| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

KAIXA

作者:斬刄
しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
< 前ページ 目次
 

始まりは突然に


「ハァ…ハァ‼」
ゴールデンウィーク5日前
俺と幼馴染の二人である怪物に追われていた。どうしてこんなことなったのだろうか。自分でも分からない。
灰にされる同級生。
「玲…怖いよ。死にたくないよ…!」
いるはずがないフィクションにいる怪物。それが目の前に実在している。信じたくないけど今目にしているこの光景は現実にしか見えない。が、それが実際に起きている。




「どうなってんだよ…こんなのおかしいだろ⁉何がどうなってんだよぉぉ‼」





中学1年のころから後は俺は一人暮らしで生活していた。ロクに部活もできず買い物とか、洗濯物とかで色々忙しく家庭の仕事で苦労人だった。

俺の名前は田崎玲。
ごく普通の高校一年生のであり、この間入学して二週間ぐらいだった。
非現実的な日常が起こった一週間前に俺は高校一年生のゴールデンウィークについて電話で話し合っていた。高校の授業も本格的になり、5月による一週間休みが近づいてきた。
「ねー玲?夏休み何か予定ある?」
「無いけどどうしたんだ?」
俺と話している幼馴染の名前は沙織美香。
「一緒に海とかアニメグッズの買い物とかゲーセンとか一緒にいこーよー。」
「えーと…予定は。ああ良いよ。こっちも空いているから」
幼馴染だが、俺の彼女でもある。
なぜ俺に彼女がいて、付き合っているかは少し長くなる。
過去に色々深い事情があった。
小学校のころ
友達もおり、なに不自由なく暮らしていたそんなある日のこと、一人だけ疎外された女の子がいた。
噂によるとぼっちにされた女の子はなにやらその子の親の不倫関係で嫌悪されていた。でも、悪い人とは思えない。
俺が忘れ物をした時に

「こ、これ使ってください!」

俺はその子の優しさに少し興味を持ったからだ。
中学のころ
アニメが好きになってを見て友達と話したりして一人ではなかった。客観的なことも多く。あまり自分から仕事に突っ込まない主義だった。
彼女は小学校のころのクラスメイトに中学校でいじめられ小学校の頃の弱みにつけ込んで同級生は彼女を集団でいじめ、男子にもいじめられ扱いが残酷極まりなかった。
彼女の扱いは更に深刻になった。

誰も止めることはしない。
みんなソッポを向く。
新しく別の小学校の生徒も無視する。


彼女は自殺しようとし、俺はそれを止めようとしたが怒りの矛先が向けられた。

「何も傷ついてない貴方に私の何が分かるっていうの‼‼」

この時俺は偽善だったのかもしれない。
助けたからなんだ?その子を助けたのは本当に救いたいからか。
俺は目的もないまま助けるどころか苦しませたのかもしれない。

集団によるいじめ。
その光景は服を剥がされ外に出られないような状態にさせられた。
俺が駆けつけて庇った後、男子にボコボコにされたが、その後について何も知らない。


気づけば集団でいじめた生徒はいつの間にか倒れていた。


半裸にされた美香は凄く泣いて抱きしめ、俺は焦っていたがよく見ると肩が震えていた。
「怖かった…怖かった」
この子は孤独だったんだろう。
俺は恥ずかしい感情を抑えしっかりと抱きしめた。肌が冷たい。
美香の苦痛が分かったような気がする。


意識不明の重体になった原因も分からず俺と美香で手にかけたわけでもない。

警察を呼ぶまでの間美香は泣き止まなず、俺はその子を抱きしめた。


2年生
俺が彼女と付き合っているだけでなく意識不明にさせたのは二人なんじゃないのかという噂が広まり、事態は深刻化していったが集団によるいじめを俺が携帯にとってパソコンに送信して置いたおかげで美香の両親が動き学校の先生達の矛盾を論破し、まさに迫力がある言い争いだった。
結果、クラスのみんなはいじめられなくなった。

俺の友達は拒むだろうと思っていた。
けれど残りの4人は裏切らなかった。

「女の子を守るために周りと戦うのは存外嫌いじゃない。それに、俺からすればお前のやってることは正しいよ」

拒むどころか逆に褒めてくれた。
俺はこの4人が友達ではなくもう親友だ。
心の底から感謝した。

彼女は俺に積極的になった。
美香にデートに誘われ、俺は硬直状態になった。女子と二人での付き合いなんて俺はしたことがない。

最初は戸惑ってたけれど俺の趣味であるアニメの話とかが好きで結構話し合ってたり、カラオケで歌って鬱憤払いしてなど、楽しくてたまらなかった。


それでもまだ一年生のころの事件による事情聴取が続いた。
周りからよく言われるようになった台詞は二人で付き合ってるの?とか意識不明にさせたのって二人なんじゃないの?とかつめよってくる奴はいないとは限らない。
俺はできる限りのことを尽くして彼女を守った。
本来なら怖いと思ってもおかしくない。

でも泣かなかった。
俺と一緒にいるうちに強くなり、美香は冷静な対応で相手の出してくる不利な質問をベストアンサーで相手を分からせた。
そしたら段々と俺たちを阻害するものは少なくなっていった。

3年の受験

俺と美香は同じ高校だが別々で受験勉強をし、努力を惜しまず負けずと頑張ってきた。
そして合格を勝ち取り、午後6時に二人で俺の家に滞在し、美香は前と同じく号泣していた。
また一緒にいられる。
そんな時に美香は近づいてキスをした。


「高校生になったら私達。長い休みの時に一緒に暮らそうね。」



俺はファーストキスをされて頭の中で衝撃が走り、顔にこもった熱が抑えられず、あの赤く染まってた笑顔が忘れられなかった。
「隣の席で嬉しいよ」
「俺も嬉しいよ」
こうして、高校でこれから高校生活ライフが始まり、教材だの学校の規則や、施設見学だのをした。


「そういえばさ。家に落し物してたぞ」
「え?そうだった?」
俺の家から受験の時家に来て美香が家に帰る時忘れ物をしていた。
風呂に入ってた時に使っていた縦20cm横15cm暗記用の本を持っていた。
けれどその本にまさかパンツが何故か挟まれてるとは知らず、その子はみるみる赤くなってゆく。
「おーい…大丈夫か?」
「玲の…アホー‼」
「なんでさぁぁ‼」
俺は彼女に軽くすっ飛ばされた。
忘れ物渡してあげたのになんでさ。

家に帰ると受験に受かったお祝いにあるプレゼントを貰った。俺が小さい頃好きだった仮面ライダーカイザのベルトだった。
親父からの伝言。
いつも一人暮らしにさせて悪いな!お前好きだったろ?仮面ライダーカイザグッズ!仮面ライダー好きの俺からのプレゼントだ。
頑張れよ!

プレゼントもなにも年考えろバカ親父。
親父は海外からの仕事で忙しく母も一ヶ月に一回しか帰ってこれなかった。そうなったのは俺が中学1年の後期の頃だ。


前から親父が特撮ヒーロー好きであり、好きな仮面ライダーグッズを置いていた。
ならなぜ仮面ライダーカイザのグッズを小さい頃に渡さなかったのか。なぜ今更渡すのか。
その理由は


「俺も高校生ぐらいに久しぶりに特撮を見て懐かしさと憧れを感じたからな。それで好きになったわけだ。だから仮面ライダーカイザのグッズはまた高校になってからな‼」


はっきり言わせてもらう。
訳わからん。矛盾しすぎてるわ‼
そもそも憧れと好きは違うだろ‼
でも小さい頃はよくヒーローものを見て、よく真似してやってたなぁ。今の年頃でやるのはきついな…

「いくらなんでもプレゼントが遅すぎるんだよバカ。俺の年考えろよな親父」

案外俺も親父と同じく似ているかもしれない。久しぶりに仮面ライダー調べてみようかな?
たしかこの仮面ライダーが出てくるシリーズって…

次の日
「ギリギリセーフ‼」
「遅すぎるよ‼」
仮面ライダー555のDVD見まくって寝坊したぁぁぁぁぁあ‼こんなに特撮面白かったっけ⁉
劇場版のも見てしまっただろ!

「今日は荷物検査するぞー」

この学校には週に1回の荷物検査をしており、携帯は没収されないが知り合いの話によると先輩は漫画、ゲームなどを没収されたそうだ。
俺のカバンの中にそんな不要物を持っているわけ…SMARTBREINのケースが入っていました。
何であるんだよ‼‼
荷物検査をされたらかなりヤバイ。そういえばポイッて置いたっけ、まさかその置いた場所ってカバンの中。んで遅刻しそうだからそれごと持って行ってしまったってか⁉
「?どうしたの玲」
(ヤバイヤバイヤバイヤバイヤバイ!)
こんなもの先生や他の同級生に見せられたら笑の種にされる。
それだけじゃなく美香に偏見される羽目に。
「それじゃあ荷物けん…」
「大変です!」
ん?何で他の先生が汗ばんで来たんだ?
担任はなにかあったのかと尋ねてドアを開けて出てきた先生は人から怪物が出てきてパニックだというを言っていた。こっちの生徒達も恐怖に満ちていたが、担任の頼りある一声で落ち着き、呼んだ先生は帰ろうとしたが
「貴方が見た怪物ってこういう顔ですか?」
その先生は悲鳴をあげる間もなく灰と化し、消え去られた。担任は化け物だったことにより、女子は涙を流し、男子はドアをあげて背を向けて逃げようとする。


冗談…だろ⁉
ここから唐突でノンフィクションがフィクションに変わった非日常が始まった。
 
< 前ページ 目次
ページ上へ戻る
ツイートする
 

感想を書く

この話の感想を書きましょう!




 
 
全て感想を見る:感想一覧