ドリトル先生学校に行く
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第一幕 充実している学園その四
「何かと先生の為に動いてくれています」
「そうなんですよね、日本に来たのも」
「王子からのお誘いでしたね」
「はい、声をかけてもらいました」
「この医学部の教授が一つ空いているからと」
「そう言われました」
「実はまだ教授に相応しい人もいませんでしたし」
ここでこの事情もお話する准教授でした、先生の前に立って進み先生を研究室にまで案内しつつそうするのです。
「それでなのです」
「間准教授は」
「私は一年前に准教授になったばかりで他の者もです」
「教授になるにはですか」
「早かったので」
まだそこまで至らなかったからだというのです。
「それで実績もある先生をと。王子が理事長に推薦されてです」
「それは僕も王子から言われました」
「先生はこれまで色々な方を治療もされていますし」
「いや、実は人を治療したよりも」
先生はこのことは苦笑いで答えます。
「僕の場合は動物の方が」
「そうです、獣医も出来ますね」
「はい」
「そちらの実績も買われたのです」
「人間と動物のですか」
「医師でありながら獣医でもある」
准教授はこの二つのことがだというのです。
「先生はその二つのことが大きいですから」
「では八条学園にも」
「医師であり獣医である者はですね」
「いないのですか」
「はい、いません」
まさにです、先生だけだというのです。
「そうした意味でも先生は貴重な方なのです」
「そうだったのですか」
「そうです、ですから」
「僕はこの大学の教授に招かれたのですか」
「しかも医師にしてもです」
先生の本来のお仕事にしてもだというのです。
「内科も外科も出来ますね」
「一応は」
「色々と出来ますので」
そのお医者さんのお仕事もだというのです。
「理事長も是非にと仰って」
「僕を教授に迎えてくれたのですか」
「そうです」
まさにその通りだというのです。
「先生は期待されていますので」
「ううん、期待されていると言われますと」
先生は困った笑顔になって准教授に返します。
「困りますね」
「自信の程は」
「あまり自信がある方ではないので」
だからだというのです。
「そこまで期待されますと」
「では自然体でお願いします」
「そうさせてもらって宜しいでしょうか」
「はい、それでは」
こうお話してでした、そのうえで。
先生は准教授に研究室に案内してもらいました。研究室は広く奥に窓があります。そしてそれを背にして机と椅子がありその机の上にはパソコンがあります。その机の前に十人程が座れるテーブルと席があります。お部屋はそのテーブルが二つあっても十分な広さです。
そして二方向が壁になっていますがそこは天井まで本棚で先生がい義理で持っていた本で埋まっています。
その研究室、綺麗なそのお部屋を見て先生は言いました。
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