千代ノ貴キ御霊 Ⅲ
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千代ノ貴キ御霊Ⅲ
今まで、御霊を霊獣が襲いにかかる事件は多々あった。
聖なる蒼き丘付近には、
霊獣が多々息づいている。
太陽が丘を照らす間は、
生ある獣のみが見えるが
夜になり、月が丘を照らし、
生ある獣が眠りにつく頃、
その存在は人の目に写すことができるようになる。
霊獣は実態を持たず、
空気にたゆたう
存在。
闇夜に紛れ、まばゆい蒼白い光を
放ちながら
揺れたり、風に流され
移動していく様子が
神殿から目にすることができる。
霊獣は人の居住地にはめったに
現れず、森や丘に佇むことを
好む。
神殿の立地は、丘と村との狭間。
丘から、村に霊獣が侵入しない
よう、結界の役割の御霊を強く保つことが重要なのだ。
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