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ヘタリア大帝国

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TURN126 グスタフラインその一

                  TURN126  グスタフライン
 シチリア、ナポリを無血で占領した枢軸軍は次はいよいよイタリンの首都ローマに向かっていた、そのローマにおいて。
 イタリン軍は相変わらずだ、呑気なままだ。
 今もシェスタをしている、わざわざベッドに入って寝ている。
 その彼等を見てもドクツ軍は何も言わない、彼等は彼等で動いていた。
「枢軸軍が来たならだな」
「うむ、そうだ」
「その時こそだ」
「決戦だ」
 こう話す、彼等だった。そしてドイツ妹とプロイセン妹もだった。
 二人は今は真剣な顔で司令室にいた、その中で机を向かい合って話すことはというと。
「なあ、あたし思うんだけれどな」
「あのことね」
「ああ、兄貴達も来るからな」
「オーストリアさんとハンガリーのお兄さんもね」
「だろ?つまりはな」
「総統閣下も来られるわね」
 レーティア=アドルフのことだ。二人にとって総統とは今も彼女なのだ。
「間違いなく」
「ああ、おられるみたいだよ」
 プロイセン妹は鋭い目で手振りを交えつつ相棒に話した。
「あの方もね」
「そしてグレシア宣伝相達も」
「皆いるよ」
 ドクツの誇った名将達がだというのだ。
「その皆が来るんだよ」
「そうなのね」
「なあ、あんた兄貴達と戦えるかい?」
 その鋭い目で自分の相棒に問う。
「総統さん達とな」
「それは」
 そう言われるとだった、ドイツ妹もだった。
 難しい顔になる、それでこう言うのだった。
「難しいわね」
「そうだね、とてもだね」
「兄さん達が帰って来るのを待っていたから」
「そうだろ?あの時からね」
 レーティアがベルリンを脱出した時からだ、二人はこの時を待って頑張ってきたのだ。その彼等が戻って来るならばなのだ。
「あたし達は待っていたからね」
「ええ、だからなのね」
「どうするんだい、それで」
 プロイセン妹は再び自身の相棒に問うた。
「あんたは」
「今は戦うしかないかしらね」
 ドイツ妹も真剣な目でプロイセン妹に答えた。
「今はね」
「今はだね」
「ええ、イタリンにいる間は」
 まだドクツでの戦いになっていない、それではまだ何かをするには時期尚早だというのだ。
 それでだ、ドイツ妹はこうプロイセン妹に言うのだった。
「戦いましょう」
「それしかないんだね」
「ええ、なら相棒はどう思ってるの?」
 ドイツ妹はプロイセン妹を相棒と呼んだうえで問い返した。
「このローマでの戦いについては」
「あたしも相棒と同じ考えだよ」
 これがプロイセン妹の返答だった、彼女もこう話すのだった。
「今はやるしかないね」
「アルプスの時ね」
「あそこだね」
「ええ、あの場所での決戦の時に」
 まさにその時にだというのだ。
「総統閣下も動かれると思うから」
「そうなるね、じゃあ今はね」
「ええ、このまま戦いましょう」
 そうしようというのだ。
「じゃあいいわね」
「本当は戦いたくないんだけれどね」
 このことも言うドイツ妹だった。
「それでも仕方ないね」
「そうよ、じゃあいいわね」
「戦うよ、今は」
「そうしましょう」
 二人は今は戦うことを決意した、そしてであった。
 二人は今は親しい者達と戦うことを選ぶしかなかった、グスタフラインのドクツ軍は緊張の中にあった、イタリン軍とは違い。 
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