あかりの碁
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プロローグ
よろしくね。明日美さん
対局が終わった。
気がついたら、多くの院生が観戦していた。
伊角さんに和谷を始めとした、院生1組の懐かしい面子だ。
きっと越智もいるだろうと思って探してみたがいなかった。
あいつ、まだ2組なの?その程度の棋力じゃなかったはずなんだけど。
「お疲れ様でした。あなた強いわね。ホントにもう。
で、院生の誰かに会いたかったんだよね?誰?」
「奈瀬……明日美って言う人なんですけど」
「わかった。……ねえあなた、奈瀬さん知ってる?」
「奈瀬?1組にはいないぜ」
「2組にいたはず」
2組?この時はまだ1組に上がれてないのか……。
まあ、私が院に入ったのがちょうど1年後だったから、その間に伸びたんだろうな。
「ありがと。さ、行くよ。探し人は2組にいるんでしょ?」
「うん。」
そう言いつつ2組を目指す。そこでは数人がその日の対局の反省会を行っていた。
奈瀬の姿も見える。やっと見つけた。
「奈瀬さん、いるー?」
「? あれ、水橋三段?」
あ、このプロの人水橋って言うんだ。
「あなたが奈瀬ね? うーん……ん?」
水橋三段は碁盤を見てしかめっ面をする。
「私に、何か用事ですか?」
「ああ、あたしじゃないのよ。この子がね。」
「え?」
奈瀬が始めてこっちを向いた。怪訝な顔をしている。
確かに、小学6年の、見たこともない人が自分に用事があると言ったら
怪訝な顔だってするだろう。
でも、私はやらなきゃいけない。
「はじめまして。藤崎あかりって言います。
あなたにどうしてもお願いしたいことがあって、ここまで来ました。
単刀直入に言います。塔矢アキラ君とペア碁で打てる女流棋士になりませんか?」
「わかりました。ご教授お願いします。あかりちゃんでいいかな?」
約束を交わした。奈瀬は。いや、明日美さんは、これから私と一緒に強くなるんだ。
後書き
この時は1998年の12月。越智が入るのは1999年の4月です。
つまりまだ越智は院生にはなっていないんですよね。
あとひとつ連絡があります。
本作はロッティとかビンゴとか言う都合で執筆時間が取れていないので
(アドクエ13周するんだ……お金も強さも足りてないんだ……)
少しの間休載したいと思います。
文句などはLv.60以上の侵食フォンガルフを森林探索やナヴ・ラッピー捕獲で出さないSEGA社までお願いします。
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