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ヘタリア大帝国

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TURN124 アンドロメダ星域会戦その四

「だからだ、まずは軍を一つにしてだ」
「そうか」
「正面から向かう」
 エルザ率いる枢軸軍にだというの。
「小細工はしないで全力で正面から向かう」
「思い切ったことをするな」
「しかし負ける気はしないな」
「そんな筈がないだろう」
 レーティアも強い声で応える、
「我々は勝つ、絶対にだ」
「そういうことだ、では今からな」
 こうして枢軸軍はアンドロメダまでは分進合擊で来た、だがそのアンドロメダで集結してそうしてであった。
 エイリス軍に正面から向かう、それを見てだった。
 エリザは不敵な笑みを浮かべた、そのうえで再び全軍に言った。
「敵が正面から来るならね」
「こっちもだよな」
「正面からですね」
「ええ、受けて立つわ」
 そうするとだ、イギリス兄妹に応える。
「そうするわよ」
「それでこそだな」
 エリザだとだ、イギリスは楽しげな笑みを浮かべてエリザに言った。
「よし、それじゃあな」
「数はこちらの方が多いわね」
「そうだな、数はな」
「艦艇の質は劣るわね」
 このことも言うエリザだった。
「さて、どうするか」
「鶴翼でいくわ」
 陣形はそれだというのだ。
「十二段ね」
「そうか、それで敵に対するんだな」
「要塞衛星もあるわ、守りに徹しましょう」
「よし、じゃあな」
 イギリスもエリザの言葉に頷いた、そして。
 イギリス妹も静かにこう言った。
「それでは」
「ええ、じゃあね」
 エリザはイギリス妹にも応えた、エイリス軍はすぐにエリザの指示通り全軍で鶴翼十二段になった。アメリカはその陣を見て言った。
「これは堅固だな」
「ああ、結構ね」
「鶴翼十二段か」
「どうしようかね、ここは」
 アメリカ妹は考える顔で兄に答えた。
「下手に攻めたらやられるね」
「相手がエリザ前女王だからな」
 アメリカも彼のことは知っていた、それで言うのだ。
「迂闊には攻められないぞ」
「ここはどうするかだよ」
「司令はどう思うあるか?」
「鶴翼十二段あるよ」
 中国と妹は東郷に問うた。
「下手に攻められる陣形ではないある」
「けれど攻めない訳にはいかないある」
「そうだな、ここはな」
 東郷もその敵の陣形を見ていた、そしてだった。
 全軍にだ、こう言った。
「こちらは車懸かりだ」
「車懸かり?」
 そう聞いてだ、スペインがこう言った。
「あれかいな、代わるばんこに攻めていく」
「カラコールだな」
 イスパーニャはこう言った、その車懸かりに対して。
「あれのことか」
「カラコールは縦に何列かに並んで一列ごとに攻撃するな」
 攻撃をした列はすぐに陣の最後列に回り次の列が攻撃する、こうして次々に攻めるのがカラコールだ。元々は地上戦で騎馬戦で銃撃で攻める戦術だった。
「それに似ているがだ」
「またちゃうんか」
「別の戦術か」
「台風だ」
 それがカラコールだというのだ。 
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