻撃するとその効果が無くなるというのは同様なんだが。
 この辺を上手く解決出来ればミラージュコロイドとの併用とかを考えなくても良かったのにな。

「OKよ。姿は消えてるわ。次はミラージュコロイドをお願い」
「了解。ASRS解除。ミラージュコロイド展開開始」

 その言葉と共にニーズヘッグからコロイド粒子が散布され、1秒と掛からずに機体へと固着が完了する。恐らく外でニーズヘッグの様子を見ていた者達にしてみれば、1秒だけ機体が姿を現したと思ったら、次の瞬間には再び消えていた事だろう。

「問題無しね。ミラージュコロイドを解除してもいいわよ」

 レモン言葉に従い、ミラージュコロイドを解除する。

「取りあえずここで調べられるのは大抵調べたから、後はアクセルがニーズヘッグを自由に扱えるように動かす訓練をしてちょうだい」
「そうだな、そうさせて貰うか」

 何しろまだこの機体……と言うよりもT-LINKシステムを始めとしたシステムは現在進行形で俺との微妙な……本当に微妙な齟齬を解消していっているのだ。出来るだけ多く機体を動かし、その齟齬を解消しておくとしよう。

「少し離れた場所で訓練をするぞ。全員、巻き込まれないようにあまり近くまでは来るなよ」

 外部スピーカーで周囲へと告げ、ツイン・ドライブの出力を微妙に調整する。
 この辺、かなり長期間グロウセイヴァーに慣れてきただけに、ニーズヘッグの方に合わせるのにもう少し時間が掛かるだろう。
 浮き上がったニーズヘッグが徐々に速度を増しつつお披露目の会場から少し離れた場所まで移動する。
 その間も、ニーズヘッグの手足を微妙に動かし、パイロットである俺のイメージに合う様にして調整を重ねていく。
 とは言っても、さすがT-LINKシステムと言うべきだろう。その反応速度はかなり速く、時には実際に俺がヒュドラを動かそうと思った時点で既にヒュドラが動いているという事もある。
 ……微妙に敏感すぎる気もしないではないが、これも調整を続けていけばそのうち解消するだろう。逆シャアのνガンダムを初めて使ったアムロのように、俺の思考に反射的に反応するのはあまり嬉しくないしな。

「アダマンハルパー、起動!」

 ニーズヘッグに大鎌状態のアダマンハルパーを持たせながら大きく一振りする。
 両肩から6枚のヒュドラが伸びている以上つっかえたりして邪魔になるのかとも思ったが、T-LINKシステムの方で上手く調整してくれているおかげか、そんな事は一切無かった。
 袈裟懸けに振り下ろし、そのまま刃をニーズヘッグの手の中で返して横薙ぎに一閃。

「ただ、小型機故にまだちょっと違和感があるな」

 全長15m程度の小型機であるが故に、20m前後の敵機に対して攻撃する時の間合いがグロウセイヴァーの時とは異なる。……まぁ、メインの武器が大鎌であるアダマンハルパーだからこそ僅かな差異しか感じられないが、これがビームサーベルとかだったりしたら間合いの修正にちょっと時間が掛かっただろう。

「……なるほど。だからF91に出て来たクロスボーン・バンガードのMSはその殆どがショットランサーのような槍型の、突きを刺す武器をメインにしていたのか」

 確かあの当時はジェガンが連邦のメインだった筈。恐らくその辺もショットランサーが近接用の武器に選ばれた理由なのかもしれない。
 まぁ、当然それ以外にも色々と理由はあるんだろうが。マシンガンを組み込みやすかったとか、先端を射出出来るとか。

「それにダギ・イルスやベルガ・ギロスとかのようにビームサーベルを装備している機体も多かったしな」

 呟き、ニーズヘッグの機体習熟に精を出すのだった。 
 

 
後書き
アクセル・アルマー
LV:40
PP:300
格闘:270
射撃:290
技量:280
防御:280
回避:310
命中:330
SP:478
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
   努力 消費SP8
   集中 消費SP16
   直撃 消費SP30
   覚醒 消費SP32
   愛  消費SP48

スキル:EXPアップ
    SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
    念動力 LV.10
    アタッカー
    ガンファイト LV.9
    インファイト LV.9
    気力限界突破
    ギアス(灰色)
    魔法(炎)
    魔法(影)
    魔法(召喚)
    闇の魔法
    混沌精霊
    ???

撃墜数:447 
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