ドリトル先生学校に行く
しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。
ページ下へ移動
第二幕 子供達もその十
「後ね、王子に暇が出来たらね」
「その時に?」
「暇になったら」
「そう、その時はね」
どう言われたのかをお話するのでした。
「冒険に出てたどうかって言われたよ」
「またアフリカに行ったりだね」
「サーカスをしたり」
「そして月に行ったり」
「そうしてだね」
「そう、そう誘われたよ」
こうお話するのでした。
「後王子の自家用機も使わせてくれるってね」
「相変わらず王子は気前がいいね」
「物凄い太っ腹だよね」
「ただ、今はね」
先生は皆にこのこともお話しました。
「時間がないからね」
「今先生大学の教授さんだからね」
「何かと忙しいよね」
「大学での講義もあるし」
「論文も書かないといけないんだよね」
「そうだよ、実際に今論文も書いているよ」
それもしているというのです。
「大学の先生は論文も書かないといけないからね」
「それはどうしてもだよね」
「書かないといけないんだよね」
「そうだよ、絶対にだよ」
まさに欠かしてはいけないことだというのです、大学の先生が論文を書くということは。
「それをしないと大学の先生じゃないよ」
「じゃあ先生は大学の先生なんだね」
「紛れもない」
「そうであればいいね」
ちゃんとした大学の先生ならというのです。
「どうも日本の文系の方は違うみたいだけれどね」
「論文を書かない先生もいるんだ」
「そんな人も」
「うん、いるみたいだよ」
実際にそうらしいというのです。
「それでとんでもないことを言う人もね」
「大学の先生がとんでもないことを言うんだ」
「そんな人もいるんだ」
「日本では先生が一番酷いっていうからね」
先生もこのことについて調べていてそうじゃないかなと思いはじめています、何しろ日本では先生が起こるおかしな事件があまりにも多いからです。
「生徒を殴る先生も多いからね」
「体罰じゃないんだね」
「暴力だよね」
「そう、調べてみたら本当に酷いね」
日本の学校の先生達の暴力はというのです。
「僕は暴力が嫌いだから余計にね」
「嫌な思いをするんだね」
「そうした先生がいると」
「暴力は何にもならないよ」
先生の持論です。
「ましてや自分が教えるべき生徒に、まだ子供なのにそんなことするなんてね」
「子供に暴力振るうんだね、日本の学校の先生って」
「抵抗出来ない相手に」
「それも怪我をする位にね」
そこまでするというのです、先生は曇った顔でお話します。
「そんなことは絶対にしたらいけないけどね」
「僕もそう思うよ」
「私も」
「僕もだよ」
皆暴力についてはこう言うのでした、とても許せないといったお顔で。
「そんなことをしたらね」
「子供が可哀想だよ」
「そんな先生がいるなんてね」
「日本も大変だね」
「どんな国にも人にもいいところと悪いところがあるけれど」
それでもだとです、先生は心配しているお顔で言うのでした。
ページ上へ戻る