ヘタリア大帝国
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TURN121 カメルーンとケニアその一
TURN121 カメルーンとケニア
イギリスから直接言われてだ、カメルーンはこう答えた。
「はい、それでは」
「戦ってくれるんだな」
「そのつもりです。ですが」
カメルーンは礼儀正しい態度と口調でイギリスに話していく。
「戦後のことですが」
「ああ、その権限だよな」
「国民の皆さんのことを」
カメルーンの国民達のことをというのだ。
「御願いします」
「わかってるさ、ただな」
だがそれでもだと言うイギリスだった。カメルーンの提案をよしとしても。
「貴族連中がな」
「あのかたがたですか」
「あの連中はな」
どうかというのだ、エイリスの貴族達がだ。。
「どうしようもないからな」
「その様ですね、南アフリカでも問題を起こしていますし」
「パルプナには悪いことをたよ」
イギリスは苦い顔になって彼女のことも話した。
「俺も気付かなかった」
「そうですね、ですが」
それでもだというのだ、カメルーンも言う。
「エイリスの植民地はあまりにも広いので」
「俺の目も行き届きにくいな」
「あえて言わせてもらいますが」
カメルーンは心を前に出して言った。
「エイリスの植民地政策自体がです」
「それ自体がかよ」
「はい、問題があるのでは」
こう言うのだった。
「そう思います」
「いや、それはな」
イギリスは植民地政策の否定については引いた。そしてそのうえでカメルーンに苦い顔で言うのだった。
「エイリスの基本政策はな」
「植民地政策ですね」
「ああ、そうだよ」
それこそが、というのだ。
「それを否定するとな」
「エイリス自体が成り立たないですか」
「わかるだろ、そのことは」
イギリスは真剣な顔でカメルーンに言う、二人は同じテーブルに向かい合って座って紅茶を飲みながら話をしているがその紅茶は殆ど口をつけていない。
そのうえでだ、こう言うのだ。
「植民地がないとうちはやっていけないんだよ」
「本土だけでもそれなりの国力があるのでは」
「それだと欧州の一国に過ぎないんだよ」
「欧州の中でも強国では」
「エイリスは世界帝国なんだぞ」
この自負もだ、イギリスは出した。
「だからな」
「植民地はですか」
「否定出来ないんだよ」
その政策もだというのだ。
だが、だった。イギリスはカメルーンにこうも言った。
「もう貴族の横暴はな」
「止めますか」
「女王さんを信じてくれ」
セーラ、彼女をだというのだ。
「あの人はしっかりした人だからな」
「そうですね、あの方は」
カメルーンもセーラのことは知っている、何度も会っているが悪い印象を受けたことはただの一度もない。
だが、だ。彼はそれでも言うのだった。
「ですが政策自体が」
「植民地もローマ帝国みたいにな」
「植民地民の権限をですか」
「ああ、エイリスの市民権もな」
与えるというのだ。
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