八条学園怪異譚
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第五十三話 空手部主将その十三
「だから朝まで修行をして鶏の心と共に休むのだ」
「それで夜になって、ですね」
「また修行ですね」
「そうだ、ではだ」
準備体操を終えた、そうしてだった。
「今から走る、そうしてだ」
「空手自体もですね」
「それもされるんですね」
二人もこのことはわかった、スポーツも武道もまずは走ることだ、基礎から総てをはじめるものであるからだ。
「じゃあ私達は」
「もう」
「帰る?」
「はい、これで」
「修行の邪魔になりますから」
だからだとだ、二人は帰るというのだ。
「またですね」
「それじゃあ」
「そうか、それではだ」
大田も二人の言葉に頷く、そして茉莉也もだった。
「じゃあ私もね」
「先輩もですね」
「今日は」
「ええ、お家に帰るわ」
彼女の家である神社にだというのだ。
「それで次はね」
「百鬼夜行ですね」
「あとコンビニですね」
「そう、どっちかに行くといいわ」
茉莉也はこう二人に勧めた。
「それじゃあね」
「はい、ではまた」
「お願いします」
二人は大田に別れの挨拶をしてから道場を後にした、茉莉也も二人と一緒に大田に挨拶をして道場を出た。そのうえで二人に挨拶をしてだった。
「また今度ね」
「宜しくお願いします」
「次の機会も」
「最後は絶対に辿り着けるからね」
茉莉也は微笑んで二人に泉のことを話す。
「それはもうすぐだから」
「はい、それじゃあ」
「あと少し」
「頑張るのよ」
こう二人に言うのだった、そうしてだった。
二人と茉莉也は今は別れた、そのうえでまた次の場所に行くことにするのだった。
第五十三話 完
2013・10・9
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