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転生とらぶる

作者:青竹
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スーパーロボット大戦OG外伝
  0509話

 ホワイトスターの中をエアカーで移動し、それ程時間が掛からないでレモンの研究室へと到着する。ちなみに、その間に通った街中を見ながらフィリオはひたすら唖然としていたのが興味深い。確かにシャドウミラー1部隊の拠点だと考えると街があったりするのは不思議に思うだろう。その街も人数の関係上殆どが無人か量産型Wの待機所扱いに近いし。

「あら、おかえり。で、そっちの人が?」

 露出度の高い改造軍服に白衣という、いつものようにどこかアンバランスでありながらも妙な色気を醸し出しながらレモンが姿を現す。

「ああ。フィリオ・プレスティ。俺達で治療が可能ならそれと引き替えに暫くシャドウミラーに所属してくれるという事になった」
「じゃあ早速治療を始めるの?」

 そのレモンの言葉に、フィリオが1歩前へと出て小さく首を振る。

「どうも、フィリオ・プレスティです。治療を始める前に僕のこの病気が本当に治るのかどうか、それを確認したいのですが」
「スレイが確認したのではご不満?」
「いえ、もちろん僕は妹を信じています。ですがスレイはあくまでもパイロットであり、僕や貴方のような技術者ではありません」
「……なるほど。ま、いいでしょ。丁度今他の人の治療をしているところだからゆっくりと見ていって頂戴。アクセル、貴方にもこの子達の治療の進行状況を説明しておきたいから来てくれる?」
「ああ、分かった。……っと、その前に。スレイ、レモンにカルテのデータを」

 心配そうにフィリオを見つめているスレイを促し、フィリオのカルテのデータが入ったディスクを渡す。

「……頼む。兄様を、治療してくれ」
「任せておきなさい。貴方も私達の技術力とこの……」

 ホワイトスター。そう言い掛けたレモンの口を咄嗟に押さえる。

「……どうしたの? こういう事は夜にゆっくりとベッドの上で……ね?」

 一瞬驚きの表情を浮かべるが、すぐに艶っぽい流し目を俺へと向けてくるレモン。
 スレイはそんなレモンの言葉を聞いて顔を真っ赤に染めている。
 もっとも、スレイの顔が赤くなっているのは恥ずかしさとかではなく、いつものように破廉恥な! とでもいうような怒りからと全く正反対の理由で顔を赤く染めているのだろうが。

「じゃなくて。フィリオはまだ完全にシャドウミラーに所属すると決めた訳じゃない。だから一応ここがどこかと言うのはまだ秘密にしておいてくれ」
「あらあら、随分と慎重ね」
「さすがにこっちの情報だけを渡して帰らせるような真似はしたくないんでな」
「分かったわ」

 小さく頷き、レモンの研究所……と言うよりも、数百近く並べられているバルシェムの生成チャンバーに目を奪われているフィリオへと声を掛ける。

「フィリオ、レモンの説明を聞いてくれ。悪いが俺は専門的な話にはついていけないからな」
「あ、ああ。……それにしても凄い所だね、ここは」
「さて、まずはこの貴方の病気についてだけど……カルテはこれね。この病状を診る限りでは……」

 そんな専門的な会話が始まっているのを横目に、久しぶりに訪れたレモンの研究室を見渡していく。バルシェムの生成チャンバーには、数人の量産型Wが現在眠っており……

「お?」

 研究所内を歩いてみて回っていると、ふとどこか見覚えのある数人の人影が生成チャンバーの中で眠るように目を閉じているのを発見する。
 まず1人目はクルーゼのクローンでもあるレイ・ザ・バレル。手術着のような物を身につけてチャンバー内に満たされている液体の中で目を閉じている。恐らく意識を失っているのだろうが……酸素マスクっぽいのは無いが、呼吸とか大丈夫なんだろうな?
 そんな風に思いつつも、レモンがそんな初歩的なミスをする訳もないので次のチャンバーへと視線を移す。
 その隣にいたのは濃い水色の髪をした少年。その隣は黄緑の髪をした少年。そして一番端には金髪をした少女の姿があった。全員がレイと同様に手術着のような物を着ており、チャンバーの中で目を閉じている。その3人が誰なのかは原作知識のある俺にはすぐに分かった。アウル・ニーダ、スティング・オークレー、ステラ・ルーシェ。3人ともガンダムSEEDの続編であるガンダムSEED DESTNIYに出て来る連合軍のエクステンデッド。いわゆる精神操作や投薬により作り出された一種の強化人間のようなものだ。DESITNYが始まるまではまだ2年程あるので、俺の知ってる状態よりも大分幼いが。
 ……そう言えばロドニアのラボを強襲した時に、エクステンデッドとして育てられていた子供達を保護して治療中だとか言ってたな。ネギま世界の件で色々とあって俺は会う事がなかったが……
 いや、だがロドニアのラボで救助された子供達はもっといた筈。何でこの3人だけがここにいるんだ?
 疑問に思いレモンに尋ねようとして……フィリオにSEED世界の事を教える訳にもいかないのを思い出す。しょうがない、フィリオとの話が終わってから改めて聞くとするか。

「……アクセル、どうしたんだ?」

 俺が熱心にチャンバーの中にいる4人を見ているのに気が付いたのだろう。あるいはスレイも技術者同士の話についていけなくて暇をしていたのか、俺の方へと近付いてくる。

「いや、この4人の治療がどこまで進んでいるのかを知りたくてな」
「ん? レイとかいう少年以外は初めて見るな」
「……レイを知っているのか?」
「ああ。この前レモンにこの施設を案内して貰った時にな。その時はこのチャンバーの中にはこのレイという少年1人だけだったんだが……」
「こっちの3人はレイ程に緊急性は無かったんだろうな」

 もちろん薬物やら精神操作やらの影響がある以上緊急性が無いとは言っても程度問題ではあるが。DESTNIYが始まるまで本来は後2年程時間があったのだから、その分多少の猶予はあるんだろう。

「それよりも、お前はフィリオの治療に関して詳しい説明を聞かなくてもいいのか?」

 そんな俺の問いに、うんざりとしたような表情でレモンとフィリオへと視線を向けるスレイ。

「兄様が言っていたように、元々私はパイロットであって技術者ではないからな。それに……私にアレに混ざれと?」

 スレイの視線の向けられている方、すなわちレモンとフィリオの2人へと視線を向けるとなにやら激しく言い争っている2人の姿があった。

「いい? 確かにテスラ・ドライブは私達の世界でも貴方達の世界でも兵器の運用方法を根本から変えたと言ってもいいでしょう。けど、だからと言ってテスラ・ドライブだけに頼るのはいざ何かがあった時に危険でしょう? その為には他の推進機関にも目を向けるべきなのよ」
「確かに君の言う事には一理あるだろう。しかし、だからと言ってそこでT-LINKフライトシステムを持ってくる理由が分からない。ああ、確かにテスラ・ドライブと違う推進機関という意味では当てはまるだろう。けれども、念動力が無ければ碌に起動すら出来ないような推進システムを採用する必要があるのかい?」
「何も私だってT-LINKフライトシステムを絶対に採用しろと言っている訳では無いわ。でも、実際に殆ど使われていない発展途上のシステムだからこそ、まだ改良の余地は十分にあるのも事実なのよ。このまま発展させていけば念動力者と呼ばれるパイロット以外でも使えるようになる可能性は十分にある筈よ」
「それなら……」
「だったら……」

 ……え? 何で病気の治療の件を話していた筈がテスラ・ドライブやT-LINKフライトシステムのディスカッションになっているんだ?

「スレイ?」

 チラリとスレイに視線を向けると、こちらも同様に頭が痛いとばかりに眉を顰めながら溜息を吐く。

「私に聞くな。最初は確かに兄様の病気に関して話していたんだ。それは間違い無い。だがそこからどんどんと話がずれていって、気が付いたらあの有様だ」
「……そうか。まぁ、取りあえずあの2人に声を掛けると色々と巻き込まれそうだから放っておくとして、俺はちょっと外に出るがスレイはどうする? このままここにいるか? それとも俺についてくるか? ムラタと同じように、この前ここに来た時には殆ど見学とか出来なかっただろうし、なんならついでに色々と案内するが」

 その俺の提案に数秒程悩むスレイ。フィリオへと視線を向け、続けて俺に。そして再度フィリオに。そして最終的には小さく首を振る。

「すまないな、兄様の病気に関してはなるべく聞いておきたい。今は脱線しているが、そのうち元に戻るだろう。……それに」
「それに?」
「……お前といると貞操的な意味で色々と危険がな」
「お前は俺を何だと……いや、いい。何も言わなくて。大体予想出来るから」

 スレイの中では俺がかなりの女好きになっているんだろう。
 いや、恋人が3人。そして後4年程経てばさらに4人追加される可能性を考えると無理もないのかもしれないが。後は、この前スレイが来た時に見た朝のシーンが決定的だったんだろうな。

「そうか? 私としてはこの気持ちを思う存分お前にぶつけてやってもいいんだがな」
「それは遠慮させて貰おう。じゃあ俺は他の場所を見て回ってくるから、ここは任せた」
「うむ。まぁ、兄様とレモンが落ち着かないとどうにもならないのだがな」

 苦笑を浮かべるスレイをそのままに、俺はレモンの研究室を出るのだった。





「ん? 珍しい奴がいるな」

 居住スペースを歩いていると、ふと後ろから声を掛けられる。
 聞き覚えのある声に振り向くと、そこにはエヴァと茶々丸の姿があった。

「いや、珍しいと言われてもな。そもそもこのホワイトスターは俺達の本拠地なんだから、いても当然だろうに」
「その割には頻繁に出掛けているようだがな」
「アクセルさん、お久しぶりです」

 ペコリと頭を下げてくる茶々丸。

「ああ、魔法球の方の掃除とかをしてくれてるんだってな。助かってるぞ」
「いえ。皆さんの助けになればと」
「茶々丸は性格がいいな。それに比べて……」

 あからさまにエヴァへと視線を向ける。
 当然そんな風にされて黙っていられるエヴァではなく、ジト目で俺へと視線を返す。

「何か言いたい事があったらきちんと言ってみたらどうだ?」
「いや、特にこれと言ってないな。それよりも今日も魔法の講習か?」
「ん? ああ。技術班の奴等、物覚えが悪くてな」

 溜息と共に呆れたように吐き出すが、ネギとかと比べたりしていないだろうな?
 そんな風に思いながら、以前から気になっていた事を相談するのに丁度いいだろうと尋ねる。

「その魔法球なんだがな、もうちょっとどうにか出来ないか?」
「どうにか? 具体的に言え、具体的に」
「簡単に言えば、現状のまま外での1時間が内部で48時間というのはいい。だが、中に入ってる者の肉体年齢を加えないように出来ないかという事だ」
「……お前も大概無茶を言うな。そんな事が簡単に出来るのなら不老不死も……」

 俺の方を見て呆れたように口を開いたエヴァだったが、何故か途中でその言葉を止めて何かを考えるようにあらぬ方向へと視線を向ける。

「そう、魔法球の中にいる間に時間の経過を肉体に反映させない。つまりは不老不死になる。……いや、違うな。時を肉体に反映させないというだけならそれは不老で十分な訳だ。そして不老、不老か……」

 チラリ、とエヴァが何やら呟きながら意味あり気な視線で俺へと視線を向ける。
 どちらかと言えば、それは獲物を見つけた肉食獣とでも言うべき視線。

「アクセル、確か時の指輪とかいう身につけている者を不老にするマジックアイテムを持っていたな?」
「あ、ああ。魔法世界で手に入れたのがまだ10個以上残ってるが?」
「そうか、それなら何とかなるかもしれんが……数日程待ってくれ。葉加瀬やフェイト、それとぼーやにも意見を聞きたいからな」
「……何とかなるのか?」
「今の所は可能性がある、としか言えないな。ただ、もちろん普通は魔法球に新たな機能を付け加えるなんて真似は出来ない。だが、幸いこの魔法球は私が持っているものに比べて機能的に進んでいるからな。それと、魔法界でも極めて稀少なマジックアイテムである不老をもたらすものをアクセルが持っていたというのと、なによりも私という存在がいたのが幸運だったな」

 ふふんっ、と自慢をするかのように無い胸を張るエヴァ。
 いやまぁ、確かにエヴァのおかげで魔法球に入っている間の老化を何とか出来るんなら自慢しても当然なんだろうが。

「よし、では早速麻帆良に戻って葉加瀬やフェイト達を呼んで検討してみるか。……茶々丸、ぼーやは今日どうしている?」
「ネギ先生でしたら今日は学校に来ているかと。ブルーマーズ計画の件で明日の午前9時から会議が行われる筈ですので」
「そうかそうか。なら丁度いい。ぼーやも巻き込むとしよう。……アクセル、技術班の者共には魔法の講習については今日は中止にすると伝えておいてくれ」

 そう言い、転移区画の方へと戻っていくエヴァ。

「では、アクセルさん。私も失礼します」

 茶々丸もペコリと頭を下げて、エヴァの後を追うのだった。 
 

 
後書き
アクセル・アルマー
LV:40
PP:300
格闘:270
射撃:290
技量:280
防御:280
回避:310
命中:330
SP:478
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
   努力 消費SP8
   集中 消費SP16
   直撃 消費SP30
   覚醒 消費SP32
   愛  消費SP48

スキル:EXPアップ
    SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
    念動力 LV.10
    アタッカー
    ガンファイト LV.9
    インファイト LV.9
    気力限界突破
    ギアス(灰色)
    魔法(炎)
    魔法(影)
    魔法(召喚)
    闇の魔法
    混沌精霊
    ???

撃墜数:447 
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