ヘタリア大帝国
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TURN125 シチリア降下作戦その六
「法律の世界に取り込んでいく方が効果的な場合もあります」
「そうなのだな」
「意外と」
「そうです、まあどうしようもない時もありますが」
山下の様に強硬策でいかねばならない場合も確かにあるというのだ、だが台湾やこのシチリアの様な場合もあるというのだ。
「そうしたこともご了承下さい」
「そうだな、どうも私はな」
山下は自省の言葉をここで述べた。
「正攻法しかないな」
「私もです」
福原も言う、自省の言葉を。
「どうにも」
「まっすぐだけではないな」
「特に政治はですね」
「わかっているつもりだったが」
「まだまだですね」
「統領さんは一見するとただお気楽なだけの方ですが」
それもかなりだ、確かにムッチリーニは能天気でありこのことはユーリも困っている程である。
だがそれでもなのだ。
「わかっておられますね」
「政治を、だな」
「どうすべきかを」
「政治はただインフラや教育を充実させるだけでなく」
日本が韓国や台湾でしたことだ、これがこの二国を大きく発展させた。
「犯罪組織への対策も重要ですが」
「それが、だな」
「ああした柔軟な対策もですね」
「時として効果があります」
笑顔で話す台湾だった、何はともあれシチリアのマフィア対策はムッチリーニが見事にしてみせた。そしてそれはナポリでも同じだった。
ナポリでも無血入城だった、イタリン軍自体はあっさりとムッチリーニの説得に応じカモラもだった。
ムッチリーニの政策通り組み込まれていった、そうしてだった。
枢軸軍は何なくイタリンの南部を掌握した、残るはローマだけとなった。ロマーノの場所は完璧に掌握した。
だがこのことにロマーノはあまり嬉しそうな顔をしない、不機嫌な顔でこう言うのだった。
「面白くないぞこの野郎」
「えっ、どうしてなの兄ちゃん」
イタリアがそのロマーノに驚いた顔で問う。
「折角兄ちゃんの場所が戻ったのに」
「可愛い娘が寄って来ないぞ」
ロマーノが不満に思っているのはこのことだった。
「何でだよ、俺が戻って来たのにな」
「だって東郷さんのところに行ってるから」
「全員かよ」
「全員じゃないけれど」
結構な数の女の子が、というのだ。
「だからね」
「くそっ、流石にあの長官には負けるか」
「兄ちゃんにもすぐ来ると思うよ」
シチリア、ナポリの女の子達がだというのだ。
「ちゃんとね」
「来ないだろうがよ」
「あっ、言ってる側から」
そんな話をしているとだった、周りから女の子達が来た。
「あっ、祖国ちゃんお帰り」
「戻ってきたのね」
「イタリアちゃんも一緒じゃない」
「どう?ここは」
「やっぱり祖国はいいものよね」
こう言って二人を囲む、そのうえで二人にこうも言うのだった。
「どう?今からご馳走作るけれど」
「とっておきのワインも出すわよ」
「さあさあ、遠慮しないで」
「折角戻って来たんだからね」
「ほら、ちゃんと来てくれたじゃない」
イタリアは女の子達に囲まれながら兄に述べた。
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