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没ストーリー倉庫

作者:海戦型
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20XX年、世界は女尊男卑の炎に包まれた! andおまけ

20XX年、世界はISの登場によって女尊男卑の炎に包まれた!!

世界の軍事バランスは崩壊し、女たちは権威を振るい、男たちは虐げられる存在に成り果てた・・・

・・・かといえばそうでもなかった!!



確かにISは「白騎士事件」でミサイル2341発、戦闘機207機、巡洋艦7隻、空母5隻、ついでに監視衛星8基を一人の死者も出さずに無力化した!・・・が、しかし!

放たれたミサイルの半分くらいは実際には日本の自衛隊と在日米軍が叩き落としており、それ以外についても中国韓国北朝鮮のミサイルは半分くらいが勝手に空中分解したりミサイル同士で仲良く信管を作動させた物が多く、実際に白騎士が叩き落としたのは推定5分の1以下!!
戦闘機207機もその半分以上が空母を沈められた際に一緒に沈んだ物であり、実質的には数十機に留まっていた!!状況の混乱の所為ではっきりしていなかったが調査が進んだ結果そういうことだった!!
ついでに言うと監視衛星は別に白騎士に無力化されたわけではない事も分かり、数のインパクトは大幅に減退した!!



まぁそれでも凄い事は凄い!従来の兵器など御話にならないと言わんばかりの暴れっぷりは世界に驚きを以て迎え入れられた!!
そしてISの力を手に入れようと考えた国々はISを求めた・・・が!何と肝心のIS開発者・篠ノ之博士は467個のISコアを残して蒸発!!最低限情報は公開されていたため仕方なく彼等はISの運用について話し合いを始めた!!

参加国は30か国程度!後にアラスカ条約と呼ばれるこの条約によってIS運用のルールが定められ、各国にISコアが配られた!自分たちの手元に届いたISコアを見て各国は思った!たったの十数個・・・少ない!!

そう、彼らの護るべき国土は広い!アメリカやロシアなんか特に広い!高々十数機のISだけで国土を守り切れるか?
答えはノー!!領海、領空、国境沿い、何所を見渡してもたったそれだけでカバーできるほど小さな国土では断じてない!

各国は気付いた!軍事バランスあんまり変わってねぇ!!戦艦も戦車も戦闘機も全然要らなくなってねぇ!!
そもそも条約でISの軍事目的の使用が禁止されたから結局従来の兵器必要じゃん!!

ISは強い!でも数が少ないから軍の需要はそんなに変わらなかったのだ!!



しかし、しかしだ!!ISは女性しか起動させられない!!それは兵器としての重大な欠陥であると同時に、女性が優位に立ったことの証明でもある・・・と人々は思った!

が、実はそれは全くの勘違いだった!!!

プロボクサーの拳は立派な凶器だ!故にボクサーは試合以外で一般人に拳を振るってはいけない!
それと同じようにISもスポーツの範囲外で力を振るってはいけない!!条約でも定められた内容だ!!
だからぶっちゃけ振るわれないと分かっている力を振りかざされても、その、反応に困る!!

ついでに言えば国家単位で考えればISに乗れるのは十数人!それを選別するのに女性、つまり国民の半分を優遇するのではどう考えても割に合わない!!予算的に無理!憲法や条約的にも著しく不条理!司法だってそんなもん認める訳はないので法案で出したら即違憲判決まっしぐら!!社会を回すにも子孫繁栄にも労働にも、むしろ男が不要になる要素が存在しなかった!!

最初はマスコミの誇大報道や噂に騙されていた人々も時間が経つにつれて現実に気付き、女尊男卑論はあれよあれよというまに瓦解した!!!



20XX年、ISの登場で世界は確かに変わった!!

しかし、男女の関係はIS登場前と大して変わっていなかった!!



めでたしめでたし





Another Root: 20XX年、世界は炎に包まれた。



5:00 「日本への宣戦布告に伴う首都直接攻撃指令」が中国人民解放軍第二砲兵部隊、朝鮮人民軍、アメリカ海軍日本駐留全艦隊、ロシア連邦戦略ロケット軍、韓国軍のそれぞれ最高軍事責任者より格軍に通達される。

補足:後に日本攻撃指令は全て偽装されたものであることが判明。

5:30 各国の海軍に「日本への宣戦布告に伴う首都直接攻撃指令」が下り、本土直接攻撃のため艦隊が発進。

補足:これらの指令も全て偽装されたものであることが判明。

7:50 ロシア連邦の原子力潜水艦、及び中華人民共和国の原子力潜水艦が日本領海付近に接近、SLBMの発射準備に入っていることが確認される。また日本を射程距離に収めた各国の全ての基地が弾道弾の発射準備に入っていることを感知した自衛隊が、迎撃用のペトリオットミサイル使用を決定する。

補足:弾道予測システムが書き換えられていたことが後に判明。

8:10 大規模サイバー攻撃によって日本を含む周辺各国の防衛システムが乗っ取りを受ける。自衛隊のイージス艦の大規模システムトラブルを起こし航行不能となる。情報の混乱が起こり、各地で情報が断絶する。同刻、中華人民共和国、朝鮮民主主義人民共和国、大韓民国、ロシア連邦共和国、アメリカ合衆国の日本間で出撃可能な空軍のスクランブル発信が確認される。これも軍のそれぞれ最高軍事責任者からの最優先命令であった。空対地ミサイルによる一撃離脱戦法を首都、東京に仕掛ける内容であり、航空自衛隊の戦力と一部指令を無視した米軍の連合軍との間で戦闘に入る。

補足:これらの指令も全て偽装されたものであることが判明。

8:40 領海に日本に宣戦布告した各国の艦隊が侵入。

8:55 弾道ミサイルがSLBMも含め全て発射される。

9:00 各国の空軍が日米連合空軍を突破して領空に侵入。ミサイルによる攻撃を開始。同刻、弾道ミサイル群の大気圏再突入を確認。ペトリオットミサイルの使用不能が判明。同刻、東京上空にアンノウン出現。コードネーム「白騎士」とする。白騎士はミサイルへの攻撃を開始し、各国の空軍と空中戦に入る。

補足:撃墜した弾道弾の破片、撃墜又は期待を破損させた戦闘機の残骸が首都東京に降り注ぎ、建造物の倒壊や火災、停電等の災害が連鎖的に発生。また、無力化された核弾頭から漏れ出した放射性物質が東京一帯を汚染した。この時点で戦闘による被害を受けて死者、怪我人、行方不明者が200万人を突破。内閣での混乱も相まり国家非常事態宣言は発令されず。
後の調査で被爆認定者が1000万人を突破する。東京は深刻な大気汚染と放射能汚染を受け、舞い上がった塵が周辺の都道府県に降り注いだ。

9:20 各国海軍が撤退を開始。空軍、日米連合軍を含め全機のロストが確認。白騎士が撤退中の艦隊に追撃を開始。

9:30 白騎士の攻撃によって撤退の遅れた中華人民共和国の原子力空母一隻がメルトダウン。通常の航空母艦二隻、米軍の航空母艦二隻を撃沈。余波で韓国軍巡洋艦二隻が自沈。米国巡洋艦三隻が撃沈、中国軍巡洋艦二隻が撃沈。白騎士はその時点で他国への追撃を中止し、反応がロスト。

補足:原子力空母撃沈の影響で放射能が日本海を大規模汚染。生態系は壊滅的な被害を受けた。


日本の環境、国民、土地、政治、経済、資源はその悉くが深刻な被害を被り、周辺各国では日本への宣戦布告に関する情報確認や被害で指揮系統や国内外の情勢が乱れ、国際連合は安全保障理事会常任理事国5か国のうち3か国が締約を破ったことにより事実上瓦解。これが第3次世界大戦の引き金となる。


20XX年、世界は炎に包まれた。



数年後、日本の難民を受け入れたアメリカ合衆国で4人の日本人が死体になって発見される。全員の体内から致死量の毒物成分が検出された事と遺書の内容からから警察は自殺と判断。
死亡が確認された篠ノ之束と織斑千冬は白騎士事件で出現したアンノウンの開発に関わっていた事をほのめかす文章と共に、白騎士を解体したことと白騎士の設計図とそれにかかわるあらゆる情報を抹消したこと。そして当事者である自分たちの命を抹消することで贖罪をする旨を残していた。

彼女たちが何故あのような歴史に残る最悪の事件を起こしたのかは明言されていなかったが、文章の節々から彼女たちにとっても想定外の事態が多く起きていたことが窺い知れた。

子供2名は、2人が自殺用に用意した毒物入りの食材を誤って食してしまったことが死因であり、事件関係者は「最後の最後で彼女たちは詰めを誤った」とやりきれない顔をしていたそうだ。 
 

 
後書き
マジレスしすぎるとエンターテインメント性が失われる。
後半はかなりいい加減。 
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